【野球】奇跡の逆転劇!優勝へ望み繋いだ!

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◇令和元年度関西学生秋季リーグ戦第7節◇対近大2回戦◇10月14日◇ほっともっとフィールド神戸◇

近大000 000 111=3
関大000 000 09X=9

(近)小寺、鷲崎、宮崎洸ー井町
(関)高野、定本、森翔ー久保田拓

1(中)安藤大
2(三)関本
3(一)上神
4(遊)野口
5(左)吉川
6(捕)久保田拓
7(右)倉川
8(二)坂之下
9(投)高野

関大ナインは奇跡を起こした。ゲームも終盤の8回裏、2点ビハインドの追いかける場面。ここまで近大先発の小寺に無失点に抑えられていた打線。ここで諦めれば、近大の優勝が決定する。絶対に折れるわけにはいかなかった。

8回先頭の野口智哉(人2)が二塁打を放ち得点圏に進むと、吉川周佑(経2)、久保田拓真(社2)が四球を選び無死満塁に。この日最大のチャンスで、名前をコールされたのは代打・西川将也(人3)。「お前に任せると。真っ直ぐでもカーブでも、内でも高めでも狙っていけ」。京大戦で決勝打を放っている勝負強さを買われ、この男にベンチの思いが託された。慎重に狙い、カウントは3ボール2ストライク。そして最後の1球の判定はボール。押し出しで待望の1点を獲得した。


△西川

歓声が上がる中、次に打席へ向かったのは坂之下晴人(人2)。「初球から行くと決めていた」。流した当たりは右翼線めがけて飛び、その間に2人がホームイン。崖っぷちのチームを救う逆転打に、坂之下は何度も渾身(こんしん)のガッツポーズを見せた。


△坂之下

涙を流して喜ぶスタンドからの声援を受けたナインを止められる者はいなかった。7回表から登板の森翔平(商4)が打席に立つと、追い込まれた4球目。すくい上げた当たりは左中間への特大のタイムリーに。「1点でも欲しかったし、全力で走った」。森翔も快足を飛ばしてどんどん進み、三塁で判定はセーフ。未だ勝利投手に恵まれていない森翔が、自らを勝利に導く決勝打を放った。


△森翔

その後も勢いが全く衰えることはない。坂之下を皮切りとした6連続ヒット。近大も投手をつぎ込むが、運も流れも味方に付けた関大を止めることはできず。打線一巡のまさに猛攻で、この回なんと一挙9点を獲得した。

7点差の大きなリードをもらった森翔は9回表もマウンドへ。不調に苦しみながらも7回1失点の好投を見せた高野脩汰(商3)の思いも背負い、一球一球に力を込める。

タイムリーで1点こそ奪われたものの、最後はセンターフライで打ち取り試合終了。その瞬間、ベンチから最高の笑顔で選手たちが飛び出した。

負ければ優勝がなくなる中、決定打が出ず、終盤の8回まで劣勢に立たされていた。しかし、諦めない気持ちと勝利への執念が最後の最後に爆発した。試合後。松島恒陽主将(人4)も「奇跡が起きた」と思わずニヤリ。18日には最終節の関学戦を迎える。ここで勝ち点をつかめば、22日に近大との最終決戦が待つ。この先で関大野球部が起こす奇跡はどんな勝利だろう。【文:松山奈央/写真:松山奈央、中西愛】

▼早瀬万豊監督
「(負ければ近大の優勝が決まる一戦だったが?)完全優勝はされたくないと思った。うちは望みをつなげたいと思って。いつも総力戦で戦うが、今日は後がない中で。今日勝てばチャンスが自分たちの手でつかむことができるということで挑んだ。8回になったときに、必ずもう一回チャンスは来ると言っていた。それが現実になった。(相手に2点目が入ったときに)絶対諦めたらだめだと。森がなんとか抑えてくれたので、まだチャンスはあると思っていた。2点までだったら行けると思っていたので、つなぐしかないと。押し出しも含め、四球などで粘れたところが成長。小寺くんがいいピッチングをされていたので、ミーティングでも締めてはいたが、見事に抑えられた。どこかで長打が出れば思っていたが、なかなかそれも許してもらえず。最後に少しコントロールが乱れたり甘くなってきたかなという感じはしていたが、それでも粘り強く抑えられていた。ただ、代わった鷲崎くんにしても宮崎くんにしてもいいピッチャーだったので、必ずどこかで出てくるというのもあったので、バタバタあわてることはなかった。(坂之下について)やっと本当にらしい当たり。守備はもちろんだが、ああいうバッティングを期待しながら使ってきた。(これで優勝への道をつないだが?)やりがいのあるゲーム。関学大戦の後になり、うちにとって連戦で厳しいところはあると思うが、今日みたいなゲームができていたらそんなことも関係ない。流れを関学大戦で作りたい」

▼松島恒主将
「奇跡が本当に起きた。野球はやっぱり最後まで分からない。みんなが諦めなかったのが一つになって、スローガンの一丸突破の通り本当に一丸になれた。内容は良くはない。前半に先制点を取って流れを持ってくることができなかったのは反省点。(次節・関学大戦に向けて)絶対に厳しい戦いになるから、それをどう踏ん張るから」

▼高野
「調子は最悪。投げるとは思っていなかったが、投げる気ではいた。7回全部しんどかった。立命大戦とかと比べれば、人が違うぐらいしょぼいピッチングをした。ランナーを溜めても帰さなかったらいいので、役割は果たせた。先制されたのは痛かった。今までずっとされてこなかったので。結果として勝てたのでよかったが、先に点を取られないようにこれからはしたい」

▼坂之下
「調子が上がってきた。コンパクトに打つように変えた。バットを短く持つのは前からやっていたが、逆方向に意識して打つようにした。(打席に立った時は?)緊張した。だが、初球から行くと決めていたから、ラッキーみたいな。『真っ直ぐきた!』と。今までだったら、『うわ、どうしよう』と思って弱気だったが、今日は強気で行けた。投手は変わっていたので、あまり気にしたらあかんなと。雰囲気で。満塁だったし、1点差だったので気が楽だった。外野フライでも1点入るし。(打った感想は?)うれしかった。負けたら4回生が今リーグ戦で引退になってしまう中、喜んでいる姿を見たら泣きそうになった。セカンドベースから見たスタンドもすごかった。本当に泣きそうになった。神宮につなげる一打になってよかった。(前半は苦戦していたが?)チャンスはあったが残塁が多かった。(近大戦は最終戦となったが?)勝った方が優勝。絶対に負けられない。(次節の関関戦に向けて)あまり調子に乗らずに、地道に勝ちたい。守備と声でチームに貢献できるように頑張る」

▼森翔
「チームが勝てて良かった。昨日が悔しすぎて、今日は絶対に勝ちたかった。(8回の適時三塁打について)たまたま。打とう打とうとなったら打てないから。1点でも欲しかったし、全力で走った。高野をなんとしても勝たせたい気持ちで頑張った。まだまだみんなと野球がしたいし、次も絶対に勝ちたい」

▼西川
「満塁だったので、ゴロはだめだと思った。最初は変化球を狙っていたがいいところに決められて。あとは何も考えず、来た球を打とうと思ったらカウント3-2まで来た。最後のボールも結構厳しかったが、ボールを見切れことが自分の中で良かった。(ベンチからの指示は?)お前に任せると。真っ直ぐでもカーブでも、内でも高めでも狙っていけと。自分を信じてもらえたことに対して、結果を出せてよかった。後輩は4回生を負けさせてはだめだと思うので、負けさせないプレーができたらなと。代打での起用がここ一番であると思う。結果はどうなるかわからないが、初球から振っていって、自分のできることを精一杯したい」