【野球】奇跡の逆転V!立命大を下し、4季ぶりリーグ優勝!

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◇平成28年度関西学生秋季リーグ戦プレーオフ対立命大◇10月24日◇わかさスタジアム京都◇

関 大 002 301 101 =8
立命大 000 210 000 =3

(関)吉川、阪本大―久米
(立)黒田、岡本、小橋、山上、佐治―栃尾、佐野

【総合成績】
1位 関大(13試合、9勝4敗、勝ち点4、勝率.692)

【最優秀選手賞】山本隆広
【最優秀投手賞】山本隆広
【ベストナイン(二塁手)】多田桐吾

粘りが歓喜を呼び込んだ。立命大戦で勝ち点を落とし、自力優勝の可能性が消滅してから一転。奇跡の逆転優勝で、まさにチームスローガン「渋男」を体現した。4年生が考えたスローガンは、「決して気を抜くことなく、大きな背中で後輩たちを引っ張る」という意味をこめられたもの。最高学年の意地が、リーグ制覇へとつながった。

リーグ最終節の関学大戦では1回戦で敗北し、優勝がかなり遠のく。それでも決して諦めることはなかった。2回戦は執念のサヨナラ勝ち、3回戦も全員で勝利をつかみ取り、望みをつないだ。同立戦の結果により、立命大との優勝決定戦(プレーオフ)が決まった。

主導権を握ったのは関大だった。三回、2死から4番・安井が中前安打。5番・若泉も三塁手の失策で出塁し、一、三塁。続く6番・土井の打席で立命大先発・黒田が暴投し、安井が本塁生還。「絶対1本出してやろう」。関関戦はスタメンを外れていた。プレーオフでスタメン復帰を果たした土井の左前適時打もあり、2点を先制する。

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四回にも先頭の8番・久米が内野安打で出塁すると、9番・吉川が四球を選ぶ。1番・多田も内野安打で出塁し、無死満塁。2番・阪本将の中犠飛で1点を追加し、さらに2死から安井の左越二塁打でこの回3点を加える。「4番の仕事をしようと思った」と関関戦から好調を維持する安井が大きな追加点をもたらした。

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一方、先発は吉川だった。「最後は自分が投げて勝ちたいと思っていた」と語るように気迫のこもったピッチングを見せる。しかし、二回にピンチを招く。四球と安打で2死一、三塁とされるが、次打者を二ゴロに打ち取り、ガッツポーズをしながら吠えた。三回まで無失点に抑えるが、四回に味方の失策と自らの暴投により2点を失う。五回も先頭に左前安打を浴びると、暴投と適時打で1失点。六回にも1死から連打を許し、阪本大にマウンドを譲った。阪本大は次打者を併殺に仕留め、得点を許さない。

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六回は四死球と犠打で1死二、三塁とし、3番・古川が初球を打ち上げ左犠飛。七回2死から7番・松山が四球を選ぶと、久米の右中間を抜ける適時二塁打で7点目を奪う。久米は九回にも適時打を放ち、4安打2打点の大活躍を見せた。

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8-3で迎えた九回裏、マウンドには阪本大。六回途中から吉川の後を継ぎ、0点に封じてきた。対する立命大は代打攻勢。阪本大は簡単に2死までこぎつけるが、あと一人というところで四球を与えてしまう。緊張が走る中迎えた次の打者。思い切り投げ込んだ直球で二ゴロに打ち取り、阪本大は飛び跳ねてガッツポーズ。ナインたちはマウンドへと駆け寄り、歓喜の輪が広がった。ついに悲願の、4季ぶり35度目のリーグ制覇を達成。松山主将は、「自分たちの代で崖っぷちの状況から優勝できて、すごくうれしい」と大きな目を潤ませた。

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閉会式では、松山主将が優勝旗を、藤井勝副将がトロフィーを受け取る。最優秀選手、最優秀投手には山本、ベストナイン二塁手部門には多田が選出された。

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閉会式が終わり、スタンド含め部員全員が再び優勝の喜びに湧く。そしてベンチの前で、胴上げが行われ、指揮官はわかさの地で5度宙に舞った。

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「みんなたくましくなった」と話した早瀬監督の表情は晴れやかだった。次は明治神宮大会出場に向けての戦いが始まる。神宮まであと3勝。初戦の相手は大商大、29日(土)10時から南港中央球場で行われる。「(関西学生野球連盟の)代表としていくので負けられない」(松山主将)。目指すは全国の頂点だ。【文:新潟瑞葵/写真:吉見元太】

▼早瀬監督
「みんなたくましくなった。自分らのミスで3失点してしまった。阪本大が引き継いでよく抑えてくれた。成長したチームの象徴のようなゲームだった。阪本大が怪我で出遅れて間に合うか不安だったけど、2戦目で投げ続けた山本がしっかりした投球を見せてくれた。春は肩に不調があって投げることができなくて本人も悔しがっていた。秋に投げることができて、これからもっともっと成長してくれるだろう。ベンチはみんなで後半勝負と声を出していた。後半の粘り、最後まで諦めない姿勢がこの結果につながった。山本が近大戦と立命大戦で完封してくれたのが大きかった。代表決定戦へは、4連戦だったからしっかりケアさせて思い切りやらせたい。主将の松山は本当に成長した。優勝したことは彼が1番うれしいだろう。主将は4年生の中で松山しかいないだろうということで指名した。春先は少し不安もあり賭けの部分もあったけど、よくやってくれた。山口コーチには投手の基本的なところを中心に教えていただいている。野球だけではない部分もアドバイスをしてくれて、みんなに分け隔てなく接してくれている。1981年にこのわかさの地で自分もプレーオフを戦った。そのときは近大戦に延長17回2-3で負けてしまった。このことを試合前にもみんなに話していた。思い出がすごくある球場。代表決定戦で神宮に行けるように、しっかりやりたい」

▼松山主将
「(試合前は)今まで大一番に負け続けて来て、ほんまの大一番が今日。ここで勝たないと『渋男』剥奪だから、最後はみんなに笑ってもらえるように頑張ろうと言った。僕の失策から2点返されて、流れが悪かったけど全員が引っ張ってくれた。後半の集中も切れることなく僕らからしたら完全勝利という感じ。僕が下を向いたらチームの雰囲気に影響するっていうことを学生コーチの森島に言われていたし、僕も気を付けていた。今日は気落ちしている暇はないとすぐに切り替えられた。久米とは7・8番のコンビが機能したら勝てると言っていた。僕が出て久米がかえせたのは出来過ぎ。(五回の集合時は)監督から後半勝負ということの確認と、気を引き締めないと足元をすくわれるということを話した。(関西地区代表決定戦に向けて、関西学生野球連盟の)代表としていくので負けられない。立命大に勝ったことは自信になるし、すごく状態がいいのでしっかりと準備したい。(2年前の明治神宮大会は)スタンドですごくうらやましい気持ちで見ていた。自分たちの代で崖っぷちの状況から優勝できて、すごくうれしかったし涙が出てきた。関関戦の初戦に負けた後、負けて終わるのはやめよう。2連勝してだめだったら仕方ない、優勝は同立戦次第だけど、ここで勝ち点を落とさないように気を引き締めていこうと話していた。」

▼吉川
「最後は自分が投げて勝ちたいと思っていた。立命大には僕が2敗して勝ち点を落としたので、絶対やり返すという強い気持ちで行った。昨日の夜から今日の行きの電車で吐き気がするほど緊張した。球場についたら『よし、やるぞ』と開き直れた。自分のフォームのビデオを平日の練習の間に見て、微調整をした。最終的にチームが勝って優勝できたのが一番。周りのみんなのおかげ」

▼土井
「昨日打ったので今日はスタメンだと確信していた。(三回の適時打について)チャンスで回ってきて、絶対1本出してやろうと思っていた。暴投があって気持ちが楽になった。打った球を覚えてないほど集中できていた。(守備に就く時に声援を浴びて)もう最高。こんな日が来るなんて。代表決定戦も勢いに乗って勝つだけ。一週間しっかりやっていきたい」

▼安井
「(4回の適時打について)もう1点欲しかったので、4番の仕事をしようと思った。調子が上がってきて、タイミングが合ってきている。きわどい球をファウルにできれば、甘い球が来るチャンスがある。もう優勝したからには(代表決定戦にも)勝たないと意味がない。なんとか一つ一つ勝っていきたい」

▼阪本大
「今季は調子が悪くてチームに迷惑をかけることが多かったけど、監督がああいう場面でマウンドに立たせてくれた。感謝の気持ちで投げていた。けが明けで調子が上がらなくていらいらした時期もあったし、悩んだりもしたけど最後に自分の仕事ができた。昨日と今日は直球中心で押した。久米と強気で押そうと話していた。(2年前の神宮大会は)寒い中でブルペンを守っていただけ。次は自分が投げる神宮を経験したい」

▼久米
「1年生の秋に神宮に出てから、立命大に勝てず優勝できないのが続いた。今日勝って優勝できてほっとした。最後はとにかくアウトだけがほしかった。今季は高橋と交互に試合に出て、立命大戦で自分が出た試合は負けていたから悔しかったのが頭に残っていた。立命大のビデオを見ても、打たれるイメージが強くついていた。しかし、勝ちたいという執念が上回った。4年生の意地を見せてもらった。立命大の投手は良いイメージしかない。今日は一発勝負だったから、それを覆せたのはチームの強さ。立命大の試合も偵察に行ってくれていて、データ班が協力してくれたから、今日のみんなの打撃につながった。吉川さんも今日に懸ける思いは強かった。試合は勝っていても負けていても後半勝負と言い続けてきた。誰かが声をかけてみんなで意識できていたことが良かった」

▼阪本将
「今日は調子が悪かった。(四回の犠飛の場面)1番確率の高い、外野フライを打ちにいった。まだこのチームで野球ができるということがとてもうれしい。2年前はメンバーに入ることができず悔しかったから、メンバーに入って優勝できて素直にうれしい。この4連戦の疲労をしっかり取って、代表決定戦への準備をしていく」

▼山本
「今季初めて先発をして、2戦目で負けてなかったから最優秀選手を取れたのだと思う。野球人生でこのような賞は初めて。関学大の初戦で負けてしまって、優勝の可能性が遠のいた。まっすぐがあまりよくなくて、自分のピッチングができていたらと悔やんだ。(山口コーチから)投げるときに一塁側に倒れていると言われて、冬から特訓してきた。春は右肩を怪我してしまったけど。球速は4キロ上がった。軸をぶらさず、顔をふらないということを意識した。山口さんもまっすぐで押していくタイプの投手だったのでたくさん教えてもらった。昨年の秋にリーグ戦初めて投げた。今年の春は最後の近大戦1イニングを投げて三者連続三振に取ったことで自信がついた。練習は噓をつかない、やれば伸びてくることを感じた」

▼古川
「最高の一言。うれしい、涙は自然と出てきた。ずっとチームに迷惑しかかけてなかった。オープン戦は打てていたのに、リーグ戦で自分の結果が出ずもやもやしていたけど、松山さんがずっと声をかけてくれていたから、この人のために勝ちたいと思った。優勝に満足せず、目標は全国制覇だから、次に向けて松山主将を中心に頑張っていく」

▼多田
「自分が入部してから、ずっと立命大が優勝していた。今季も勝ち点を取られて悔しかったけど、首の皮一枚つながってプレーオフまで来た。負け続けていた立命大に勝てて、自分の今後の2年間にもつながる。ベストナインは何とか取れた。夏のオープン戦で全然打てていなくて、開幕節は9番スタートで期待されていなかったけど、好調な滑り出しができていた。しかし、あまりうまいこといかないと思った。3節で5割打っていても、最後は3割に落ちたから、野球の難しさを感じた。チームの雰囲気、勢いがすごく良い。あまり調子が良くないから、ここから何とか状態を上げてチームに貢献したい」