【サッカー】終了間際に勝ち越され、関西制覇ならず

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◇第48回関西学生選手権大会決勝戦◇対びわこ大◇6月30日◇万博記念競技場◇

【前半】関大1-1びわこ大
【後半】関大1-2びわこ大
【試合終了】関大2-3びわこ大

3年ぶりの決勝進出を果たした関大。どちらが勝つかわからない接戦を繰り広げたが、試合終了間際の相手の得点で関西王者の座を譲り渡した。

大雨の中、部員たちはスタンドから熱い応援を送り、会場のボルテージが上がる。試合開始前には雨は上がり、関西一を懸けた両者譲れない戦いが始まった。

先制点を挙げたのはびわこ大だった。前半11分、GK鴨川優斗(政策4)がシュートを弾いたが、そのこぼれ球を詰められて早い段階で失点。それでも、落ち着いて試合を進めていく。DF松尾勇佑(文1)は右サイドでチャンスを演出。コーナーキック(CK)からFW高橋晃平(情4)、FW矢野龍斗(法3)のFW陣が得点を狙うも、惜しくも合わない。さらに、DF長井一真(社3)からFW高橋に縦パスが通ると、FW矢野、DF黒川圭介(法4)といい流れでつないで、最後はFW矢野がシュートを打つも、枠をとらえられない。


△DF松尾


△DF長井


△DF黒川


△FW矢野

関大がペースをつかむと、37分、裏へ抜けたMF牧野寛太主将(経4)がクロスを供給。FW矢野がしっかりゴールに流し込み同点に追いつく。その後、相手にPKを与えてしまうが、ここでGK鴨川のビックセーブが関大を救う。相手の動きを読んでシュートを弾き出し、追加点は免れた。


△MF牧野


△得点後のFW矢野


△PKシーン


△GK鴨川

1-1で後半に入ると、立ち上がりから勢いを維持したまま攻撃を続けた。カウンターからの素早い攻守の切り替えで、MF牧野も積極的にゴールを狙う。しかし、一瞬の隙を突かれて相手の見事なシュートで勝ち越し点を献上。それでも、DF松尾のドリブルからセットプレーのチャンスを生み出していく。ゴール前で1対1になり、ピンチの場面でもGK鴨川が頼もしいセービングを見せゴールを守った。

そして、待望の瞬間が訪れる。22分、MF奥野圭亮(法3)のダイレクトパスから、裏に抜けたFW高橋が持つと、切り替えしてから左足で相手GKの股を抜きゴールネットを揺らした。再び試合を振り出しに戻し、関大ペースで追加点を狙う。


△MF奥野


△FW高橋

しかし、スコアは動かず刻々と時計の針は進んでいく。終了間際の45分。左サイドを突破されクロスからフリーの状態で合わされてしまい、ここでまさかの失点。アディショナルタイム3分を与えられ、必死にゴールに向かったが、無情にもホイッスルが鳴り響き試合終了を告げた。

関西王者の歓喜の輪に背を向け、選手たちはグラウンドを離れた。3年ぶりの快挙には至らず、準優勝で関西選手権の幕を閉じた。

9月に行われる総理大臣杯には、関大は関西地区第2代表として出場する。この悔しさを晴らすためにも夏の日本一を手にしたい。あと2カ月もあるが、2カ月しかない。「全員サッカー」で成長の夏を過ごし、全国の舞台に挑む。【文:野村沙永/写真:西井奈帆・宮本晃希】

▼前田雅文監督
「(試合の入りは)停滞するところとかがあって、攻めきれない部分があって、前半のほとんどそういう時間を過ごしてしまったので、もったいないなと。失点して、相手がより守備に集中しやすくなったので、なかなか難しかった。(1点目は)MF牧野がいい感じで抜け出してくれてFWもいい反応してくた。FW矢野はああいう形でよく点を取るようになってきてる。うちがボールを持ってる時間も多かったけど攻め切れなかったり、先行されてる状態はあった。予定していたことにこだわりすぎた。最後のところで粘り切れなかった。(試合後は)大臣杯に向けて、時間は限られているので、しっかりやっていこうという話はした。(関西選手権を振り返って)苦しい状況が多くて、そういう中で勝ち切れたのは良かったけど、最後の最後に勝ち切れたらもうちょっと自信が付いたんかなと思う。継続的に出ていた選手が少ないので、今日勝つことで自信を付けてほしかった。もうちょっとちゃんとトレーニングして、確実に勝つ力を付けていきたい」

▼MF牧野主将
「チームとして、関西王者になって総理大臣杯に出ることに意味があると思っていたので、優勝するつもりで練習から取り組んだ。(試合の入りは)失点した後も中でそんなに慌てず、崩し方であったり攻め方を中で話し合いながら攻略して得点につながったんで、失点はしてしまったけど落ち着いて試合を運べた。(展開としては)前半のPKでGK鴨川が止めて、自分たちの流れが来たかなというときに失点してしまった。でも最近の関大を見てると、そこで落ちずに全員で統一して前向いていけてるっていう部分では、まだ信じて、声をかけながらやっていたので問題なかった。(最後の失点は)その前に自分がトラップミスして、自分自身がびわこペースにしてしまった。あそこでチーム全体で粘り強く守りきれないっていうのが今の関大の弱さで、それは体力面なのか精神面なのか、いろいろ課題はあると思うけど、そことしっかり向き合って総理大臣杯に向けてやっていくしかないなと思う。(関西選手権を振り返って)いい試合もあれば悪い試合もあった。でも何とか勝つことができて、決勝まで勝ててはいたけど内容に不備があって、トーナメントだから何とか勝って次につながった。でも、上に行くチームは常にいい内容で試合も勝っているから、安定していかないといけない。そう意味では勝てはしていたけど、波があるチームっていうことが課題っていうことを最後のミーティングでも選手たちが話していたので、チームとしてそういうところに目を向けてやっていくしかない。(この半年を経て今のチームは)リーグ戦は苦しい状況が続いた中で、関西選手権の結果だけ見れば良くはなったかなとは思うけど、細かいところを見ると、まだまだ隙や甘い部分がいっぱいある。関西選手権で優勝できなかったのは悔しいけど、リーグから見るとこの準優勝は自信になると思うので、これから前を向いて頑張っていくしかない」

▼FW高橋
「いつもより高いモチベーションで行けたけど、思ったより前半の最初の方は相手ペースだったので、失点もやられたなって感じで。(試合の展開は)自分らが先制してたんやったらいいけど、常に相手に先に点を入れられたので、それがうまくいかなかった。(自身の得点を振り返って)MF奥野にはいつもダイレクトで一本出してくれって言ってるので、 イメージ通りにできて良かった 。(最後の失点は)やっぱり最後まで粘り強く勝ち切ることはなかなか難しいことで、総理大臣杯まで時間は空くので、勝ち切れるように改善していきたい。(復帰してから自身の活躍など振り返って)強いチームには絶対すごいFWがいるので、点はもっともっと取っていかないと。日本一のためにはFWがもっと点を取らないといけない」

▼FW矢野
「立ち上がりは相手に押し込まれる時間が続いて、早い段階で失点してしまった。どんどん前線からプレッシャーをかけていたけど、何度か停滞してボールを見てしまっていたので、前線があそこで激しいプレッシャーをかけて押し込めることができれば、ああいう失点はなかったのかなと思う。(得点シーンは)、(DF黒川)圭介くんから(MF牧野)寛太くんに練習通りの形で入って、寛太くんからいいクロスが入ったので、後は気持ちで押し込めれて良かった。(PKを止めてから)後半の立ち上がりも良くて、この勢いのままいけるかなと思ったけど、相手の10番のうまい選手に一瞬の隙を突かれて失点した。でも、その後も落ち着いて関大の流れでできて、(FW高橋)晃平くんがゴールを決めてくれて、このままいけるかなと思ったけど、チームの隙の部分が出た。あのまま追加点を取れたら良かったけど、最後に失点してしまった。(敗因は)僕自身も含めて、一人一人のレベルだったり、こういう厳しい状況のときに自分が勝たせるっていう思い、応援してくれる人への思いを持って戦わないと厳しいなと思う。(関西選手権を振り返って)楽な試合はなかったけど、チームで一体感を出して準優勝まで持っていくことができたので、そこは良かった。個人としてはリーグ戦よりもゴールを重ねることができたので、このままもっと練習すればチームはもっと良くなっていく。(チーム状況は)うまくいかずに勝てなかったときに、4回生が中心になってこういう風に進めていこうって話し合いをしてくれていたので、それで3回生でも話し合った。一人一人がレベルアップして、 僕らが4回生を勝たせるっていう気持ちを持つことができた。そういう思いを持ってから、一日一日いい練習ができた。春と比べてチームの方向性が良くなった。個人としても、少しやれることが増えてきたのかなと。(総理大臣杯に向けて)2カ月あるっていう思いの人もいるかもしれないけど、2カ月しかないっていう考えにもなる。2カ月ひたすら練習してチームを勝たせられるように。僕は悔しい思いをして関西に来ているので、関東で昔やっていた仲間にも負けたくないので、僕が関大に来て成長しているんだっていう姿を見せたい」

▼GK鴨川
「(決勝に向けて、気持ちの面は)個人的には、リーグ戦のところで出番はあまりなくて、関西選手権は自分を使ってもらっていたので責任はあるし、リーグ戦は7位っていう形で終わってしまったので、どうしてもタイトル1つ目を取りたいと思っていた。(びわこ大は)試合前から分かっていたことだけど、やっぱり気合いが入っていて、うちも負けないようにとは言っていたけど、立ち上がりのところは相手の方が迫力があった。(前半は)失点以外で言えば、自分たちがボールを持てていた分、2点、3点って決めれたら良かったけど、追い付いて前半を終えれたのは良かった。(PK戦は)左利きのキッカーは左側に蹴るが多いので左に飛ぼうとは思っていた。その中でMF奥野と目が合って、MF奥野もそっちに蹴ってくるって合図を送ってくれたので、自信を持って飛んだらうまくボールが来たので止めれて良かった。(試合を振り返って)うちが攻撃できる時間が長かった分、最後のゴール前の部分のシュートだったりラストパスの精度を上げていかないといけない。相手は最後のワンチャンスで得点が取れるっていう力の差はあったのかな。(トップチームのGKとして)常に3人で競争するっていう部分ではいいトレーニングができている。自分の力だけではなく、3人で協力して競争しているから、試合でもパフォーマンスは維持できている。個人というよりは3人でいい関係を築けている。(関西選手権を振り返って)スコアを見てわかるように、楽な試合は一試合もなくて、それは自分たちの力がなかった。勝ててはいたけど実力の部分ではまだまだ足りていなかった。それを9月の大臣杯までに上げていきたい。(チーム状況は)4回生がやっと本気になってきたなと思っていて。今シーズン始まった頃は、まだみんな中途半端に、最後1年に懸けるっていう思いは口だけの部分もあったりして、取り組みが甘かった部分はあった。でも今は4回生がやっと本気になってやろうとしている中で、チームは良くなってる。その分、自分がトップで試合に出たり、幹部をやらせてもらっているので、そこはみんなの思いをつなげていけたらいいなと思う」