【コラム】1ショットに思いを込めて

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関大スポーツにはたくさんのカメラがある。重さや大きさなど様々で、取材には欠かせないものだ。

関スポに入部して、初めて一眼レフカメラを触った。もちろん明るさや色の設定などなに一つわからない。その日撮った写真に使えるものはほとんどなかった。「カメラは慣れやで」という先輩の言葉はこういう意味だったのかと思い知った。

もう4年目になるが、満足いく写真を撮れることは少ない。選手の顔が切れてしまったことや、せっかくのシャッターチャンスでピンボケしたことは1度や2度ではないし、カメラに集中しすぎて、選手の下敷きになったこともある。

苦労が多いからこそ、達成感もひとしおだ。シュートの瞬間の時を止めたような写真、選手たちのうれしそうなガッツポーズを撮れることは稀だが、その達成感のためにシャッターを押していると言っても過言ではない。特に新聞の紙面に自分の撮った写真が採用されたときは、「この写真私が撮ったんやで」と家族に自慢している。

当然だが、写真の中の選手たちは動かない。声を上げることもない。だが私は、自分の写真を見ることでその日の試合を鮮明に思い浮かべることができたら勝ちだと思って取材を行っている。今日も私は、選手たちの一瞬を切り取る。1ショットに思いを込めて。【笠井奈緒】