【サッカー】J2相手に大健闘!清水エスパルスを最後まで追い詰め、日本平に関大の名を刻んだ!

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◇第96回天皇杯全日本選手権大会1回戦対清水エスパルス◇8月27日◇IAIスタジアム日本平◇

【前 半】関大 0-1 清水エスパルス
【後 半】関大 1-1 清水エスパルス
【試合終了】関大 1-2 清水エスパルス

ついに天皇杯が開幕!関大は8月21日に第21回大阪府選手権大会でJFL・FC大阪を2-0で完封し優勝を決め、天皇杯への出場権を手に入れた。関大は第7回大会(1927(昭和2)年)から合計16回出場の名門校。伝統と誇りを胸に、そして創立130周年という記念すべき年に出場を決めた。迎えた27日。1回戦の相手J2・清水エスパルスのホーム、IAIスタジアム日本平(静岡市清水区)に乗り込み、関大は試合に臨んだ。会場は清水のカラー・オレンジ一色のスタジアム。サポーターも清水が約3000人に対し、関大は約300人。しかし、キックオフ2時間前から会場は関大サッカー部を中心とした応援の声が響き渡る。俺たちはここにいる。全員サッカーを体現すべく日本平の地でその声が枯れるまで関大の応援をし続けるという気持ちがあふれだしていた。打倒、プロ。雨が降りしきる中、試合の幕は開いた。

 

開始早々からチャンスが到来するが、そう簡単には得点できない。9分、DF池端が右サイドで相手選手をドリブルで抜くとボールはFW加賀山に。ペナルティエリア内から放ったボールはゴール上へと流れる。ゴールとはならなかったが、関大が清水と互角に対戦できていることを証明し勢いづけた。15分には清水にシュートを打たれるも、これは池端が防ぐ。その10分後にもセットプレーから失点の危機に見舞われるが、GK前川がパンチングでセーブ。しかし、直後の27分。右サイドの相手DFからゴール前中央にいた相手MFにロングループパスが通る。これをヘディングで決められ失点。流れが清水へと傾くと思いきや、それを振り切ったのはMF塩谷だ。ペナルティエリア内の加賀山から右コーナーへ回り込むように攻め込んでいた塩谷にパスが通ると、角度のない位置からシュート。枠外に外れるが諦めない静岡の男の思いが全員に伝わった。前半シュートが2本に対し、清水は6本。守備に徹する場面もあったが失点を1に抑え、後半へと望みをつないだ。

 

 

後半はMF平尾が交代出場。平尾は関西学生選手権決勝で優勝へとつながる果敢なプレーを見せた立役者だ。5分、その平尾が左サイドから得意のドリブルで切り込みシュート。これはGKにあたりはね返る。そのはね返りにFW竹下が再びシュートを放つが、ボールはわずかにゴール枠の外へ。7分にはDF諸石が揺るがぬプレーで応援からは諸石のチャントが鳴り響く。待望の得点は11分。加賀山がドリブルで駆け上がるとボールは竹下に。竹下がシュートチャンスを探り、相手DF2人の強い守備で転びそうになりながらも持ちこたえる。「シュートコースが見えた(竹下)」。振り抜いたボールはゴールに突き刺さり、同点に追いつく。スタジアムの歓声は関大一色に包まれた。29分には清水がフリーキックから30秒超の攻撃を受ける。広くポジションを取られるが、関大はDF石井主将を中心に、U-19全日本大学選抜のDF黒川、4回生の諸石、池端、高身長を活かした守備が特徴のDF荒木らの必死の守備で乗り切る。32分には平尾がラインから飛び出したボールに食らいつくとドリブルで駆け上がり、相手DFがたまらずファール。MF清永のフリーキックを荒木が飛び上がりヘディングシュートもこれはGKの手中に。34分には清水が出した浮き球パスに相手FWがヘディングで合わせ失点を許す。1-2。その後、さらなる失点は守護神・前川が許さないが、同点弾を決めることができない。関大は終了のホイッスルが鳴るその時まで走り続けた。

 

 

敗北を喫したもののこの負けは惜敗という表現に十分に値する。J2清水をここまで大学生が追い詰め、大阪府代表として清水から価千金のゴールを奪った。得点した竹下は「この強度で秋のリーグに挑んでいかないといけない」とコメント。このまたとない経験を生かし、今後の活躍を誓った。

 

 

大健闘を見せた選手はもちろん、関大の応援団も全力で戦った。人数は清水サポーターの約10分の1。しかし、清水に引けをとらない声量で関大サッカー部を中心に大声援を送り続けた。関大は選手、スタッフはもちろんのこと、応援もなければ「全員サッカー」とは言えない。目標である「全員サッカーで日本一」を達成するチャンスは冬のインカレのみ。残された時間は限られている。まずは後期リーグでインカレ出場権獲得に向け、「勝つための準備」を心掛けていきたい。【文:水野 真/写真:川﨑恵莉子】
▼前田監督
「勢いに乗っている清水エスパルス相手に負けてはしまったが大学生、関大の学生は非常にアグレッシブにハードに戦ってくれたと思う。ただ、プロ相手に勝ちきれず、改めてプロのレベルを実感する試合となったと思う。試合ではJの相手に対しても前線から引いてブロックではなくて、前線からボールを奪うということを話していた。なかなか取れずアーリークロスもあったが、できることもあった。清水はパスワークが非常に良いものがある。引いてしまうこともあったがひるまずに何回か取り組めたところもあった。もっと深い位置までサイドバックがあがってくるとか恐れていた。関大は静岡の選手も多い。FWは2人とも静岡で高校時代に活動をしていた。うちに秘めたものがあったかなと思う」

▼石井主将(静岡県・常葉学園橘高校出身)
「シンプルに悔しい。やれることは確実にあって、自分たちの強みは通用する部分があった。でも、プロなりの質の高さ。少ないチャンスを点にしたり、パスの精度が自分たちには足りていなかった。関大の応援は試合に出たい選手が多い中でそれでも選ばれた選手に対して応援をする側から選手に力を与えてくれる。全員サッカーの形、Jチーム相手に表現することができた。会場に来ることができていない人も行く前に言葉やメッセージをもらった。本当に感謝している。だからこそ、自分たちは全力でプレーをしないといけない。自分は地元静岡での開催で、友人や高校の監督なども来てくれていた。結果として負けでこの悔しさを次に活かしていきたい」

▼プロ相手にひるまず価値ある1点を決めたFW竹下
「(試合会場に入って思ったことは)相手のサポーターが関西学生リーグの比ではない。迫力もあったしスタジアムの雰囲気が全然違うというが第一印象だった。(得点シーンは)(加賀山)泰毅がいい感じに前を向くことができた。外に開いて仕掛けようと思ったが、泰毅が1個多く持ったから変えて動きなおして、ゴールへと向かう流れを取った。すると泰毅がいいボールをくれて、ファーストタッチで入ろうとした。だけど、あまりうまく当たらなかくて、厳しいと思ったが相手選手が通り過ぎてくれた。切り返してシュートコースが見えたので振り抜いた。この試合の強度で秋のリーグにも挑んでいかないといけない。それが結果としてインカレに結びついてくる。日本一も見えてくる。関大はチャレンジャーという気持ちを持ってしっかりと一戦一戦を大切に向かっていきたい」