【ホッケー】「サンキュー若!」SO戦の末ベスト8決めた!

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◇第68回男子全日本学生選手権大会2回戦◇対法政大◇10月24日◇於・大井ホッケー競技場◇

[第1Q]関大0-0法政大
[第2Q]関大0-0法政大
[第3Q]関大0-0法政大
[第4Q]関大0-0法政大
[SO]関大4-3法政大
[試合終了]関大0(4-3)0法政大

最後のシューターからゴールを守り切った瞬間、GK若生知嵩(化生1)のもとへ選手たちが走り寄る。シュートアウト戦(SO戦)の末、格上・法政大を倒し、見事目標のベスト8進出を手にした瞬間だった。

1回戦を勝ち上がり、準々決勝進出を懸けた2回戦の相手は法政大。毎年法関戦も行っており、かなりの強敵であることは覚悟していた。だが、そんな相手に序盤から堂々とした戦いぶりを見せる。

ピンチは第1クオーター(Q)からやってきた。開始4分時点で相手にペナルティーコーナー(PC)を与え、いきなり緊張が走る。しかし、ディフェンスの要・FB濱口達也(シス理4)が冷静にゴールを守り、失点を防ぐ。関大も隙を突きボールを運ぶが、ゴールまでが遠かった。


△濱口

続く第2Qでも相手にPCを献上。だが、ここで関大の若き守護神が好セーブを披露する。相手から放たれたボールを若生が手ではじき死守。相手先行の試合展開ながらも、得点は許さなかった。


△若生

第3Qでは相手陣地にボールを運ぶ場面が増え始める。開始5分で相手パスをカットしたFW粕渕正真(人1)が単独フリーで駆け抜ける。シュートにまでは至らなかったものの、その積極的なプレーと声でチームを鼓舞する。そんな中、チャンスを迎えたのは残り4分半時点。MF森川大(人3)からサークル内のFW杉山涼(商2)へとパスが出されたが、放ったシュートは惜しくもゴール枠内には収まらず。その後、この日3回目の相手PCを招くが、ここでも若生が防ぎ切る。格上相手に善戦を見せ、少しずつ勝利へと近づいていた。


△粕渕


△杉山

最終Qで待ちに待ったPCのチャンスが関大に巡ってくる。ここで決めれば大きな先制点を手にするという大事な場面。シュートを担ったのは濱口。渾身の一打を放つも決まらず、こぼれ球を押し込もうと必死になるが、ここで得点を挙げることはかなわなかった。得点したほうが勝つ。そんな中、関大は前からプレスをかけチャンスを狙う。だが、相手もそう簡単に譲ってはくれない。FB水川幹也(経1)やMF柳田昴輝(情2)が全力疾走でコートを駆け回る。必死にボールを奪おうとするが、試合時間残り30秒でまたもPCのピンチがやってくる。決められれば勝負が決まり、ベスト8は夢のまま消える。絶対に守りたいところだった。会場が静かにその勝負を見守る中、歓声を上げたのは関大サイドだった。これを守り切ったチームは流れを手にするとともに、決着の舞台をSO戦へと移すこととなった。


△水川


△柳田

先攻は関大。まずは森川が1人目を務め、見事にゴールを決める。相手の1人目もゴールを押し込み、1人目を終えた。続く2人目の平尾波輝(法4)は、惜しくもゴールならず。相手2人目に決められ、1-2となってしまう。絶対に守りたい関大は、3人目の山田慧人(政策3)が決めると、その後の相手3人目を若生が守りぬく。得意だという右コースに相手が攻めていき、幸運にもミスを誘うことに成功した。これで勝負を振り出しに戻した関大は、4人目のFW笹木大聖(経3)もシュートを決め、最終シューターにすべてがゆだねられた。関大は水川を選び、緊張感漂う大一番でゴールを決める。すべてが若生に任された。「腕と足を伸ばしたら、スティックに当たってくれて止めれた」と、相手から放たれたボールは若生のスティックに阻まれ、ゴール横に転がる。その瞬間、拳を突き上げる若生のもとへ一斉に選手たちが駆け寄る。もみくちゃになりながら、歓喜の輪をつくった。全国の舞台で、関大が金星を挙げた歴史的瞬間だった。


△森川


△平尾


△山田


△笹木


△水川

「サンキュー若!」。SO戦後、若生は仲間たちからこう声をかけられた。練習中や、ベンチに戻った際にずっとかけられてきた言葉だ。大活躍を見せた1年生GKは、全国という大舞台でこの言葉に大きく応えてみせたのだった。

強豪相手に激闘の末勝利し、目標のベスト8進出を決めた関大。準々決勝の相手は全日本インカレ5連覇を目指す山梨学院大と、今大会最大の敵と言っても過言ではない相手だ。しかし、「守って、守って、数少ないチャンスを生かしたい」と近藤弘明主将(環都4)は法政大戦のような戦いを目指す。一戦一戦成長を続ける関大の快進撃は、誰にも止められない。【文/写真:中西愛】

▼近藤弘主将
「うれしい。いい勝負したいな、と思っていたのが正直なところ。まさか勝ってしまうとは。よくみんな頑張ってくれた。昨日は気持ちで負けたところがあったが、今日は気持ちで勝った。『行ける!これは行ける!』という全員の気持ちがみんなの足を動かして、みんなの視野を広くして、みんなのプレーの質を上げてくれた。昨日ここを直そうと言っていたところもしっかり修正して。ディフェンス面も、リスキーなところも少なかった。攻撃するチャンスは少なかったが、打つべきところでしっかり打っていた。GKに阻まれたところはあるが、惜しいチャンスを活かせてはないが、活かすぎりぎりのところまでいけてすごく良かった。スタートのメンバーをはじめ、今日試合に出てくれたみんなにはだいぶしんどい試合だっただろうが、よく頑張ってくれた。守っていたらワンチャンスあると言われて。しっかり守って本当にワンチャンスあった。感無量。嬉しすぎて。(若生選手について)好セーブ、好セーブで、守護神と言っても過言ではない。PCは全部止めるし、フィールドゴールでイレギュラーなボールもあったがそれもはじいてくれた。すごい良かった。(SO戦について)あそこまで行ったら勝つしかなかった。5人とGKにすべて託した。波輝(平尾波輝)だけミスした。最近、リーグ戦の中で、まさかこの時期にSOやると思っていなかったから、そんなに練習もしていなかった。ましてやこの半年見てきて、練習見ても試合見てもSOでここまで決まるところはなかなか見ない。SOでばちばちにやってくれた。よく走った。柳田が吐きそうになりながら走っていて。去年のインカレも接戦で、柳田が試合後に吐くぐらい走っていて。よく走ってくれた。(これでベスト8進出が決まったが?)目標達成。今年掲げた目標を初めて達成できた。チームとしても成長。(次戦に向けて)昨年優勝の強敵だが、今日のとおりにやったら、ぼこぼこいかれることはないと思う。守って、守って、数少ないチャンスを生かす。今日と同じ試合をやりたい。明日もワンチャンスある。ここで気持ちを切らさずに。課題は、去年のここでいい試合をしてリーグ戦で落ちていくという失態にならないようにすること。明日も含め、リーグ戦も、絶対ここで落とすことなく、気持ちを切らすことなく、リーグ戦に持っていけるように頑張っていきたい」

▼濱口
「なんとか接戦に持ち込めた。みんなで守れていたかなと。守るところは守って、攻めるところはしっかりとフォローも行けていた。全体的にいい動きができていた。若生が良かった。ありがたかった。SOも久しぶりに勝てた。しっかり守り切って、ワンチャンスものにした、という感じ。シュートを打った回数も、PCと2、3本。それで決められていたらもっと良かったかもしれないが…。(ベスト8進出を決めたが?)目標を達成できたので良かったが、ここからは未知数。もっとレベルは上がる。ワンチャンスがあるかどうかはわからないが、今日みたいに守って守って、1点なりSOなりでいい勝負したいなと思う」

▼若生
「関大はみんな、ディフェンスは1対1は強いし、1対1で取り切れるから、中でサークル内でやってファール取られたくないから、外で1対1で止められるようにというのを意識して声をかけた。サークル内に入られないように、というのをディフェンスは意識していた。(SO戦は緊張した?)今まで中学から3回ぐらいやっているので、緊張したっちゃしたが、ある程度想定はできていた。とりあえずみんなに頑張って決めてもらって、こっちは必死に止めるだけだなという気持ちでやっていた。(止めたシュートに関して)3本目は僕からして右に流れて、それが僕の得意なほうだったので、流れてくれた、あとはそっちに追うだけやって追っていたら、相手がミスしてくれた。ラッキーだった。5本目は同じように右に流れたが、結構離されていたからまずいと思って、腕と足を伸ばしたら、スティックに当たってくれて止めれた。それもラッキーだった。(止めた瞬間メンバーがかけよってきたが?)嬉しかった。今までなったことなかったので、すごい嬉しかった。(なんと声をかけられた?)6月ぐらいの練習中に、けがをしていてボールを拾っていたときに、『サンキュー若!』っていうのを誰か先輩が言ってくれて。それがチームに広まって、それをベンチとかに帰った時もずっと言ってくれて。それを今日たくさん言われた。(ベスト8進出を決めたが?)全国自体初めてで、高校時代も含めて。北大は絶対勝たなあかんと思って臨んで、ちゃんと勝ち切れて。今日の法政大も法関戦あるし、ここで勝っておきたいし。周りからも、『強いけど勝てる相手やぞ』という声が多くて。先輩からも、『キーパーががんばれば勝てる試合やからしっかりがんばってくれ』と言われて、臨んで。ちゃんと勝ち切れて。キャプテン言ってたように、今の4回生が1回生のときにベスト8行った以来。僕らはまだまだあるので続けるように。次の試合は結構しんどいくなると思うが、ベスト8をしっかり胸張って、リーグ戦とかも戦っていきたい」