【ハンドボール】8季ぶり大体大撃破!

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◇2019年度関西学生秋季リーグ戦第5節◇対大体大◇9月16日◇太陽が丘体育館◇

【前半】関大 14―15 大体大
【後半】関大 15―12 大体大
【試合終了】関大 29―27 大体大

まるで優勝したかのように歓喜の輪を作った。涙を流す選手もいた。それほど、大体大からこのチームで勝利を挙げることは大きなことだった。2015年秋以来8季ぶりの王者からの白星。リーグ優勝を目指す関大にとって、なによりも大きな一勝を手にした。

相手が7季連続リーグ優勝の強敵でも、やることに変わりはなかった。「同じ大学生。受け身にならずに、自分たちのやることをやるということを徹底」(下柳裕嵩主将=文4)。その姿勢は試合開始から垣間見える。松園翔太(商3)が先制ゴールを決めると、続いて下柳も裏を取って2点目を奪取。相手もすかさずスコアを並べるが、GK廣上永遠(文1)が3連続で相手シュートからゴールを守る。中盤からは関大の1点リードで試合が進んでいたが、残り5分半で形勢逆転。その後は激しい攻防戦となり、最後は廣上がゴールを死守し追加点は許さず。14-15の1点ビハインドで前半を終えた。


△松園


△下柳


△廣上

そんな中、関大は流れを引き寄せた。最初の相手シュートを廣上が阻止すると、ディフェンス陣の守りも光る。パスカットから速攻を仕掛けられるが、村上将貴(人4)らが死に物狂いで追いつき追加点は許さない。一瞬、3点差を付けられ大体大の執念が見える。それが、さらにチャレンジャー精神に火をつけた。小橋澪椰(人2)のシュートで同点に並ぶと、松園のミドルシュートで逆転。そこから2点リードを奪ったが、ここでも相手は噛みついてくる。すぐ取り返され1点差に。それでもなお、流れは関大だった。スタンドの岡本壮樹(人3)らも必死に声援を送る。絶対王者相手に奮闘どころかリードを奪う関大に会場中がくぎづけになった。残り4分、後藤倫志(人4)のシュートで3点差に突き放したが、ここで簡単に終わらせてくれる相手ではなかった。


△村上将


△小橋


△後藤

残り2分半地点。意地から速攻で1点差にまで詰め寄られ、緊張が走る。しかし、今のチームはこれまでとは違った。その後残り1分。大体大が関大陣地に死に物狂いで得点を狙いにきた。しかし、福原佑哉(人2)、村上将、小島魁人(人3)ら関大のディフェンス陣はこれを守り抜く。そして、相手をその点数以上に大きく突き放す決定打を、エース・栗栖昇己(文4)が放つと、関大は勝利を確信。ブザーが鳴り響く中、仲間たちと抱き合い、歓喜の輪をつくり、大金星の喜びを分かち合った。


△栗栖

どんな名プレーヤーを擁してもここ数年勝利を挙げることができなかった大体大。それに春リーグから不調で苦しんできた今チームがなににも代えがたい勝利を挙げた。しかし、そんなときでもおごらないのが今の関大だ。この勝利後にも、下柳主将はなお「チャレンジャー」という言葉を口にした。その意識が、今季の強さの象徴に違いない。まだリーグ戦は折り返し地点をすぎたところ。優勝への階段はまだ続いている。【文:中西愛/写真:竹中杏有果】

▼中川監督
「大きい。今季は全てが大きい。接戦しかしていない。(勝因は?)キーパーが今日はすごかった。キーパーを中心にディフェンスが粘れたことが大きい。特に後半、流れを一気に持ってこれた。(雰囲気は?)土曜日にあんな試合を経験したことが大きかった。引き分けで終われたこと。負けるのと引き分けるのとでは全然違った。(自信につながったのでは?)つながる。でも、自信にはつながったらいいと思うが、過信にはなってはいけない。謙虚にチャレンジャーの気持ちは忘れずに、ずっとやっていかなければいけない。(改善点は?)なんだかんだ言って、前半などしょうもないミスがある。攻撃のミスは減らす。そこはものすごく大事なところ。まだ何も獲っていないし、優勝したわけでもない。ここから負けるかもしれない」

▼下柳主将
「もちろん格上の相手だが、同じ大学生。受け身にならずに、自分たちのやることをやるということを徹底してやっていた。前回から変えたことは特にない。気持ちのモチベーション的に一昨日の引き分けを引きずったわけでもなかった。それがよかったのかなと。(前半の流れは?)戦えていた。ただ、自分らのミスでバタバタしたが、相手もそのミスに付き合ってくれた。シュート確率では体大のほうが外してくれていた。キーパーの永遠もがんばってくれて、止めてくれたのが大きかった。こちらも止められていたが、決めていたのはこっちのほうが多かった。なので、後半はミスを減らすことが課題だった。戦えてはいたので。僕と後半変わった魁人(小島魁人)がディフェンスもオフェンスも良かった。(後半は?)興奮状態の中でも、冷静だった。浮足立っているわけでもなく、びびっているわけでもなく。本当に強いチームだなと。後輩も同期も含めて。いいチームになってきたのかなと。でも、まだまだこれからがある。この試合を忘れることはないが、次の4戦負けたらこの勝ちが意味がなくなる。この勝ちをなくさないように、次がんばる原動力になれば。(ずばり勝因は?)後輩。あと、村上(村上将貴)。村上もいつもより声を出してがんばっていた。後輩も、松園も栗栖、小島、永遠(廣上永遠)、澪椰(小橋澪椰)。今日出たメンバー全員よくがんばってくれた。ベンチも後半盛り上がってくれたので、一体となって試合できた。観客席では壮樹(岡本壮樹)がよく声を出してくれていた。なかなか来れなかったメンバーが観客席にいる。壮樹しかり、稗田(稗田圭佑=人3)しかり。池本(池本佑也=社4)も。その中でも、僕らを応援してくれるというのは本当にありがたいこと。今日は試合に出ているメンバー以外にも、ベンチや観客席含めて、そのありがたみを知れた、いい試合になった。(春との違いは?)今回は春に試合に入れなかった子もいた。浮足立っているのがなくなってきた。メンバーも定着して、ゲームをしている3回生も上級生らしくなってきて。本当にいいチームになってきた。西カレを経て、個々の成長もあってのこの秋リーグという感じ。技術面、精神面ともに。あの敗戦をして、その悔しさをバネにできたのかなと。ただ、ここで勝っても絶対チャンピオンになれるわけではない。まだチャレンジャー。強いチームはまだまだある。そこに向けて僕らはどれだけ成長できるかが次への課題。後半の出だしも良かったので、それはおそらく次もクリアできると思うので、それを継続。あとはミスを減らすこと。おおざっぱだが1番大切」

▼後藤
「(意気込みは?)何の変化もなく、いつも通り。試合に出たら、自分のできる最高のことをやるようにしているから、それを目指すだけ。やることやって勝利に貢献する。みんなが応援がんばってくれている。その人たちに対してありがとうを伝えたいから、勝利を届けて伝えられたらなと。(自身の調子は?)あまり良くない。それでもやるしかなかった。もっと調子が良かったら…、と思ってしまう。(試合内容は?)永遠(廣上永遠)が要所でしっかり止めてくれていた。かなり助かった。後輩が出てる中で、後輩がすごくがんばってくれている。それぞれがそれぞれの仕事をこなしている。それが試合に出ている出ないない関係なく、全員チームのためにできているのが大きい。(大体大に勝てたことは?)嬉しいが、まだまだいける。もっと質のいい、内容のいいゲームができると思っている。それをしなくてはいけない。常にいつもよりいい試合を。変えるべきところ、変わらなくてはいけないところがある。(具体的な改善点は?)ミスが多い。パスミス、シュートミス、ディフェンスミス。あとベンチワークも。常にまだまだ。満足はしていない。どんなにいい試合でも、まだまだ」

▼栗栖
「(意気込みは?)体大だかとかではなく、桃学大と引き分けたからでもなく、勝ちに対しての意識が1戦1戦通して変わっていった。去年や今年の春までは、最後追い上げられた場面でひっくり返された。試合に出ているメンバーも、スタッフも、ベンチも全員が勝ちたいっていう気持ちだった。そこでさらに逃げ切れて勝てた。(ハーフタイムではどんな話を?)シンプル。技術云々ではなく。中川先生から『気持ちを切らすな。もっと盛り上げて、もっと熱く』と。特に細かいことはなかった。細かいことを気にしたり、ちまちまするよりも、大まかな気持ちの部分が逆に良かった。案の定、後半の逆転に結びついた。(後半リードも、なかなかしんどかったのでは?)そこで初めて相手が『体大』だなと。ほかのチームだったら、僕らの勢いで(点差を)離せると思っていた。そこが王者体大である所以で、そこで食らいついて逆転までもってくる力があるチームだった。それでも、正直焦りはそんなになかった。落ち着いて攻めれたし、ディフェンスも、全員が体を張って守れたし、相手の子がフィジカル強くても決めるところはきちっと決めてくれて。ああいう競った試合の中でやっているわりには、みんな熱い中でも頭はクールにできていたのではと。(終盤でのタイムアウトについて)残り5分2枚残っていたら、1枚捨てなければいけない。最初のタイムは消費で使って、もう1枚は追い上げられていたので使って。それもいい区切りだった。体大のペースになりかけていたときに(タイムアウトで)それを切れたので。そのタイムアウトはすごい良かった。(接戦の中でシュートを決めきれた要因は?)個人的なことになるが、そこはがめつくいかなあかんなと今年は思っていて。今年は春も西カレも負けて、自分になにが足りないか考えたときに、周りにどれだけ『お前個人でやりすぎだろ、そこはパスだろ』と言われても、自分で行くぐらい強い気持ちを持つ、と。それは小学校の頃から恩師に言われてきたこと。今日、小学校の先生が見に来てくれていて。その頃は小学生で技術的な面はあまり教わっていないが、そういう気持ちの面というのはそのころから養われてきたものがあった。昨日、改めてコーチとごはんに行ったときに強く言われて再確認できた。体大戦の前ということもあって、ぐっと響いた。それが最後、松園にパスをさばいておけば、あんぱいで終わったかもしれないが、終盤パスミス、キャッチミスが多かったので、そういうことを考えたときに、フリースローになっておけば、自分で行こうと。でも出てきた瞬間に決めていたので、そこは譲れなかった。最後は自分で決めたいという気持ちで行った。(大きな勝利を挙げたことについて)村上さん(村上将貴)が勝利後涙を流している姿を見たら、本当にもっとがんばらないとなと思ったし、下柳さんも、試合に出れていないけど池本さんも、春リーグ6位や西カレ敗戦で、いろいろ苦しんだり、責任もあったと思う。そこで今日も体をはって、相手のオフェンス守ってくれたから勝てた。僕らの代ではなく、お世話になった先輩の代で勝てたことがうれしい。少しは恩返しができたかなと。どこでも勝つこと。どちらかといえば、体大を標準に。秋リーグの目標は、関西リーグ優勝。それは、体大に勝たない限りはない。ただ、1戦1戦相手の研究をしたりするが、最終、体大に標準を合わせてやっているのもあった。僕も体大に勝ったことがなくて、意識してやっていた。本当にもうシンプルに体大に勝ててよかった。入学してから、体大に勝ったことは1度もない。昨年いた重岡さん(重岡慶紀=19年度卒)が1回生の時に勝った以来。植中先生(植中健登コーチ)がハンドボールのコーチに着いてから、40回ぐらい試合をしているが3回勝って30数回負けているらしく。その記念すべき4回目。それをここで終わらせるのではなく、ここから先の秋リーグもそうだし、来年の体大戦もそうだし。応援していてもそうだし、ベンチにいる子にとってもすごい経験になった。勝ちの瞬間に携われたこと。それを次に次に生かせるように。ここで気を緩めて負けたりしたら、それまで。リーグ優勝を掲げてやっているということは、ここで勝つことを想定してやっていたということ。ここで気を緩めるのではなく、体大の気持ちもそうだし、周りのチームも結構関大を応援してくれていたので、それにふさわしいチームになって優勝する、というのが一番いい。そういうチームになって優勝できたら、インカレも行けるので。周りから応援されるチームが、関大の本来のあるべき姿だと思う。そういう風になれるようにがんばる。(この勝利は競技人生で何番目に嬉しい?)高校の時に全国大会で優勝した時も嬉しかったが、決勝はどの試合も大差で勝ってきた。こういった格上の相手と競ったときに勝てたのはなかった。大学1年生のときのインカレで中央大戦のときと同じ気分。今まで大学で試合をしていて1番うれしかったのがその中央大戦だったが、それに匹敵するレベル。主力で出ていて、チームに貢献できて勝てた。それがすごい達成感もあるが、自覚もない。(課題は?)中盤のミス。あとは、シュートを外したり、自分で攻めてチャージになったりクロスアタックになったりはいいが、簡単なパスミス、キャッチミスや、自分のマークチェンジミスとか。ディフェンスでは決まり事、オフェンスでは簡単なミスが出ていたら、インカレなどの全国大会に行ったときに勝てない。関東の試合を見ていたら、そういうミスはほとんどない。そういうのが大事。簡単なミスをなくすことは、すぐできることではない。試合に出ているメンバーがどれだけ練習を突き詰めてやれるかだと思う。そこをしっかり意識しながら、課題を口に出して明白にしながらやっていきたい」

▼松園
「(今日の出来は何点?)75点。あと15点足りないのは、前半に全然シュートが入らなくて、修正しようとしたができなかったことと、後半であと1点欲しいところで自分がシュートを外してしまいチームに勢いを与えられなかったから。(75点は?)相手のキーパーが日本代表で、『(シュートが)入るかな?』という感じだったが、前半1本目のシュートが入って。そこで打てば入る、というのに変わった。後半も思い切って行けて決めれた。(逆転したときは?)逆転したけど、体大だし、1点逆転したぐらいじゃ油断できないという感じだった。もう1点、もう1点という感じで。ただ焦りはなかった。キーパーも止めてくれてたし、体大に当たるところ当たって、コミュニケーションとれていた。今日は昇己(栗栖昇己)も調子が良かったので2点は取れるなと。(今の気持ちは?)正直、あまり実感がない。『勝ったん?』みたいな感じ。ずっと打倒・体大で1年生の頃からやってきた。それでかつ自分が試合に出て勝てたのはうれしい。(課題にどう取り組むのか)何がだめなのかというのは正直わかっている。あと4試合で改善の余地はあると思う。僕が100点だというときは、優勝できているようにがんばりたい」

▼廣上
「1年生からずっと出させてもらっていて、チームの状況が悪かったので、自分の力不足でこうなった部分もあった。なんとかしようとあせっていた部分があった。そこを先輩たちも気遣って、試合中もずっと声をかけてくれたりとか、自分の気持ちの部分で助けてくれた。プレッシャーを感じずに、先輩たちのためにと思って、楽しんでハンドボールをできた。そこが本当に大きかった。(今日への挑み方は?)まだ実力が足りない。そこはどこの相手も関係ないので、ぶつかっていくという気持ちで。(試合中は?)春リーグは接戦の中で、自分が勝負所で止めれずに負けた試合があった。春リーグを終えてから西カレ(西日本インカレ)を含めてそういうところを自分の中で課題にしてやってきた。それが秋リーグはいい形で出てくれているのではないかと。(大きかったプレーは?)後半の5分。後藤さんや昇己(栗栖昇己)さんが上手さじゃなくて気持ちで入れていくというところは、自分が1年生でコートに立たせてもらって、その姿を見せてもらって、このチームはまだまだ続いていくが、自分がこれから先関大でやっていく中で、こういう先輩の姿は見習っていきたい。自分はとにかく無心。落ち着いてやろうという気持ちと焦りが少しありつつ。それも先輩に助けてもらった。ありがたい。(ディフェンス陣に対しては?)技術的な話だが、ディフェンスの戦術的なところは自分がまだ理解できていなくて点を入れられたりすることがあった。日々の練習で、村上さん(村上将貴)や下柳さんとコミュニケーションをとりながらやってきた。まだミスは出ているが、最初よりは理解できるようになってきて、技術的なところも上がってきているという実感もあった。後ろに谷さん(谷雄太=経3)も控えてくれている。試合中とかもしっかりアドバイスをくれる。そこは大きい。ありがたい。思い切ってやれる。(大体大はどういう相手だった?)去年はインカレで優勝しているし、『大阪体育大学』という名前にびびっているのは試合前にあった。それでも、中川先生や健さん(植中健登コーチ)が、『とにかく関大はチャレンジャーなのだから、思い切って楽しんでやろう』という言葉をかけてくれた。そこで、先輩たちと楽しんでハンドボールをやろうと思えて、勝利という結果に結びついた。(課題は?)終盤、時間がなくて相手が焦って急いでシュートを打ってきている中で、自分が1本止めれていたらまだ流れがこっち優位に進められた。最後1分で1点リードという場面で、最後昇己さんが決めてくれて2点差に広がった。あそこで勝利が決まったが、自分がそれまでに止めれていたら、残り1分2点差で余裕があったはず。今日は勝利という結果になったが、おごらずに。残りの4戦も気持ち切り替えて、今日出た課題を踏まえて練習に取り組んで、試合でいい結果を残したい」