【準硬式野球】格上に力負け 全国への夢途絶える

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◇2019年度関西地区大学トーナメント2次予選1回戦◇対甲南大◇寝屋川公園第1球場◇

甲南100 003 102=7
関大000 000 001=1

(関)平井、池川―庄中

1(中)髙品
2(一)三ツ野
3(指)鈴木
4(捕)庄中
5(三)東原
6(遊)東條
7(左)松本航
8(二)三川
9(右)前川晃
先発 平井

小森拓海主将(商4)率いる関大準硬の夢はここで幕を閉じた。全日へのラストチャンスの相手は、昨年の全日ベスト4の甲南大。奇しくも昨年の4年生が引退した寝屋川で、最後まで全力疾走全力プレーを貫き、枯れんばかりの声を出し続けた。

格上相手に、エースはその右腕を渾身の力で振った。大学2年生でピッチャーに転向した平井巽(法4)は、気付けばリーグでタイトルを獲得するまでに。ひざのけがを抱えながら、この春も投手陣の顔としてチームを引っ張ってきた。

初回、連続ヒットで先制を許すと、その裏に関大にもチャンスが訪れる。3番鈴木成大(安全2)と4番庄中亮太(政策3)のヒットで2死一、三塁。しかし、5番東原大樹(環都2)が投ゴロで打ち取られ、得点はできない。


△鈴木


△庄中

以降、得点圏に何度もランナーを進めるものの、本塁が遠い。2回からは無失点投球で強豪打線に追加点を許さない平井を援護したい気持ちが、じりじりと焦りに変わっていく。

前半戦を1失点のみとし、折り返した後半戦。6回表にゲームが動く。甲南大が失策と内野安打で一、二塁にランナーを進めると、4番山形にレフト方向への本塁打を放たれる。スリーランホームランで、一気に点差を広げられた関大。それ以降も失点を重ね、じりじりと離されていくが、関大打線は反撃の糸口さえつかめない。


△平井


△庄中


△7回途中から登板の池川尚樹(法3)

このまま完封されるのは阻止したい。そんな思いがつながったのは、6番東條光希(安全2)の打席でのこと。9回裏、2ボールで迎えた3球目。芯で捉えた打球は、右方向へと伸びていく。追いかける右翼手の頭上を越え、そのままフェンスの向こうへ。大学初の本塁打は、甲南大に一矢報いる一本となって相手先発の完封を防いだ。

東條のホームランで勢いが付いた野手陣は、2死に追い込まれた状況で9番前川晃太郎(法4)が三塁手の失策により出塁。1番髙品吉弘(経3)もセンター前へのヒットで続く。最後の反撃を開始した関大。しかし、2番三ツ野龍侍(経3)が内野ゴロで打ち取られゲームセット。全国への壁の厚さを痛感させられた試合となった。


△前川晃


△髙品

この試合をもって、チームを率いてきた4年生は引退。波乱の秋と春を乗り越えたチームはここで終幕を迎えた。全日へと続く春リーグを優勝という最高の形で終えたものの、最終目標である全国の舞台へは進むことはできなかった。しかし、4年生の引退と同時に、新チームの新たな夢が始まる。4年生が残したものは、次の世代が受け継いだ。ここで途切れた夢への道を、今度は後輩たちがつないでいく。【文/写真:松山奈央】


△小森主将(中央)

▼小森主将
「みんな頑張ってくれたので、後悔はあまりないかな。最後まで諦めずにやるというのは、9回ツーアウトなっても諦めずにやってて、そこはこれまでやってきた成果が出たのではないか。やり切ったと言ったら嘘にはなる。正直全国大会も行きたかったし、行かなければならなかったなと思うし。責任もある中で、結果を残せなかったのは申し訳ない。色んなことがあって、なんやかんやどんなつらい状況でも助け合いながら、喧嘩もあったけど、困難を乗り越える度に絆も深まっていって。どんどんいいチームになっていって、最高のチームだと今日は思った。同期は、始めの方は正直頼りないかなって思ってたけど(笑)。あまり自分を出すタイプじゃなくて、真面目にコツコツやっていくタイプが多くて、引っ張るとかはあんまりだったけど、最上回生としての自覚が出てきて、後輩を引っ張ってくれて、僕たちの目の届かないところもケアしてくれて。本当にありがたい存在だった。後輩は頼もしい子がいっぱいいてくれて、試合もほぼ後輩で、ほんまにありがとうという気持ち。後輩がやってくれたからこそ、このチームがあると思うし。リーグ優勝はしたけど、全日に連れてってあげることはできなくて申し訳なかった。そこだけが心残り。元気な子たちなので、期待したい。実力とか野球に関しては心配はない。野球以外はちょっと心配(笑)。でもそこは、1人1人が準硬としてやってくれると思うので。楽しみです」

▼長尾聡大副将(政策4)
「一番にあるのは、2、3回生への感謝。最後はこのチームで良かったと思う。それ以外はない。支えることへの難しさも感じながら、頼ってくれたり、どうすればいですかって聞いてくれたりするからやりがいを持てたし、自信も持ってできたし。みんながこれだけ結果残してくれて、いい経験になって、ありがとうと思う。スタッフや応援してくれる人にちょっとは恩返しできたかな。やり残したことはない。最後のフライは本当に悔いがある(笑)。自分では打てる気がしていた。打つ流れやと思って打席入って、ここで打ったら乗るって思ったけど、最後は結果出せなくて申し訳ない気持ち。(後輩へのメッセージは?)最上級生がどれだけ本気になれるかが大事。試合に出てる人と出ていない人の一生懸命さに差があったら、下も付いてこない。それだけ最上級生が本気になれるかが。野球は心配ないので、野球以外のところをしっかりやってくれたら、結果も付いてくると思う」

▼北條達也主務(人4)
「この1年間苦しいこともあったが、色んな人に期待されているというのもあったし、いいものを作りたいという思いで主務になった。最後は全国へは行けなかったが、リーグ優勝で少しは恩返しできたかなと思う。副キャプテンもやらせてもらって、先頭に立つ中で仲間のためチームのためにっていうのは考えながら。自分が崩れたらチームが終わるという責任感でこの1年間なんとしてでもチームをいいようにしたいとやってきた。最初の頃は個で戦ってるところもあったが、最後は1球1球に喜び合える、仲間を思い合えるチームになったのかなと感じる。それは、小森のカラーも出てるし、4回生が助け合ったのが後輩にも伝染して、良くなっていきそうな雰囲気を残せたのが自分的にも良かったと思う。結果を残したかった思いも少しはあるが、自分が思い描くチームに少しは近付けたかな。思い残したことと言えば、8月まで全員と全国で戦いたかった。そこの悔しさはあるが、それ以外に関しては、辛いことも一緒に乗り越えてこれたしぶつかったことも多くあったが、それを乗り越えたのは自分の人生の中でも糧になる。1つの成長になったと思う。最初の内はぶつかり合うこともあると思うし、なかなかチーム作りが難しかったのは、自分も体調崩したり色々あったが、その学年の主務やキャプテンがカラーを作っていくので。下の学年は言い合えるし、キャラも強いので自分たちとは全く違う関大準硬ができるとは思うが、いい伝統を残しつつ新しいカラーを作っていってもらえたら。同期にはありがとうという言葉しかない。何度も辞めたいと相談したし、それでも自分のことを思ってくれた同期には感謝しかない。本当にこの4年間一緒に過ごしてくれてありがとう。後輩へは、この1年間は短いと思うし、苦しいこともあると思うが、しっかりと準硬の良さを出しながら、大学生活の意味を準硬に見つけ出せる最高の舞台にしてほしい」

▼上野諒子マネージャー(社4)
「試合で圧倒的な強さを見せるチームではなかったと思うけど、だけど、応援してくれるような魅力を持ってるし、今日の最終回とか熱いチームだなって。同期はみんな大人しくて、個性ないって言われてるけど、それでも1人1人が自分を持ってるから、だからこそ色々乗り越えてこれた。自分は遅れて入ったから、勝手にコンプレックスを抱いてて、チームの内側にいれないというか一歩引いて見てしまう自分がいたけど、上手いこと成長出来て自分を出せるようになったし、それを受け入れてもらえたし、そういう経験をできたのが濃くてこれから先一生忘れないと思うし、節々で思いだすような4年間だった。マネージャーが7人になって、今までできないこともできるようになるけど、その分お互いぶつかり合うことが絶対あると思う。それから逃げてたら絶対にいいチームにならないから、ぶつかり合ってその先にあるものを見つけるようなみんなになってほしい。次は爆発力というか太陽みたいなエネルギッシュなチームになると思う」

▼平井巽(法4)
「高校の時もピッチャーをやってて、途中から外野手になって、正直リーグ戦でここまでタイトルとか取れるようになるとは思っていなかった。1回生2回生の時は、先輩に盛り立てられてやるのが多くて緊張とかはなかったが、最上回生になった時に責任というか、一番大事な試合を任された中で緊張するようになった。去年の4回生がいる時までは、バッティングの方が自信あったが、この1年間頑張ってきたので、そういう意味でピッチングに自信はついたと思う。今日の試合は完全に力負けだったし、調子もいい中で負けたので、自分の実力が足りなかったと純粋に思った。悔しさはない。自分の実力を出し切って負けたなら、もうしょうがない。池川とか内川とかはリーグ戦を経験しているし、優勝メンバーなので、周りからに期待というのも大きいと思うので、そういうところでしっかり期待に応えられる選手になってほしい。自分はリーグ戦ではある程度結果を残せたが、今日みたいな一番大事なところで勝てなかったので、来年はそういうところで勝てるピッチャーになってほしい」