【アメリカンフットボール】近大に勝利も無念の終戦。小田アメフトの1年に幕

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◇2019関西学生リーグDiv.1最終節◇対近大◇11月9日◇エキスポフラッシュフィールド◇

【第1Q】関大0-0近大
【第2Q】関大10-0近大
【第3Q】関大14-7近大
【第4Q】関大13-13近大
【試合終了】関大37-20近大

4勝2敗で3位タイの関大。甲子園ボウルにつながる西日本代表決定戦の出場権をかけて、神戸大、立命大と順位を争っていた。負ければ日本一の可能性が限りなくゼロに近くなる。何としてでも勝たなければならない試合だった。前半は関大ペースで展開し、第2QにはRB廣田遼太朗(社3)のタッチダウン(TD)で先制。第3QにはWR小田康平主将(経4)の2TDで突き放す。後半失点も見られたが、最終戦を見事白星で飾った。だが、翌10日の他大学の結果により4位が確定。まさかの形で2019シーズンが終わりを告げた。

関大のキックオフで試合開始。DB坊農賢吾(社3)のロスタックルやLB藤本昌也(経3)のQBサックで封じ込め、関大に流れを呼び込む。すると、オフェンスではQB日野上健一(情4)からWR小川悠太(経2)へのパスが成功し、ロングゲイン。さらにRB笠田護(経3)がランプレーでタックルを受けながらも前進を続け、チャンスを演出した。しかし、ここで第1クォーター(Q)が終了。プレー再開後はパスの不成功が続き、TDとはならなかった。

第2Q、相手のパントをブロックし、エンドゾーン付近から攻撃を始めた関大。笠田のランプレーで5㍎前進すると、2ndダウンでRB廣田が残りの5㍎を走り切り、TD。K谷川堅斗(人4)のキックも成功し、7点の先制を決めた。その後も勢いを弱めなかった関大。DL森川太郎(政策3)がインターセプトでチャンスを作ると、徐々に相手陣を陥れ、残り26㍎から谷川がフィールドゴールを決める。3点を追加し、10ー0で前半を折り返した。

点差を広げたい後半、いきなりRB吉田圭汰(商4)がナイスリターン。さらには日野上からWR桑田理介(経3)へのパスがヒットし、18㍎をゲインする。そして6分4秒過ぎ、日野上から小田へのパスが成功しTD。点差を17点に広げた。その後TDで7点を返されるが、再び吉田のリターンで流れを呼ぶと、日野上からパスを受けた小田が78㍎を独走し、鮮やかな一撃を決めた。

第4Qでも、日野上が自ら持ち込みTDを決めれば、ルーキーのRB柳井竜太郎(社1)が39㍎を走り切り、貴重な一発を決める。だが、メンバーを入れ替えて臨んだこともあってか、ディフェンスの動きにはやや陰りも見られた。それでも近大の反撃を振り切り、37-20で勝利。学生日本一へ希望をつないだ。だが、10日の試合で関学大が立命大に敗戦。神戸大も勝利したため、この時点で4位が決定し、思わぬ形で小田アメフトの幕が閉じた。

10年ぶりの悲願達成とはならなかったが、「ALL ONE」のスローガンのもと、チーム一丸で最後まで戦い続けた1年間。第2節で神戸大に敗れたものの、立命大を9年ぶりに破るなど、関西で確かな存在感を見せつけた。この試合で4年生は引退し、代替わりを迎える。だが、メンバーが変わっても、チームの目標は変わらず日本一。関大KAISERSはこれからも頂を目指し、歩みを止めることはない。【文:長尾洋祐・勝部真穂/写真:長尾洋祐・勝部真穂・松山奈央】

▼小田
「戸惑いもあったと思うけど、本当にみんながよくまとまってくれたなと。今週最初の方は、これからの戦いを見据えていたけど、だんだん『泥臭くても純粋に勝つ』って考えになっていた。廣田はケガが多かったけど、ポテンシャルは1番に近いものがあるし、オフェンスにとってはプラスになる。秘めたる思いはすごいものがあるし、どんなプレーも高いレベルでこなしてくれる。柳井は、猪突猛進型のRBで、(ボールを)持たせたらあれくらいやるやつ。今日は1プレーしか出てないけど、その1プレーで決めてくれたから、本当に勝負強い。(リーグを振り返って)難しいところが多かった。いろいろ編成とかも変わったりして、プレッシャーに思うこともあった。神戸大には正直負けると思っていなかったし、そのせいか同大戦の前は緊張していた。あのときは入替戦も頭にあったくらい。勝ったことはほっとしたと同時に『もっとやらないとな』って考えになった。今日の戦いもまだマックスじゃないし、もっと強くなれると思っている」

▼小野
「相手どうこうより、自分たちのプレーを見直して、日本一にふさわしい戦いをしようと言っていた。自分はケガがあってプレーできない中、若返ったOLをしっかり引っ張ろうという意識はあった。練習のビデオを見たりしながら、後輩に対して気づいたことだったり、自らの経験は伝えるようにしてきた。他の幹部3人がプレーで引っ張っているので、もどかしさはあったけど、一歩引いて考えて、モラルを作ろうというのも意識していた。どんなことで貢献できるかと考えたときに、みんなより早くグランドに出て用具を準備したり、片付けも手伝ったりして、練習中は人一倍声を出してやってきたつもり。龍大戦では3プレーくらいしか出れてなくて、立命大戦で本格復帰した。ケガの間はフラストレーションがたまっていたけど、勝てたことは自分の中で嬉しいし、このチームで日本一になりたいという気持ちが強くなった。ただ、この試合を通じて、まだまだチームやパートにも甘さが転がってるというのは感じていて、まだまだ力不足だというのは感じた」

▼湯浅
「まだシーズンが終わっていないがこういう結果で、詰めの甘いところが分かった。確実にプレーオフに行けるわけなじゃい、そういうところをしっかりすれば行けたはず。(反省点は)個人としては、神大戦でドライブを止めないといけないところを止められなかったところ。チームとしては、関学に勝てなかったこと。(今日の近大戦について)これから先のことじゃなくで、まずはこのゲームを見て。プレーオフに行けるか行けないかは自分たちでコントロールできることじゃないから、まずは自分たちがやってきたことを出し切ろうと臨んだ。正直出しきれなくて、そういう部分がこのチームの悪い面でもあるのかもしれない。」

▼吉田
「試合結果は勝てたから良かったが、まだまだオフェンスもディフェンスもキッキングも課題があると思った。そこはしっかり潰していかないと次に上に行った時に負けてしまう。課題のある試合だった。(オフェンスの課題は)オフェンスとしてタッチダウンに持っていくということがまだまだできていない。ディフェンスが流れを作ってくれて、オフェンスがそれに乗ってタッチダウン取るという感じなので。オフェンスがリズムを作るっていうことが今の課題。(良かったところは)素直に結果として勝てたこと。(リーグを振り返って)第2節の神戸大戦で負けてしまって。そこからもう一度チームを立て直すのにいろいろ試行錯誤があった。チーム内で本音を言えたり言えていなかったり。リーグを通して成長はしてきたと思う。でも、まだまだこれから、さらに成長できると思う」

▼谷川
「次に進むために近大にしっかり勝つということが僕らの目標だった。立命や関学さんの結果はコントロールできない。近大戦、僕らのコントロールできるところをしっかりやろうと、キッキングでは話していた。(今節を振り返って)FGを5回蹴ったが、成功率100パーセントというところは良かった。パントも自陣奥に回復できたので良かった。キックオフは、自分はキック力が弱く飛距離が出なくてチームに迷惑をかけたので、次はしっかり飛距離を出していきたいと思う。(リーグ通して印象に残っている試合は)立命戦と神戸戦。神戸は自分たちが自滅した。特にオフェンスが。負けて、でも切り替えて立命戦に臨んだ結果が、勝利という結果になったということが良かった。(どうやって切り替えたか)神戸戦で負けて、下向いてる暇はなかった。4回生ミーティングでは小田だけではなくて、4年は人数が多いが、一人一人が司会を回し回しでやったり、自分が思っていることを話すことをしていて、ハドルの中でも、小田だけじゃなくて、何か思ったことがあれば4回生がしゃべったり。下級生もしっかり出てきてしゃべってくれた。チームのスローガンである『ALL ONE〜俺がやる〜』っていうのを体現するためにそういうことをしたと思う。やっぱり最初の京大戦は相手のミスで大差で勝って、次の神戸戦で、京大にあんな勝ち方して誰か心のうちではいけるやろと思っていた人もいたと思う。その中でああいう負け方をして、その次の同志社戦は負けたら日本一どころか、2部に降格する危機もあった。そこは4回生の意地として、下級生に2部リーグでやってほしくないという思いがあったので、チームで成長しなければいけないと思って、最終節になるにつれて、4回生が前に出てきたと思う。(幹部について)4回生の一人一人がキャプテンだということを話していて、小田はキャプテンという肩書きがあるが、僕自身もキャプテンという気持ちでやらないといけないし。幹部はそのまとめ役。4回生がどんどん意見を出し合って、幹部がそれをまとめるという感じだった」

▼日野上
「今週は、WRやTEでブロッキングに対してしっかり準備してきたので、TDはうれしかった。でも、まだまだディフェンスに助けられた部分は多かったし、オフェンスでドライブに持って行くというのは少なかった。今日もパスを決めきれない場面は多かったので、本当にディフェンスに助けられた。自分としては小田、桑田、渡邉(WR渡邉大介=法3)といったWRに助けられた場面が多かったし、WRには感謝している。自分としては、試合前は、いつも通りプレーするためにやることとやらないことを決めてフィールドに向かっているし、今日もその気持ちだった」

▼廣田
「TDは春の西南との試合以来。ワイルドキャットフォーメーションを近大戦のウィークで作って、練習で感触は良かったので、TDを取れて良かった。ずっとRBをしている中で、2年の春にケガをして今年の春に復帰した後に夏合宿でもケガをした。正直ショックだったけど、秋シーズン試合に出るために頑張ろうと思って、立命大戦で復帰できて良かった。高校では体重が軽かったけど、ケガを機に7㌔くらい増やした。上半身も下半身も筋トレの数値はだいぶ上がったし、ヒットの強さは身についたかと思う。関学大戦の後は、RBでもミーティングの数を増やして、練習時間の他にも練習をしたりした。その中で今日結果を残せて良かった。去年は試合に出れない中、同期の笠田、坊農、藤本が活躍しているのを見ていたので、自分も今日活躍できて良かった」

▼柳井
「これが大学初TD。夏の合宿でAチームに上がって、RBじゃなくてWRとして上がったが、そこでAチームの雰囲気には慣れていけた。数少ない1年生として出場できるのは自信になる。今季はWRで行くと言われていたから、レシーバーとしてやりつつ、今日のような大差のゲームになったらRBでもやる。大学アメフトの方が、自分で考えてやれるから、やりがいがある。自分は他の人と違ってこの1年間色んなポジションで色んなことをやらせてもらった。違うポジションでも生かせることがある。本当は球を取れないキャラだったから、今こうしてやっているのが信じられない。でも、やるのはやっぱりRBが一番楽しい。横から見る景色より、後ろから見る景色の方がいい。(これからについて)いつも先輩が『ナイスナイス!』と声を掛けてくれて、やりたいことをやらせてもらっているので、幹部が導く方に自分は付いていくだけ」