【ハンドボール】無念の初戦敗退 男ハン躍進の一年に幕

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◇高松宮記念杯男子第62回全日本学生ハンドボール選手権大会◇対東海大◇11月8日◇元気フィールド仙台◇

【前半】関大 16―15 東海大
【後半】関大 15―18 東海大
【試合終了】関大 31―33 東海大

全国舞台で、白星を挙げることはできなかった。4年生とともに戦う最後の大会である全日本インカレが仙台で開幕した。リーグ優勝の勢いそのままに勝ち進みたい関大だったが、東海大相手に2点差で敗北。まさかの初戦敗退で、インカレの舞台から去ることとなった。

開始のブザーで運命の試合が動き出した。村上将貴(人4)らの好守からリズムを作ると、栗栖昇己(文3)が先制点を挙げる。序盤からエンジン全開の関大は、下柳裕嵩主将(文4)や後藤倫志(人4)、福原佑哉(人2)が得点を積み重ね、開始11分時点で早くも6点ものリードを奪うことに成功する。


△栗栖


△下柳


△後藤


△福原

だが、そこから自らのミスで苦しい展開を招く。パスミスからの速攻での失点が相次ぎ、じわじわと点差を詰められる。村上や金津亜門(社1)らがすかさず得点しリードを保つも、流れはすでに相手に傾きかけていた。前半残り時間6分、1点差にまで詰め寄られたところでタイムアウトを要求。立て直したはずだったが、その2分後相手から放たれたシュートがGK廣上永遠(文1)の手をかすりながらもゴールイン。同点となってしまう。だが最後、下柳からパスを受け、栗栖がリードを奪い返してなんとか1点を勝ち越したまま前半を終えた。


△村上


△金津


△廣上

悪い流れを断ち切りたい後半だったが、予想以上に苦しい戦いとなる。開始直後に同点に追いつかれると、そのおよそ2分後には逆転を許し、ついにリードが相手の手に渡る。必死にゴールを守る関大。今季の強さの象徴とも言えるそのディフェンスさえも破られ、点差は最大3点差となる。後半2回ものタイムアウトを取り、一時は同点になるも逆転することはできず。時間は刻一刻と過ぎていき、残り時間20秒、下柳主将が意地のシュートを放ち1点差に迫るも、相手のダメ押し1点で崩れ落ちる。31-33。これが、このチーム最後のスコアとして刻まれた。


△声援を送り続けた応援席メンバー

試合後、悔しさから泣き崩れる選手もいた。そんな中、下柳主将の表情は晴れやかだった。「最後の最後で楽しいハンドボールができたのかなと」。一人一人に声をかけながら、握手を交わした。無念の初戦敗退となった全日本インカレ。この敗北は、4年生との別れを意味すると同時に、新チームの始動を知らせた。天と地の味を知る下級生たちがどんなを戦いを見せるのか。関大ハンドボールの新時代が幕を開ける。【文:中西愛/写真:竹中杏有果】


△池本佑也(社4)


△谷雄太(経3)

▼中川監督
「けが人はなんとか間に合ったが、これだけ失点が多かったら…。今日はGKの出来が本当に悪かった。最初の出だしがすごく良くて、あそこから攻撃でミスをし出したところから流れが変わった。後半はずっと追いかける展開だったからしんどかった。ディフェンスが止められなかった。しんどいシュートを打たせているのに、それがことごとく決められた。1年生だからしょうがない。よくがんばっていた。(タイムアウトでは?)ミスが続いていたから、そこを変えたかったが…。ちょっと今日は、ディフェンスからリズムを作れなかったことが痛い。引き離すことができた試合は、相手がミスをしてくれて引き離せた。今までだったら、シュートを打たれても、キーパーが止めてくれるという思いがあったが、今日はことごとく入ってしまった。(現チームでは最後の試合となったが?)やり切ったと思う。春の体たらくから見たらこうなることは想像もつかなかった。(4年生に向けて)よくやってくれた。春の流れのまま、ずるずるいかず。夏までインカレの権利がなかったのは久しぶりだったから。(新チームに向けて)今日のこの経験は変わらない。悔しい思い、特にGKがどんな風に変わってくれるか。それによってこの試合の値打ちも変わってくる。泣いているのなら次につなげなければ。がんばってもらう」

▼下柳
「今回負けたのは僕のせい。悪い点はもちろんあったかもしれないが、最後の最後で楽しいハンドボールができたのかなと。負けたことはとても悔しいが、僕的には楽しかった。調子悪くなるのは人なので当たり前。それを支えきれなかった僕の責任。今日は全員良かった(序盤は?)相手のミスに付け込めたことが良かった。その後に相手の実力が出てきて、どっこいどっこいな試合になった。その後、僕らがミスが連続であったことが追い上げられた1番の要因。勝つチームはミスしないチームだと思う。最初は相手が僕たちがミスせず相手がミスしてくれたおかげで速攻行けて、いい流れ流れで点差を離すことができた。その後に3本ぐらい連続でミスが起きたので、それが流れが切れた原因。それでも勝負ができていたので、強いチームにはなったのかなと。(タイムアウトでは?)消極的になっていた部分があった。シュートまでいけたのに打たずにパスを出したりしていたので、そこだけはやめようと。最後まで打ち切って、外れたら外れたでいいから、という感じで。僕からはそう伝えた。(最後の連続シュートは?)純粋に集中できていた。自分のプレーに。いつも通りできていた。ただ、決めきらないという意地はあった。4回生、キャプテンとしての。締め切るところを締めきれなかった。僕が。それが最後の最後に出たのかなと。(同期に向けて一言)ありがとうと、後輩には来年期待してる。欲を言えば、4回生全員でコートに立ちたかった」

▼村上将
「4年間楽しかった。今は負けて悔しいが、4年間を通してみたら楽しかった。あまり言いたくないが、力は出し切れてないと思うし、ミーティングはしたが、それ以外のところで対応する力がまだなかった。中川先生が言うように、気持ちが足りなかった部分はある。(後半は苦しい展開だったが?)自分たちなりにやろうとして、その中で改善できなかった。そういう力が足りなかった。あとは、みんな攻めていたし、体力的なところもあった。あとはもっとコミュニケーションを取れたらなと思った。 西カレまではめっちゃしんどくて、秋リーグで一人一人が意識を変えてやって。チームとしては目標立ててやっていて、その中で一日一日をやること考えて過ごしていたのが、結果につながったのではないかと思った。(ハンドボール人生を振り返って)ここまでやってきてよかった。お兄ちゃんがハンドボールをやっていて、それがきっかけで始めて。中学校で結構楽しめて、高校でも厳しいながらに楽しめたが、どこか楽しむことを忘れていたので、関大やったら楽しめそうやし、入学前に目標を1つ立てて、それが4年の秋リーグで大体大に勝って達成できたので、大学入ってからは楽しめたし目標も達成できたのでよかった。けど、今回は勝ちたかった。(4回生に向けて一言)ありがとうございました。いろんな意味でいい経験をさせてもらった。感謝。(後輩に一言)去年の大阪であったインカレで、順天堂大に負けないだろう見たいな感じで行って大敗して。そのあと、一成さんが『今負けた悔しさは3日もすれば忘れる。その悔しさをどこまで継続して持ち続けられるか』ということを言っていた。そのまったく同じことを言いたい。今だけ悔しがっていても、意味がない。3年生はあと1年間忘れずに。部だから、まとまりを大事にしないといけない。礼儀やマナーも大事だし、次のキャプテンには付いていかないといけない。間違いなくもっと上を目指せる人材はそろっている。あとは毎日どう過ごすかが大事になると思う。その中でも、部活でも部活以外でも学生生活を楽しんでいけたら一番いいんじゃないかなと思う」

▼後藤
「今日の試合に関しては俺が戦犯。自分的にもっとできただろうし、もっと俺がちゃんとやっていたら…、という思いはめちゃくちゃある。悔しい。何もできなかった。すごくマークが厚かったし、自分的にはすごくフラストレーションの溜まる試合だった。シュートを打たせてもらえないし、あたりは厳しいし。(苦しい展開になったが?)俺のシュートミス、パスミスとかが目立ったからかなと。(タイムアウトではどんな話を?)丁寧に1つ1つ守っていかないといけないし、必ずセットオフェンスとか、点が止まる時間がでてくるはずだから、ディフェンスもちゃんと丁寧にやらないとそこで差を縮められてしまう、という話をした。自分たちのミスや俺のミスから崩れていった。(後半について)みんなそんなに焦ってなかった。残り5分ぐらいで3点差や2点差のところで、そんな慌てる様子もなかった気がする。最後まで全員が試合を諦めてなかったと思う。(同点に追いつきながらも逆転できなかった要因は?)相手の対策が良かった。チームや俺の強みとかを全部つぶされた。かなりやられたと思う。やりたいことをやれずに。(今年を振り返って)苦しかった。応援してくれる人がいたからがんばらなきゃと思えた。(同期に対して)お疲れ様、と言いたい。(後輩に対して)謙虚に、感謝を忘れずに。それだけやれば十分。結局なんのためにやっているか。ただ単に勝ちたいとか、ただ単にハンドボールがしたいとかでもいいと思うが、それならサークルでいいと思う。だけど、それ以上に大切なことがあるからみんなで、体育会でやるわけであって。同期だけじゃなく、後輩もそうだし、監督、コーチ、体育館の管理をしてくれている人とか。つながりをより見て、考えて、謙虚に。そこを大切にしてほしい」

▼池本
「インカレだから、足が悪くなっても関係なく出てやろうかなと。最後は楽しめたかなと。(シュートも決めていたが?)ペナルティだけじゃハンドボールしてる感ないから、久々にジャンプシュート打てて楽しかった。健さん(植中健登コーチ)とも、『最後まで入っていいですか』という話をしていた。やっとみんなとハンドボールできた。練習の時から少しずつは入っていたが、ゲームでがっつりハンドボールに参加することはなかった。最後の最後でやりたいことができた。下柳とスカイプレーもできた。満足した。負けたけど、自分の内容的に満足できた。(関大での4年間を振り返って)やめたいと思うことがなかった。毎日毎日ハンドボールをして飽きもせず。楽しさがあったから毎日ハンドボールをしたいと思えた。関大の良さが代が変わっても引き継がれていたので、ずっと楽しんでハンドボールができた。春リーグは全然結果が出せなかったが、秋リーグまでずっとつなげてくれたから、なんとしてでもまたハンドボールを一緒にしたいなと思わせられる仲間やったからこそ、試合に出たいなというものあった。みんなが早く戻ってきてと、声をかけてくれたりしたから、戻りたいなと思えた。本当にやめたいと思ったことが一切なかった。練習行くの嫌やなと思わなかったし、応援だけでも楽しいし。(仲間たちに向けて一言)同期はいろいろぶつかり合うこともあったけど、やり残したことはない。一緒に頑張ってきてくれた。役職を与えられていたわけではないので、同期の中では結構自由にやらせてもらえていたが、最後の最後で病気にかかってしまって迷惑をかけた。それでも、攻められることもなく、プレッシャーを感じることもなく。同期の優しさを感じることができた。後輩たちに向けては、確実に俺らより試合経験豊富な子たちがいっぱいいる。今回無敗優勝をしたが、全勝優勝を狙えると思う。今以上に楽しいチームを作ってほしい」

▼栗栖
「目の前の一戦一戦をちゃんと戦っていこうと。昨日寝る前にみんなで東海大対策もしっかりしたし、雰囲気もいいまま来れたので、全部出して負けた。出し切ったと言えば嘘になるが…。しもさん(下柳)は、『後輩がおってくれたおかげで』と言っていたが、その後輩のミスで追いつかれて逆転されて、という場面があった。それは出ている子たちの責任も足りなかった。僕ら後輩がもっとしっかりプレーできていたら、勝てていたんじゃないかなとも思う。(そう感じた具体的な場面は?)後半の中盤。3点差ぐらい開けられた場面。前半はどうにか持ちこたえて終わったが、後半の中盤の2、3点離される場面で、小島のディフェンスもそうだし俺のオフェンスもそうだし。小島は結構ディフェンスの指揮を執っていて、それが最後はやられてしまって。小島も責任を感じるところは感じていると思う。そのディフェンスがだめなときに、オフェンスが点を取らなくてはいけない。そんなところで僕がうまく指揮できなかった。3回生の俺と小島がもっとしっかりできていたらよかった。小島はあのぐらいの実力ではないと思う。もっとできると思うから言っているし。同期だからこそ言うし、来年も引っ張っていく選手だから。永遠(廣上永遠)も1回生ながらずっと試合にでてきて、1番大きなインカレの舞台で、慣れない環境だったと思う。それは試合が始まる前から分かっていた。永遠は秋リーグから通して、今日の東海大戦もすごくがんばってくれていた。その結果でも永遠はすごく責任を感じていた。それでも永遠はがんばっていると思う。(これで現チーム最後の試合となったが?)4回生からは後輩への配慮をすごく感じた1年だった。昨年の一成さん(酒井一成=19年度卒)のチームは、一成さんたちがやるから俺らも付いていこうという感じだったが、しもさんたちは後輩が試合に多く出てるから、後輩が気持ちよくハンドボールをできる環境を作るように、っていうので動いてくれた。村上さんもそこで悩んでくれて。逆にそういう環境を作ってもらったおかげで、僕ら後輩はのびのびするところはのびのびできていたし、それをのびのびさせすぎられたからこそ、こういう突き詰めた試合で俺の攻撃の指揮のミスや、小島のディフェンスのミスというのが目立ったと思う。しもさんたちがくれた、後輩が気持ちよくハンドボールができる環境っていうのを、より良いものにして、もっと強い関大にしていけたらいいなと思う。(次期主将だが、新チームをどんな風にしていきたいか)毎年、関大らしさとみんな言っているが、本当の関大らしさってなんなのかなということを、新4回生でしっかり言葉で明白にして、それに向かってやっていきたい。楽しいハンドボールっていうのもそうだし、後輩がよりよくできるというのもそうだし。それだけでは、ただ楽しいハンドボールクラブになってしまう。そこをどう上手く厳しさを持ちながらやっていけるかが鍵になってくる。ざっくりだが、オンとオフをしっかり切り替えれるチームに。当たり前のことは当たり前にできて、周りから応援されるチームを目指したい」