【アーチェリー】王座の借りは王座で返す!悔しさ残る予選ラウンド敗退

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◇第58回男子王座決定戦◇6月16日◇静岡県つま恋リゾート彩の郷第一多目的広場◇

[予選ラウンド最終結果]※各チーム上位3名の総合計点数
10位関大 1661点
[個人成績]
29位中川光造(商2) 564点
31位上田唯斗(情3) 562点
43位熊野裕(経3) 535点
60位加藤雅也(経3) 487点

今年の王座は例年とは違うイレギュラーな大会となった。荒天の影響から前日の予選ラウンドが日曜日に繰り込まれた。そのため例年なら上位16校が突破できる予選ラウンドもわずか8校のみが決勝ラウンドに進むという厳しい条件の中、王座の舞台に乗り込んだ。

予選ラウンドはそれぞれ4選手が12エンドまで射ち、チームの上位3名の合計点数で競う。関大は部内の選考を勝ち抜いた加藤、熊野、上田、中川が出場した。各選手が次々と口にしたように強風が吹き荒れる難しい試合条件の元、大会の幕が上がった。試合は各校の声援が響き渡る中、息をつく暇もないまま着々と進む。第3エンドを終え、上田が18位につけ、関大としては11位につけるまずまずの出だしを切った。

第4エンドでは中川が巧射を見せガッツポーズが飛び出した。大阪から駆け付けた仲間の応援がこだまする中、徐々にギアを上げていき予選突破ラインまで入りたいところだったが、風の影響もありなかなかスコアが伸びない状況が続く。第6エンドを終え、805点と予選突破ラインの8位同大を31点差で追いかける展開で前半を終えた。

10分の休憩を挟み後半戦が始まった。見せ場を作ったのは加藤。第7エンドで30金を叩き出しチームに勢いをもたらすと、それに負けじと熊野も好スコアで続く。エンドが経つにつれ、徐々に風の勢いに慣れてくると、スコアも安定していき他大学を追い上げていく。一時は8位と10点差まで詰め寄った。

しかし、王座は各地域を代表して出場してきた強豪ぞろい。その差を埋めることは並大抵なことではなく、わずかなミスが命取りとなり、点数をあっという間に離される。ついに12エンドに続いた射撃を終え、あとは結果を待つのみに。各大学、各選手が固唾(かたず)を呑んで電光掲示板を見守る中、いよいよ点数が表示された。会場一杯に歓喜の声が鳴り響く中、選手たちの表情は悔しさを浮かべていた。関大は10位、例年通りなら楽々と予選突破を決めている順位だ。しかし、結果は結果。惜しくも22点届かなかった。

「4人全員が完全に力不足やった」と熊野は悔しさをあらわにした。しかし、「メンバー全員が来年チャンスがある」と加藤がいうように、今回王座に選ばれたメンバーは来年出場する可能性を持った選手たちだ。今回王座で味わった22点差をどう埋めるか、これから1年の課題となる。王座の借りは王座で返す。この言葉を胸に来年この舞台に再び戻り、リベンジを果たす。

今大会をもって4年生は引退となる。試合後、藤川雄策(経4)主将らが後輩たちへ思いを語った。大学4年間で経験した栄光、歓喜、挫折、苦悩どれも本気でやり切ったからこそ手にできるもの。関大アーチェリー部は先輩たちが残した関大魂を絶やさず、さらに躍進を続けていく。【文:北島大翔/写真:勝部真穂、北島大翔】

▼加藤
「自分が(関大の)4人中一番下の点数を取ったのでなにも貢献できないまま終わってしまったという感じで、自分個人的にも8番手まであと10点差という争いに参加できていないような感じで、個人的にも大学的にも悔しい結果となりました。会場が広かったり他大学の応援も結構熱が入ってたり人が多かったりで雰囲気はリーグ戦の時より数十倍緊張して、風なども強くてつま恋は毎年風が強かったり雨だったりで、つま恋からしたら今日のコンディションは普通なので、それに対応できなかったっていうのはやっぱり技量的にも負けた一番の原因かなと思います。予選の順位だけ見ると昨年とあまり変わらない結果にはなったんですけど、一番違う点は今年でたメンバー全員が来年チャンスあるよということです。また王座にこれるかどうかもわからないし、出たところで今回の4人がまたメンバー入りするかはわからないですけど、引退はまだしないのでリベンジしたいと思います。個人的にももうちょっと打てるはずだという部分が残ってしまったので、来年出れるように技量的にも精神的にもこれから成長していきたいです」

▼上田
「予想以上に応援の声がすごくて、来てみてやっぱり全国大会なんだなというのは実感しました。みんな頑張っていたのでそこは良かったと思います。自分的にはもう少し点数を出したかった部分もありました。風が強くて大分やりにくかったんですけど、とりあえずテンポだけは意識して、打ち残すと残り30秒とかになって焦ってきたりするのでなるべく1分以内には打ち終えるようにというのは意識してました。応援されるていうのはなかなか無いんですけど、今回は風が強くてそれを気にする余裕が無かったので、緊張というのは逆に感じませんでした。トップの選手が周りにいる状況の中で打つ機会というのはやっぱりあんまりないので、良い経験になりました。(新チームの課題は)ボトムの点数が低いのと中川君だけが点数を出してるみたいな状況なので全員が点数を出していければなという感じです」

▼熊野
「4人全員が完全に実力不足やったなという感じです。普段あんまりこの強い風で射つということは無いんですけど、この状況に慣れてるトップクラスの人たちと違うのは風の読み方とか射ち切る体力とかとにかくなにもかもが違うかったなと思います。練習しかないです。とにかく練習と試合の数をこなすしかないと思うのでまた来年はもっと高い順位で優勝を目指してこの1年本気で取り組みたいと思います。(王座の他大学の印象は)土曜日の公式練習で雨と風がめちゃくちゃ強い中、日体大の方とかはずっと射ちっぱなしでとんでもない体力やなと感じましたね。やっぱり自力が違うというか。(来年に向けて)スキルと経験を1年かけて磨いていくしかないので明日からすぐにやっていきたいと思います」

▼中川
「とりあえず風が強かったです。でも、その中でどれだけ強く射てるかやなという感じでした。緊張はあんまりなくて、逆にこの風の中でどんだけ点数が出るのかなという楽しみがありました。全国大会自体あんまり機会が少ないんで、その中で王座に出れたというのは貴重なことやと思いますし、しかもこの風とか前日も雨降って予選が中止になったりとかで前代未聞の試合だったのでそのような経験ができたというのは本当に良かったと思います。(他地域の大学のレベルは)自分的には強いところは強いですし、でも勝てそうなところは勝てそうでしたし、正直最後の方も点数縮まっていたので勝てたなという感じです。(来年に向けて)60代61代のメンバーがめちゃくちゃ多いので主力メンバーがこれから増えていくと思うんですけど、61代の上手い子が正直いないので、この1年間でどれだけ61代を育てられて良いチームができるかはわからないですけど、来年に向けてこれから頑張っていきたいと思います」

▼藤川主将
「(この大会にかける思いは強かったと思うが)僕たちの代が始まったのも、この大会で優勝しようっていう目的で始まったので、この代がここで勝つことで成長した結果を残すことが一番の目標だった。それだけを見てやってきた。1年間。だからこの試合は大事だった。(試合を振り返って)選手で打つ側からすれば、やっぱり試合形式とかがその日の状況とかで変わるのはすごくストレスになったり、動揺になると思う。でも、そういうのをあまり出さず、しっかり72本打ち切ってくれて良かったと思う。(主将としての1年間は)いろいろあった。良かったことから悪かったことまでいっぱいあって。起伏の激しい1年間だったと思う。(同期は7人と少なかったと思うが)こんな主将でもみんなちゃんと主将として声かけてくれたりとか、気使ってくれたりとか、いろいろやってくれたので、そこは本当に感謝かなと思う。僕以外の6人に、本当にありがとうって思う。これからもOB会とかいろいろやることあると思うので、そこでもよろしくねって。(今後は)個人ではでるかな。わかんないけど。競技として続けるというよりは、アーチェリーを楽しむ人として続けるつもり。だから、がちがちでやるというのはないのかなと思う。アーチェリーは本当に好きなので、ちょっとでもアーチェリーしようかなと。(がちがちだった4年間を振り返って)アーチェリーばっかしていた大学生活だった。振り返ってみるとそれも楽しかった。アーチェリーばっかだったけど、それが楽しくって。満足かって言われたら、やっぱり最後、王座出て打てなかったことに心残りはある。でも、ここまでみんなを連れてこられたということは良かったと思う。だから、良かったなっていうのが素直な気持ち。(藤川さんは大学でアーチェリーを始められて、後輩にもそんな選手が多いと思うが)アーチェリーってあきらめずにちゃんとコツコツ続ければ、必ず結果が出ると思う。結果が出るというのは、他人と比較してじゃなくて、自分と比較して。昨日の自分よりも今日の自分の方がうまくなっていると思うし、少しずつを積み重ねていって、それで結果がどうでるか。だから、他人と競争するのも大事だが、まずは自分に負けずに。コツコツ取り組むとか、少しずつ地道に取り組むとか、細かいところを気にしてやるとか。そういうところをやっていってほしいなと思う。自分に負けていたら、相手との勝負にもならないので、まずは自分のアーチェリーというものをしてほしいなって思う。(新チームにメッセージを)新主将の東元(亮太=法3)はしっかりした真面目なやつなので、しっかりチームをつくって、ちゃんと組織立てて物事をやっていくっていうのができると思う。あとは、それにみんなもちゃんとついていってほしいなと思うし、たぶん彼の考えていることとか行動についていけばちゃんとその結果は出てくると思う。初めは付いていくのにも、不満とかがあると思う。自分の意にそぐわないこととかも。でも、そこでちゃんと部員全員がついていって、それに東元も応えて、悩んだり考えたりしてやっていったら、絶対いいチームができると思う。東元には、そういういいチームをつくっていってほしいなと思うし、みんなも東元を中心にいいチームになっていってほしいなと思う」

▼山形昌太郎(文4)
「4年生の代の最後の試合がこの王座決定戦だった。今日で引退になる。(主務を務めた1年を振り返って)自分の力不足で、足りないなということが自覚させられたような1年間だったなと思う。自分でなんとかするというよりも周りと助け合って。支え合うっていうことが本当に大事なんだなとすごく感じた。(59代はどういう代だったか)例年は10人ちょっとだったところが7人ととても少なかったので、仕事とか、選手としての層とかが難しかった代ではあると思う。でも、逆に7人という少人数だったおかげなのか、すごく同期の仲がいいというか、つながりが深くて。この7人じゃなかったら本当にこの1年間過ごしてこれなかったと思う。そのあたりが本当にありがたいなと感じている。(主将として引っ張ってこられた藤川さん、奥本さんは)藤川は本当に、自分で主将としてしっかり結果を出しているところがまずすごいと思う。一つ一つの物事をしっかり冷静に考えて、何が今の部に必要なのかとか、どういったことをしなきゃいけないのかっていうことを的確に考えて、部を引っ張ろうとしてくれた。そこが本当にすごいなと思う。奥本も、自分でしっかり、女性陣の中でトップレベルの競射をして、引っ張っていくということをやっていることがまずすごいし、この人なら任せられるっていう安心感があるし、どんなことをやってもこの人ならついていけるなって。しっかり見せてくれる、頼りがいのある主将だった。(関大アーチェリー部で過ごした日々を振り返って)選手としては打てなくなった時期があった。競技を続ける身としてはすごくしんどかった。でも、何があってもやっぱり楽しかった。アーチェリーをやってこれて、先輩や同期、後輩との人間関係もつくれたし、他のKAISERSとの交流を広げていけたことも良かった。人間関係と自分の成長というものをこの3年間で本当に実感できた。それが本当に楽しかった。(アーチェリーは今後も続けるか)矢を売ってしまったので、続けられるかわからない。今後の道具の手に入り次第って感じ。もし手に入れば夏の関西の個人のターゲット大会っていうのがあるので。そこまで続けたら、選手はやめるかもしれないが、もしかしたら趣味でやっているかもしれない。それくらい楽しい競技。(新チームに一言)僕たちと違って、人数も多い。その分部員館の意思疎通とかが難しいかもしれない。一人一人の意識の差とかが出てしまうこともあるかもしれない。まとまりづらかったり、進みづらかったりするかもしれない。でも、そういうときこそしっかり全員で意見を共有し合って、勝ち進んでいける、成長し続けていけるチームをしっかりとつくっていってほしい。それをこれからも継承し続けていってほしいなと思う」

▼片岡拓也(文4)
「アーチェリーに触れたのが大学入った直後の勧誘の時の体験で、その時に面白いと思ったのがきっかけで、苦しいこともあったんですけど恵まれた環境で仲間たちと本当に楽しく活動できたなと思います。(一番印象に残っていることは)同期全員で鍋パしたんですけど、その時にすごくみんなで一緒に食事をするっていうのがすごい新鮮で仲間っていいなと思った瞬間で、大学生の同期ってこういう感じなんだなと感動しました。(大変だったことは)体育会本部も兼任してて、今の時期みたいにアーチェリーもしたいし、本部の仕事もしなければいけない状況になったときに、ちょっとしんどかったりもしたんですけど、本部でもアーチェリー部でも同級生が良い人ばっかりなので、苦しい時も支えられてるなと感じました。(今後アーチェリーを続けるか)今はわからないんですけど、今後もしかしたら50代とか歳を取ったころに再開するのもいいのかなと思ってます。(後輩に向けて)大学時代にしかこういう体験はできないと思うので、難しく考えずに楽しんでくれたらいいなと思います」

▼一色大夢(法4)
「僕も初心者から始めて、同じ初心者だった藤川主将はうまくなったんですけど、僕はなかなか試合に出ることができず、今年のリーグ戦やっと出れたんですけど、リーグ戦出ても途中で交代させられてしまう不甲斐ない結果となってしまったのが、試合に出るという目標は叶ったんですけど、少し心残りかなと思います。(思い出に残っていることは)先日になるんですけど、大阪国体の1次予選を通って、2次予選で70㍍射った時に同じ的でオリンピック選手の古川高晴さんと同じ的を射てたのが僕の中で一番の思い出です。(後輩に向けて)人の力に頼ることを大事にしてほしいです。アーチェリーは個人競技なので自分で解決しなきゃいけないことも主将が言ったように自分の中で軸を持つことが大事なんですけど、それを見つけるには他の人に聞かないと自分の中の強みとかもわかってこないので、自分の中で解決せずにいろんな人に聞きにいくことをしてほしいです」