【アイススケート】近畿フィギュア シニア男子中村が200点越えで優勝!

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◇2016近畿フィギュアスケート選手権大会◇10月8~10日◇大阪府立臨海スポーツセンター◇

【シニア男子】
1位 中村 204.25 SP69.23 FS135.02
2位 吉野 173.18 SP59.08 FS114.10
4位 湯浅 155.12 SP51.07 FS104.05

【シニア女子】
4位 細田 138.07 SP50.29 FS87.78
6位 上野 133.74 SP45.17 FS88.57
9位 安原 131.45 SP45.91 FS85.54
15位 髙木 110.79 SP42.81 FS67.98
16位 澤井 109.59 SP39.75 FS69.84

年末に行われる全日本フィギュアスケート選手権大会の予選となる近畿フィギュアスケート選手権大会が、ついに開幕した。これが今シーズン初戦となる選手も多く、フィギュアファンにとっては新プログラムのお披露目としても、期待の高まる大会だ。

男子ショートプログラム(SP)1番滑走には中村が登場した。新しいSPに乗せ、冒頭のトリプルアクセルを綺麗に着氷。コンビネーションはファーストジャンプのトリプルフリップにアテンションがついてしまうが、ミスは最小限に抑えた。魅力的なブルースで、新しい中村の可能性を感じさせる演技を見せる。SPは69.23で国内大会のため参考記録ながら、昨シーズンの世界ジュニアフィギュアスケート選手権大会で自身が出したパーソナルベストを上回る得点を出した。第2グループの6分間練習終了後、すぐに登場した吉野。冒頭のトリプルルッツを決め流れに乗ると、その後は雄大なイーグルやダブルアクセルを見せ、会場を吉野の世界に引き込む。美しく繊細な曲に乗り、穏やかで優しく、しかし、しなやかな強さも感じさせる演技を披露した吉野。SP59.08で中村に次ぐ2位につけた。9番目の滑走となった湯浅は序盤、トリプルループやトリプルサルコウ+ダブルトゥーループのコンビネーションを決める。鮮やかな青の衣装に身を包み、鳥の鳴き声から始まる『Birdman』の曲の世界を表現した湯浅。「もうちょっと攻めたいい演技ができたと思う」(湯浅)と、今後の進化も楽しみなプログラムになりそうだ。

女子SP、最初にリンクに上がったのは上野。ステップの際に観客の手拍子を巻き起こすなど会場を沸かせるも、トリプルループの回転不足を取られるなどいつも通りの演技を見せる事ができずSP9位に沈んだ。細田はすべてのスピンでレベル3を獲得するなど華麗な演技を見せる。ジャンプもミスなく飛び切り、見事3位につけた。次に続くのは1年生の高木。最初の連続3回転のコンビネーションジャンプで着氷が乱れる。しかし、スピンでレベル4を獲得するなど巻き返しを見せ、13位でSPを終えた。

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続いてリンクに登場した安原は、壮大さのある優雅な演技を見せる。ミスなく滑り切り上位進出が見える8位につける。

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関大女子最終滑走となったのはけがの影響で思うような練習ができず苦難の日々を送っていた澤井。結果は16位となったが、大きなミスはなく、最良の演技を見せた。

男女フリーが行われる大会最終日、関大からはじめに出番を迎えたのはSP4位の湯浅。冒頭のコンビネーションジャンプを成功させる。中盤、後半にかけてミスが見られ、悔しそうな表情を浮かべたが、「伸びしろになってくると思う」と演技後は前向きなコメントを口にした。

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続いて中村が大きな声援を浴びながらリンクに入る。1つ目のジャンプでトリプルアクセルをきれいに決め、ぐっと観客の心をつかむ。しなやかなスケーティングと磨き上げられた表現力で、中村の世界観をつくり上げた。「しっかり切らさずに滑れた」と他を寄せ付けない圧倒的なスコアで「目標にしていた」200点を上回る。

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文句なしの優勝で、シニア1年目の最高のスタートとなった。中村の次の滑走となった吉野は、「練習ではノーミスでできたことは少なかった」と話す難しいプログラムに挑んだ。大きなミスはなく、力強い音楽に乗って迫力あるステップを披露。激しい動きが特徴的なこのプログラムは、最後にポーズを決めた後に膝をついてしまうほど。4年生の意地を見せ、準優勝を果たした。

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女子のトップバッターは髙木。SP終了後には「フリーでは笑顔で私らしい演技をしたい」と語っていた。ジャンプにミスが出てしまったものの、その後は魅力的な明るい笑顔でリズミカルなステップを見せた。宣言通り、終始笑顔で関大生として初めての公式戦を滑り切る。澤井は大きな失敗もなく、こちらも笑顔が印象的なプログラム。けがを感じさせない演技で会場を沸かせた。

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SPでは思うようにスコアを伸ばせず、悔しさをにじませた上野は、ブルーの衣装で登場した。リンク全体を大きく使った、ひと際美しいスケーティングに観客はぐんぐん引き込まれていく。音楽が止む前から拍手が響き渡り、悲鳴にも似た歓声が会場中にこだました。上野はほっとしたように笑顔を見せ、フリー全体で4位となる88.57をたたき出した。

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直後には昨シーズンと同じ衣装をまとった安原が姿を見せる。「ミュージカルが好き」だという『風と共に去りぬ』を今季もプログラムに選んだ。ジャンプの着氷が乱れる場面もあったが、陰と陽をしっかりと演じ分け存在感のある演技となった。関大女子トップでSPを終えた細田は、転倒はなかったが、着地でふらついてしまう。それでも細田らしい安定感のあるステップでカバー。「点数はもっと低いかと思った」と予想を上回る点数で全体の見事4位に輝いた。

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本格的にシーズンを迎えたフィギュアスケート。この大会の結果、関大からは、中村、吉野、湯浅、細田、上野、安原、また男子ジュニアの市橋の計7選手が西日本選手権出場を決めた。今月22・23日には西カレを控えているが、また新たな進化が見られることを期待したい。【文:宮西美紅・多田知生/写真:三浦優泉・庄田汐里】

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▼中村
「今日(のSP)は後半のコンビネーションをちょっと失敗してしまったが、その他は大きなミスなく滑りきれたので、よかったかなと思う。ショートはブルースということで、挑戦という意味で、フリーのほうはムーランルージュという曲で、また今までやったことのないイメージの曲なので、またそこも今シーズンの挑戦。ショートの振り付けはキャシー・リードさんで、アイスダンスをやっていた方なので、見せ方などシングルをやっていた方とはちょっと違うのかなと思うし、フリーの振り付けのジェフリー・バトルさんはスケートがうまいので、そういったところも刺激になった。フリーに関しても今日と同じように、もっと集中していきたいと思う。一昨日(のSP)も今日(のフリー)もしっかり切らさずに滑れた。最初のアクセルはあまり気にせず、その後のことをしっかりやっていくことを意識した。(シニアに上がったことについて)ジュニアの頃はジャンプにばかり集中していたが、スケーティングだったり、ジャンプ以外のことも意識してやっていかないといけない。(フリーのプログラムは)力強い曲なので、感情を表に出した。ジャンプは安定してきているので、それ以外のことも強化していかないといけない。4回転の練習は、『体ができてから』と言われているので、まだしていない。今は体幹のトレーニングをしている。(今大会で)SPでもフリーでもトリプルアクセルを飛べたのは初めて。200点越えを目標にしていた。4回転よりも内容を重視していきたい」

▼吉野
「今日の演技(SP)は、要素としてのミスは最小限に留められたと思うが、スケーティングやプログラムの質という面ではあまりよくなかったかなと思う。プログラムは去年からの持ち越しということで、ブラッシュアップされた演技を目指している。夏に両足首を違う時期にけがしてしまって、氷に全く乗れない時期がしばらくあった。練習量などの面でシーズンに入ることに不安があったが、そこは練習の量より短い時間で密度の濃い練習をするということで、不安を取り除くよう練習した。今はあまり問題なくやれている。明日1日空いて、明後日フリーで、いつも2日連続でプログラムがあって今年は1日空くということで、普段と調整方法が異なると思うので、そこはうまく自分でコントロールしてフリーに向けてやっていきたいと思う。(フリーでは)転倒などの大きな失敗はなかった。それが一番の収穫。練習ではノーミスでできたことは少なかった。転倒やパンクをしてしまうことが多くて、難しいプログラム。うまくまとめられたと思う。今日のスピンやコンビがだめだったけど、うまくできたら伸びる。西カレはフリーだけなので、フリーの経験を積んで西日本に向けて練習したい」

▼湯浅
「今日(のSP)は体は動いていたが、全体的にちょっと守りに入ってしまった。もうちょっと攻めたいい演技をすることができたかなと思う。プログラムは、曲もすごく気に入っていて、テンポの速い曲なので、自分もそのテンポにいかないように本当はもっと力強く滑りたかったが、今シーズン初戦ということもあって、体がちょっと硬くなってしまった。フリーに向けては、今日の課題を、攻めきれなかったという課題を、フリーではしっかり攻めきって、結果よりもまずは内容重視で頑張っていきたいと思う。(フリーは)後半が課題。スピンや全体のスピードが出ていない。初戦で、もっと良くなると思うので、伸びしろになってくると思う。西カレまで2週間ある。今日の課題を一つでも多く克服して、西カレ、西日本につなげたい」

▼細田
「久しぶりの試合でちょっと緊張した。(SPは)ジャンプで硬くなり過ぎた。フリーでは練習通りできたらいいな、と思う。(フリーは)何とも言えない。ボロボロだった。次に向けての課題が見つかった。課題はメンタルだと思う。点数はもっと低いかと思ったが、自分が思っていた以上に出て良かった。今日みたいな演技はしないように、またしっかり練習したい」

▼上野
「(SPは)いつもの動きができなかった。悔しい。フリーの曲は好きな曲でもあるので、今日悔しい思いをした分、思い切り演技したい。(フリーは)全体的に硬くなってしまったが、まとめられたと思う。自分の中ではまだ全然だと思う。初戦なのでこれからどんどん上げていけたら。ジャンプは結果的にはまとめたけど、クリーンな回転でできたのが少なかった。きれいに決まれば、もっと伸びると思う。西カレまであと2週間しかないが、できることはたくさんある。西カレはフリーだけなので今日の悔しい部分をリベンジしたい」

▼安原
「(SPは)練習の時から調子が悪くて、緊張していた。でも、ジャンプは全部成功して、一つ一つ丁寧にできた。点数も結構良かったと思うが、スピンで取りこぼしがあると思うので改善したい。今日良い結果だったので、明日(のフリー)もこの調子で丁寧に自分ができることをできたら、と思う。(フリーでは)着地がふらついたり、ミスが多かった。悔しいけど、点は結構出たので、それは良かったと思う。フリーは昨季と同じプログラム。このミュージカル(『風と共に去りぬ』)が好きで、踊ってみたいと思って選んだ。(西カレでは)今日のミスをしっかり補って完璧な演技をしたい」

▼髙木
「関大生になって初めての公式戦。関大のジャージも着てるし自覚を持って滑れたら、と新しい気持ちで滑った。(SPの)3回転―3回転のトゥループにはこだわりがあったのに、うまく決まらなかった。スピンの取りこぼしも悔しい。全体的には何となくうまくまとめられたと思う。今年は西日本に行きたい。フリーでは笑顔で私らしい演技をしたい。(フリーについて)悔しいというか、何て言ったらいいのか分からない。このプログラムは大好きだが、練習が足りなかった。試合までに調子を合わせられなかった。反省して次につなげたい。今回恥ずかしい演技をしてしまったので、西カレでは切り替えて頑張りたい」

▼澤井
「ずっとけがをしていて、思うように練習ができていなかった。でも、今できることはできたと思う。次も良い演技ができるように頑張りたい」