【コラム】企画連載≪「日本一」への道≫/第8回/カイザーズクラブ・サッカースクール

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『全員サッカーで日本一』。サッカー部が掲げるスローガンだ。今季、サッカー部は大阪選手権、関西学生選手権で優勝し強豪としての名前を奪い返した。また、天皇杯にも出場。J2・清水エスパルスを1点差にまで詰め寄り、プロをも追い詰める果敢なプレーを見せ、敵地で関大の名前を知らしめた。

 

サッカー部は自分たちの練習のみならず、地域との連携にも取り組んでいる。その代表的なものがカイザーズクラブ・サッカースクールだ。関西大学は創立130周年記念事業の一環として関西大学カイザーズクラブを設立。大学の知財、人材、施設を利用し地域社会に根差した大学を目指し活動をしている。

サッカー部はこの中に以前から展開していたスクール活動を行っている。このスクールではサッカー部の学生がスタッフ(学生コーチ)として活動を行っている。サッカーを通じて文化力、行動力、社会力、身体力、想像力を育て、青少年の健全育成と地域社会の発展に根差すことを目的とし、スクール生もサッカー部も共に成長する環境が整っている。

 

 

小学生を通わせている保護者からは「親世代ではないお兄ちゃんの年代の人というのは普段関わりを持つことはないけど大きな影響を与えてもらえる」や「練習も苦にせずプラスに思ってもらえていると思う。帰り道も満足した顔で戻ってくる」との声が挙がった。

また、このスクールの特徴は日曜日の朝に練習があることだ。指導時間は朝7時15分~8時45分となっており、練習後に出かけることも容易な時間帯だ。年代も満5歳から通うことができ、社会人が練習をできる環境も整っている。また、レディース会員(中学生以上)もおり活動は多岐にわたる。

 

 

学生スタッフからもスクールのメリットがあがった。「このスクールの魅力は学生が一緒にサッカーをして教えるというところだと感じている。他のサッカーチームは監督と選手、やらせる、練習するという立場。自分たちも小さい子からご年配の方とも練習をして、共にサッカーの素晴らしさを感じている」(宝本知樹サッカースクール学生リーダー)や「そして、サッカー部にいて地域の方に繋がることができる唯一の場。これだけ互いに一生懸命にサッカーできる環境があるのは貴重だと思う」(西垣賢治学生スタッフ)。また、活動を通して自分が成長したという声もあがる。「学生コーチをする中で周りをよく見ることができるようになった。これは試合以外の時でもできるようになった」(島田将也学生スタッフ)。

 

 

関西大学が掲げる『考動』(=自らの頭でよく考え、自立的かつ積極的に行動すること)する関大人は練習のみならず、この活動を通しても成長を遂げる。スクール生にいつもの立場とは逆の立場から教え、ともに成長していく。地域に根差した、誰からも応援されるサッカー部を目指して。【文:水野 真/写真:高橋良輔】

 

▼宝本サッカースクール学生リーダー

「自分が入部当初は月曜の夕方にもやっていた。自主参加という形で、一度行ってみるとすごく楽しかった。年代がいろいろな人たちとサッカーをすることが楽しかった。いつもの練習とはまた違った楽しみがあった。そこから、積極的に参加をしようという気持ちが芽生えた。学生コーチは50人以上いて、その日試合のない選手がやっている。いまは年代を分けている。レベルやより技術に注目をした編成になっていると思う。このスクールの魅力は学生が一緒にサッカーをして教えるというところだと感じている。他のサッカーチームは監督と選手、やらせる、練習するという立場。自分たちも小さい子からご年配の方とも共に練習をしてサッカーの素晴らしさを感じている。(苦労すること)年代もいろいろある。子供への接し方も変わってくる。探り探りになっていて難しいことがある。少し年齢が上がると慢心も出てくるのでどういった話し方をするのかも考えていかないといけない。楽しみながらサッカーができるのか、成長ができるのかということを念頭に考えてやっている」

 

▼島田学生コーチ

「なろうと思った理由は、将来もしコーチになったときに役立てたいと思ったから。そして、サッカーをしたことがない人ができるようになったら嬉しいという気持ちもある。小さい子たちはどんどん上手くなっていく。日に日に成長を実感している。また、中学生以上クラスでは自分の父と同じ年代の人もいる。意欲的に取り組んでもらえていて自分たちもともに成長をさせてもらっている。この学生コーチをする中で周りをよく見ることができるようになった。これは試合以外の時でもできるようになった。苦労しているところは小さい年代の選手たちに集合をかけても集合してもらえないことがある。試行錯誤しながら楽しみながらどうやったらみんなが動いてもらえるようにするかというところは常に考えている」

 

▼西垣学生コーチ

「シンプルに子供が好き。そして、サッカー部にいて地域の方に繋がることができる唯一の場。これだけ互いに一生懸命にサッカーできる環境があるのは貴重だと思う。教えることも楽しい。これを機にサッカー部を応援してくれたら嬉しいし、関大のことを好きになってもらえたらなおさら嬉しい。学生コーチという立場で関大の輪を広げることができればと思っている。サッカーの醍醐味を知ってもらえたら嬉しい。経験者と未経験者がいる。できる子はもっとできるように、できない子は二人三脚でいろいろとできるように取り組んでいる。フラットな目で見て、特別になるようなことがないように心掛けている。もっともっと自分たちにも学ぶことがあると気づかされる場となっている。純粋な気持ちでサッカーに向かってくるのでそれに応えないといけないということは感じている。思いをいかにわかってもらえるように伝えるか。教えるというたった一つのことが難しいけど成長させてもらっている」