【野球】ついに関西王者だ!第1代表で神宮出場つかんだ

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◇第17回大阪市長杯争奪関西地区大学野球選手権大会兼第50回明治神宮大会関西地区代表決定戦◇対天理大◇10月28日◇南港中央野球場◇

関大000 100 002=3
天理000 000 001=1

(関)森翔―久保田拓
(天)松井、大石、碓井、牛島―石原

1(中)安藤大
2(三)関本
3(一)上神
4(遊)野口
5(左)吉川
6(捕)久保田拓
7(右)倉川
8(二)坂之下
9(投)森翔

[最終結果] 優勝 関大

[最優秀選手]森翔

[敢闘賞]坂之下

森翔平(商4)が投じた4球目を相手が高く打ち上げる。そして、二塁手・坂之下晴人(人2)のミットに入ったのを見届けると、そのまま勝利をかみ締めながら両腕を高く上げた。その直後、ベンチから飛び出した仲間たちが駆け寄り、久保田拓真(社2)に持ち上げられながら笑顔で関西王者の栄光を分かち合った。

リーグ優勝の感動から約1週間後、今度は悲願の関西優勝を成し遂げ、関西第1代表として2年ぶりの神宮出場を決めた。

先発マウンドには、リーグ優勝の近大3回戦と同じく森翔の姿が。ラストイヤーにして躍進止まらぬ左腕は、この日も大活躍だった。

相手は、夏のオープン戦では僅差で敗れた天理大。ドラフト指名選手も擁する関西強豪校を森翔は気迫あふれるピッチングで迎え撃つ。

初回、三振を混ぜながらの三者凡退で抑えると、2回には四球で歩かせた走者をけん制死でシャットアウト。3回にこの日初ヒットを浴びて得点圏に進まれるが、好守が光り本塁は阻止。守備陣と息の合ったプレーでテンポ良く試合を進める。


△好プレー連発の二塁手・坂之下

5回には三者三振で天理打者を斬りまくり、関西制覇に向けてギアを上げ続けた。


△女房役の久保田拓

関大野手陣は、守備だけでなくバッティングでも森翔を支えた。4回、4番野口智哉(人2)が四球を選ぶと、5番吉川周佑(経3)の犠打で二塁へ。


△犠打を決めた吉川

再び四球を選び、1死一、二塁の絶好機で打席には今季絶好調の坂之下が。高まる期待にこの男はしっかり応えた。初球を思い切り振り抜くと、打球はセンター方向へ飛び、野口がホームイン。大きな1点をつかみ、坂之下も一塁ベースで拳を突き上げた。


△先制打を放った坂之下

しかし、この1点以降、得点機すらつくれない時間が続く。虎の子の1点を必ず守り抜くべく、森翔は懸命に左腕を振り下ろす。8回、連打で2死一、三塁とこの日最大のピンチを迎えたが、焦らず丁寧にピッチングを行う。最後は振り逃げ三振で抑え、思わずサウスポーもマウンドで吠えた。

そして9回表に、ゲームは動いた。この回先頭の8番坂之下がヒットで出塁すると、9番森翔の打球を守備が悪送球し無死一、二塁に。しかし、続く安藤大一郎(経2)がスリーバントでミスをすると、飛び出してしまった坂之下も刺されてアウト。まさかの2死に追い込まれた。


△森翔

この悪い流れを止めたのは、2番関本英実(政策4)だった。左前打で再び2死一、二塁に戻すと、最後のチャンスで打席には上神雄三(法1)。この日無安打のルーキーが粘った6球目。「変化球を溜めて打つことができた」と、フォークを捉えると、白球は右中間へと伸び、2人が生還。劇的な2点タイムリーで3-0とし、天理大を突き放した。


△流れをつないだ関本


△追加点を放った上神

秋リーグ近大3回戦で最終回を目前に降板した悔しさを晴らすべく、臨んだ今試合。「同点になるまではなんとか森で」と、早瀬万豊監督は森翔に9回も託す。2人をすぐにフライで打ち取り、完封まであと1人としたが、「欲張ってしまった」と、焦りの色が見え始める。代打・俵藤に死球を与えると、連打を浴びてまさかの失点。血の滲むような力投で守り続けた無失点のスコアに、ついに1点が刻まれる。

しかし、試合は終わっていない。この流れを食い止めて関西優勝を果たすべく、気持ちを入れ直した森翔は、最後をショートフライで仕留めて試合終了。完封にはあと1歩及ばなかったものの、神宮への切符を懸けた大事な一戦を、大学公式戦初完投で勝利した。

悲願の神宮出場を、目標としていた関西第1代表で決めた関大ナイン。聖地で引退できることが4年生にとって最高の終わり方なだけに、喜びもひとしおだ。それでも、全国出場だけで満足してはいけない。関大野球部最大が掲げる目標は全国制覇。全国の地ではしばらく白星から離れており、神宮での勝利への思いは強い。全国の地で凱歌を奏するため、関大は今年最後の大会でも死力を尽くして戦う。【文:松山奈央/写真:松山奈央、高木満里絵、中西愛】

▼早瀬万豊監督
「厳しいゲームを覚悟していたが、きっちりと決めてくれた。森がリーグ優勝を決めたときにしっかり投げてくれてたから今日も。森の殊勲。低い当たりを打たせられてたし、同点になるまではなんとか森で・・・と。プレートの踏みをサード側から投げてたのをファースト側に近大2回戦前から変えたら、バッターもタイミングを取りにくそうにだし、抜け玉もない。近大戦と同じようなピッチングができていた。3年になってから力も付き始めて、最高のピッチングをしてくれているのは、力がついた証拠。打線をもう一度修正して、いい時の状態に戻せれば、神宮でも期待できる楽しみなゲームができる気がしている。坂之下も彼らしいいいプレーで勝負強さやしぶとさを大事な時に発揮してくれている。関本もよくやってくれていた。関本・坂之下がいいつなぎをしてくれているから、後はクリーンアップ。上神は1年生だがバタバタしないタイプで、今日もフォークを拾って沈みかけていたところで決めてくれた。春の悔しさを秋で晴らそうということで、1点の大切さや、バントやスクイズで自分が犠牲になってでも進める大切さ、そうしたところに力を入れてきた。そういう点が成功したゲームもあって、そういう意味では1点を大切にしてくれたのでは。昨年は神宮に出れず、今年は2年生が軸のチーム。若い気持ちを神宮で発揮出来たら。怖いもの知らずで、それでも大切にしてきたことは守りながらやってほしい」

▼松島恒陽主将(人4)
「まさか勝つとは。全然油断できない試合だったからホッとした。先制点が大きかった。あそこで点を取れてから緊張がほぐれたのでは。余裕を持ったら絶対だめ。一つ一つのゲームを勝つことをチームで意識してきた。一丸になったからここまで勝てた。やっと神宮。楽しみで仕方がない。自分が大学に入ってから2回行っているが、1勝もできていない。次こそは勝って、新しい歴史を刻む。やる気しかない。油断さえしなければ。目の前のゲームを一つ一つやればいけるんじゃないか」

▼大島領太郎主務(文4)
「4年生の力が働いた優勝。リーグを見ても、関西代表決定戦を見ても、この優勝は関大にこそふさわしい。自分は近大1、2回戦で入院していて、1回戦負けて次も負けたら病院で引退してしまうところだったが、みんなが9点を取ってくれた。そうして優勝できて。マネージャーをやってきて良かったと思えた。神宮で終わりになるから、楽しみたい。(この4年は)みんなのためにというより、自分の成長のためにやってきたつもりだったが、それがチームのためになってくれたんだと思う。すべての点で成長できた4年間だった。4年間やってくれたのも、同期マネージャーの三浦(寧々=文4)のおかげ。同期の中で一番感謝している」

▼森翔
「(今日のピッチングは)ピンチで点を与えず8回まで0点に抑えられたのは良かった。最後は首を振って打たれてしまった。まだまだ。甘かった。(首を振ったのは)デッドボールの球。まっすぐで決めたいなと欲張ってしまった。(最近の安定感)先を考えず一人一人しっかりやっていくようにしている。(ピッチャーズプレートの踏み位置を一塁側に変更)関関戦のあと監督に言われて。近大3回戦の前。変えたことで外で勝負できるようになった。バッターの見え方も変わったり、右のインコースやカットボールが投げやすくなった。(神宮では)1つ1つきっちり。そのためには欲張らず練習していく。前回はベンチには入っておらず、かっこいいなと思いながらスタンドにいた。あそこでやりたいと思っていた。攻める気持ちを忘れず1つ1つ勝って優勝したい」

▼関本
「自分の持ち味は守備だと思っているから、フォアボールでもエラーでもなんでもいいから出塁する気持ちで、欲を出さず。(意識しているのは)右方向。引っ張らないように、センターから右を普段から意識して練習している。(優勝に貢献して)素直にうれしい。チームが勝つことが一番。少しでも貢献できたのは、大事なゲームだからこそうれしい」

▼坂之下
「打てる気がした。初球のスライダーを狙った。(それまでの展開は?)しんどかった。でも、森さんが投げていたので点を取られる気はしなかった。今日はすごく良かったし。チャンスはあったが残塁が多かった。チャンスで一本でなかった。神宮ではチャンスを逃さず点を取りたい。3つ勝ったら優勝。ここまできたら優勝したい。守備と声出し。もっとそこを徹底して練習して。バントとかも練習して。バッティングも練習して。勝負強さを神宮でも見せれるようにしたい。(チームでは?)チャンスでの1本を出せるように、日頃の練習で詰めて、緊張感もってやっていきたいです」

▼上神
「それまで森さんが辛抱強く投げていたので、なんとしても追加点が欲しかったし、自分もチャンスをつぶしていたので、あの打席は必ず打つという気持ちで打席に入った。(それまでと変えたところは?)1打席目はライトフライひっぱりでコーチの方から、『センターから逆方向を狙っていけ』という風に言われた。2打席目がセンターライナーにいい感じで打てて、その調子で行こうかなと。(打ったのは?)真ん中低めのフォークかチェンジアップの落ちる球。最後の打席は変化球を溜めて打つことができて良かった。自分の結果が出ているのも、4回生が思い切りプレーしろという風に言ってくださっているので、気を使うことなく思い切りプレーできている。4回生のおかげ。これから神宮まで練習をしてさらにレベルアップをして神宮大会を迎えたい」