【応援団】一音にこだわり抜いた定期演奏会

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◇第58回定期演奏会◇12月7日◇ザ・シンフォニーホール◇

一音一音にその魂を込めた。関西大学応援団吹奏楽部が、毎年恒例の定期演奏会を行った。4年生にとってラストステージとなる今回。全員で作り上げたメロディーは、会場中を虜にした。

拍手に包まれながら舞台上に部員たちが登場。最後に糟谷朗宏(文3)が指揮台に上がり、一瞬の静寂ののち、そのタクトで演奏会が幕を開けた。スタートで披露されたのは関西大学学歌。思わず口ずさみそうになる馴染み深いメロディーで観客を惹きつける。


△糟谷

第1部の始めに演奏された「春の猟犬」では、猟犬たちが駆け抜けるような爽快感を表現。一足早く、春の息吹を届けた。

続いて「千と千尋の神隠し」より「Spirited Away」を披露。6曲をセクションスタイルで再構成したという作品は、曲調が目まぐるしく変わり、映画の世界観を忠実に再現した。

一部のラストを飾ったのは「A Weekend in New York」。中間部ではサックスを中心にジャズ要素を取り入れ、ニューヨークでのバーの様子を表現した。

衣装を変え、第2部がスタート。祖母井麻友(社2)のクラリネットから「ブリュッセル・レクイエム」が始まった。途中、舞台袖からトランペットとドラムを演奏するという工夫された演出も披露。静かなクラリネットデュオを経て、トランペットが中心となって高揚しフィナーレを迎えた。


△祖母井

プログラム最後に披露したのは、35分間もの大曲「吹奏楽のための風景詩『陽が昇るとき』」。全音半音が交互になっている部分が大半だというこの交響組曲。2楽章は、セクション練習を学生だけで数日間詰めて練習した、この演奏会で特に力を入れた部分。「スムーズにできて良かった」と部長の小池千晶(法4)はその仕上がりに頷いた。

アンコールでは舞台上の全員が楽しんでいる姿が一際目立った。ステージ上で、伊勢敏之音楽監督と学生指揮・南屋伊吹(商4)が熱い抱擁を交わす場面も。「楽しかった。最後みんなで1つの曲を取り組めたことに達成感」(小池)と、最後は全員で演奏。今年のスローガンである「みんなで取り組む大作戦」を体現し、4年生率いるこのメンバーでのステージは笑顔で幕を下ろした。

会場15分前までリハーサルが続くほど、この2時間に懸けていた。伊勢敏之音楽監督や、監督、コーチの指導の下、一音、一メロディーごとの指示が出され、よりよい演奏を追い求めた。そのこだわり抜かれた演奏は、聞くものを大いに魅了することとなった。4年生はこのステージで引退。音を極め続けた大学生活を笑顔で締めくくった。【文:中西愛/写真:坂井瑠那・中西愛】

▼小池
「すっきり。4年間を振り返ってみたら、山あり谷ありな4年間だった。(定期演奏会向けて)とにかくお客様を笑顔にして、それを自分たちの喜びとするというのがビジョンなので、それを極めてひたすらいいクオリティの曲を届けるために、毎日練習時間が多い中、いろいろかつかつだったが毎日頑張った。(今日の出来は?)120点。楽しかった。特に最後の「アンコール!」が、全員が活躍できる曲だったので。今年のスローガンで「みんなで取り組む大作戦」というのがあったが、最後みんなで1つの曲を取り組めたことに達成感がある。(特に練習したフレーズは?)最後2部のメイン曲の「陽が昇る」の2楽章。合奏だけじゃなくて、セクション練習という細かい練習があって、それを学生だけで何日か詰めてやった期間があった。そこがスムーズにできて良かった。(同期に向けて)同期はこの4学年で一番人数少なく10人しかいない。その中でこの1年間、あまり頼りにならない私に付いてきてくれて、一緒に頑張ってくれたので感謝を伝えたい。ありがとうございます。(後輩に向けて)今年初めてやることがあったが、それにしっかり付いてきてくれたり、逆に後輩たちから提案や工夫点をいろいろ挙げてくれて一緒に合奏をよくしようとしてくれたので、そこには感謝しかない。これからも成長していってほしい。今後はOBとして支えるので頑張ってほしい。(伊勢先生や監督、コーチに向けて)伊勢先生はもっていただいて3年になる。新しい環境の中、先生も諦めず一緒に頑張ってきていただいたので、感謝しかない。先生がいたからこそこのビジョンに向けて、お客様のことを第一に考えての練習や演奏を披露できるようになった。監督、コーチは私の第2の家族のような存在。それぐらい毎日夜遅くまでミーティングに付き合ってくれたり、部活がよくなるためのアドバイスをたくさんしてくださったり、感謝しかない。ありがとうございました」