【ヨット】中島、小道 有終の美、7年ぶりの4位入賞!

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◇令和元年度全日本学生選手権大会◇11月1~4日◇新西宮ヨットハーバー◇

[470級]
1位 慶応大 95点
2位 日大 120点
3位 早大 252点
4位 関大 265点
5位 同大 271点
6位 明治大 278点

全日本インカレ(インカレ)が4日間に渡り行われた。昨年は少ない部員で関西王者まで上り詰めるも、関東勢の壁を破れず。「強い関大」への第一歩を刻み、昨季の4年生は後輩に思いを託し引退した。

ただ、小道大輔(情4)主将、中島佑樹(社4)率いる新体制の初戦は16艇中13位。また、当初は競技姿勢に対して監督から厳しい言葉もかけられるなど、課題は山積していた。

それでも、有力な1年生が入り、夏場の猛特訓を乗り越えたことで、チームは大きく成長。4年生だけでなく、井堰威瑠(いせき・たける=人2)や野田空(人3)ら次代を担う2人がその才を発揮。さらに1年生の蔵田翔也(シス理1)、谷口健介(人1)も成長を遂げたことで、層が厚くなった。


△谷口


△蔵田


△野田

そして迎えた全国の舞台。今年はホーム・西宮で開催。全てをぶつける大舞台にも、「いつも通りのレースができれば勝てる」。練習を積んできた西宮の海はどの大学よりも知っていると自信があった。

1レース目、いきなり井堰・小道組が上位を走る。関学大、日大に続いて3位でフィニッシュ。早大、明治大など並みいる強豪を押さえ、 存在感を示した。さらに中島・蔵田組も10位に付け、幸先の良いスタートを切る。「以前練習したときと似たレース条件だった」と中島。コース引きも見事にハマり、続く2レース目も中島の艇は8位と好成績を残した。1日目終了時点で関大の順位は3位。トロフィーの圏内に食い込んだ。


△井堰・小道組


△中島・蔵田組

その後2、3日目は風待ちのまま2日ともノーレース。その間、途中で中止となったレースでは中島・蔵田組が一時トップにおどり出る場面もあり、好調ぶりを見せていた。

そして、いよいよ最終日。この日の風は陸から吹く北風で海からの南風と比べ不安定。走力の高い関東勢に、地の利を生かした技術力で対抗できるレースコンディションだった。ひときわ大きな掛け声で気持ちを高め出艇した。

第3レースでは中島・蔵田組が抜け出し、3位で帆走するも、中盤のマークで、「タイミングを間違えた」と少し順位を落とし7位でフィニッシュ。このレース、早大と同大が好成績を収めたことで関大は差を詰められ、決着は最終レースに委ねられた。

最終レースではここまで好調の中島・蔵田組、井堰・小道組が出遅れるも、ここで野田・谷口組が好スタートを見せ、中盤まで5位の好帆走を見せる。しかし、最後の折り返しで抜かれ、10位でフィニッシュ。下位との差はわずかだったが、ここで4年生が意地を見せる。出遅れた中島・蔵田組、井堰・小道組が最後まで諦めず、順位を上げた。


△井堰・小道組


△中島・蔵田組

最終結果は4位入賞。順位は1つ落としたが、4年生の乗る2艇の粘りが入賞圏内を死守した。トロフィーには届かなかったが、関西勢のトップとして470級で7年ぶりの入賞を果たした。

関西でも下位に沈んだチームが全国で4位にまで上り詰めた。関大ヨット部の底力はまさに驚異的だ。しかし、昨年から続く「強い関大」への道はここで終わりではない。次期主将となる野田は「来年は両クラス(470級とスナイプ級)で優勝したい」とさらに上を見る。一歩一歩、確実に夢は形になりつつある。【文:水上壮平/写真:瀧川千晴】


▼中島
「(インカレに向けての取り組み)夏場は朝早くから出艇して、昼も陸に帰らず昼飯の時間も惜しんで練習した。今年の夏は結構シーブリーズが吹いてて、他大よりもすごく練習できた。1年生も多くて経験値が低い中、夏場に基本的な技術とかが身に付いたのかな。去年は経験者が多かったが、フィジカル面が足りなかった。今年は体の大きい1年生も入ってきてフィジカル面はいけど、経験、技術面で足りてなかった。そこを埋めることができたのが夏場だと思う。自分自身も体重が軽いなりに技術で埋めれるようになった。関大は挑戦者という立場。それが積極的にレースできたのに繋がったのかもしれない。1日目は風の特徴から大まかにコース引きして、それから個人個人で状況判断という感じだった。自分自身は気温と風向が前の練習にていたのでその時を思い出して読んでいたが、それがハマった。ただ少し水温が違ってて、そこで少し変えたりはあった。温度で風の傾向が変わるというのも、この夏の練習でわかるようになってきたことだった。(今日はまた違う風)今日1レース目は完全に読みが当たった。途中まで3位の位置にいた。2上で少し読み間違えた。入るタイミングをミスして、置いていかれた。悔やまれるポイントだった。4レース目はスタート自体は決まったが、今度は読みが外れてしまって1上では絶望的な順位だった。(そこから巻き返し)20艇くらい抜かした。競っていた明治大が近くにいて負けられないということで抜きにいった。(去年は上位には入れなかったインカレ)去年は夏場、波に乗って奢ってた部分があった。その反省を生かせたのは良かったと思う。(全て終わってみて)やはりトロフィーが欲しかった。ただ、入賞は純粋に嬉しい。後輩には1位の景色を見てほしい。大学で始めたのは全国で活躍するためというのがあった。2日目にノーレースになったが1位を走れたことは7年間の努力の成果が発揮されたのかなと思う。ただ、実現できたのは後輩、周りのコーチ監督の叱咤激励があったからなので感謝している」


▼野田
「初日あんまりで、今日も最後だけよかった。ちょっとエンジンかかるのが遅かった。全国の舞台で緊張もあった。この夏たくさん特訓してきて、調子悪いときとかいろんなことあったけど、その中でもプレッシャーをいかに力に変えれるか。コース引きについてはずっとこっちで練習してたから風の傾向は分かってたし、パターンも頭に入れつつ、その場その場の判断も大事だった。(今日は北からの風)関カレでも前を走ってた風。みんな自信を持って行けるとなっていた。調子悪いときもあったが、そういうときこそ落ち着いて走ったから結果前を走れたのかなと思う。(関カレではチンしてしまった)今回はチンしないように回りの船とか風を注意していた。4レース目はスタートが良かった。2上は5番だったが、最後のランニングで抜かれたから悔しい。(来季は主将)は今回はチーム力もあって一丸で戦ったから得れた結果。でもまだ目標を達成できたわけではない。来年はしっかり両クラスまとめて地元西宮で優勝したいと思う」


▼井堰
「インカレに向けて意識的に練習したのはコンビネーション。人によってやり方は違うのでうまく合わせていけるようにした。高校でもあんまり目立った成績はなくて、大学入ってからは回りのスキルが高くなり、大学では上を目指していける環境にあるなと感じた。個人的な技術面も上がった。特にクローズでのスピードが上がった。最初は手元を見っぱなしで、まともに走らせれなかった。最近では手を動かしながらでもまっすぐ走らせられるようになったと思う。今までは先輩クルーと乗ってコースを任せてたが、今度は自分が走らせながらコースを引かないといけないと思う。そこはこれからの課題になってくると思う。これまでも大まかな右左とかは頭に入れていたが、相手との位置関係とか細かいところまで考えるようにしないといけない。4レース目は下の大学との差が詰まってることも聞かされて、順位を守ろうと臨んだが、スタートが良くなかった。それと思ったより左が延びなくてコースミスもあった」


▼蔵田
「今日は左が延びる風向ということで攻めていたが、その先入観というか、2レース目で右側に延びがあったのを見抜けず読みが外れてしまった。1日目は2レースしかなかったけど、どちらも8位である程度貢献できたかと思う。高校の時はけがもあってあまり成績を残せなかった。今回は個人10位。次はもっと上位に入れるように頑張っていきたい」


▼谷口
「(自身について)前回の関カレと比べて成長は感じる。練習から自分でコースに関する意見も言ってみるようにしている。いつも却下されるけど、野田さんは明るくて話しやすいから積極的にできる。勝ってるときだけじゃなくて、負けてるときでも、ポジティブなので、組ませてもらってすごく勉強になる。これからは目標としてきた4年生クルーが抜ける。これからはもしかするとスキッパーをすることになるかもしれない。穴を埋めるためにも自分がうまくならないといけないと感じる」