【野球】本城渾身の一打!リーグ優勝への道つなぐ

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◇2019年度関西学生春季リーグ戦第2節◇対京大2回戦◇4月14日◇皇子山球場◇

京大000 010 010 00=2
関大010 100 000 01x=3

(関)高野、森翔―久保田拓
(京)原、坂下、長谷川―長野

1(中)安藤大
2(一)上田
3(遊)野口
4(右)倉川
5(三)松島恒
6(左)里
7‘(二)坂之下
8(捕)久保田拓
9(投)高野

苦悩の雨は、延長11回に歓喜のシャワーに変わった。完封負けとなった開幕戦から一夜明け、迎えた京大2回戦。2点リードを追いつかれ延長戦にもつれ込んだが、11回に代打・本城円(人4)がボール球をセンター前に運んでサヨナラを決めた。この決勝打が公式戦初安打となった本城。歓喜の輪の中で、輝く笑顔がそこにはあった。

先発マウンドには、サウスポー・高野脩汰(商3)があがった。「とにかく失点を抑えて」と、この日好調のストレートを決め球に相手を次々に三振で仕留める。4回までに奪った数は8個と、付け入るすきを与えない。

チームに待望の今季リーグ初得点が生まれる。4番倉川竜之介(文4)が内野安打で出塁すると、続く松島恒陽主将(人4)が手堅く送り1死二塁に。6番里泰成(情4)が相手二塁手の失策を招き、坂之下晴人(人2)の内野ゴロ間に倉川が帰還し先制。4回には野口智哉(人2)が右前打を放つと、後続が繋いで坂之下の中前犠打で追加点を奪う。大歓声のスタンド応援を受け、関大は波に乗ったかと思われた。

△倉川

△里

△喜ぶベンチの選手たち

△野口

△坂之下

△帰還する野口

しかし、試合は終盤に向かうにつれ京大ペースになる。5回に1点差に詰め寄られると、8回には四球を許した相手を安打で帰され同点に。盛り上がる京大に圧倒され、ベンチは静まり返る。9回までに追加点を奪えず雨が降りしきる中、試合は延長戦へ突入した。

祈るチームメイトの思いを力に変えた。11回裏、野口がしぶとくライト前に打球を飛ばして突破口を開くと、4番・倉川も右前打で出塁。続く松島が内野ゴロ、里が敬遠で1死満塁のサヨナラ機を得た。会場が息をのんで見守る中、代打を知らせるアナウンスが流れ、本城がバッターボックスに立った。「今日までやってきた自分の練習を信じて」。打ったのは5球目、ボール球のスライダー。「内野ゴロ打てば勝ちだとわかっていたので、何でもいいので死に物狂いで、泥臭くいきました」と、その球をセンター方向へしぶとくすくいあげた。打球が落ちたことを確認すると、ベンチからは選手が拳を突き上げながら飛び出し、本城のもとへ駆け寄った。4年目を迎えるベテランのリーグ戦初適時打が、リーグ優勝への道をつなぐ一打となった。

試合終了後には、『おめでとう』と声をかけられた。本城にとって、大学野球ラストイヤーとなった今年。これまでベンチ入りは果たしてきたものの、出場機会には恵まれていない。「野球選手なので当たり前ですけど、試合の最初から最後まで出たいっていう気持ちは今でも思っています。そこは自分が未熟で出れてないだけなので。けど、こういう風に代打でチャンスもらって、そういうときはチームのために、今日みたいな仕事ができたらいいなと思います」。追い込まれたチームを勝利に導いた裏には、死に物狂いで努力した日々があった。

高野の10回16奪三振、11回に登板した森翔平(商4)はリーグ戦初勝利となるなど投手陣の粘り強いピッチングが功奏し、チャンスをつかんで見事3戦目に持ち越した関大野球部。勝利の前に立ちはだかるのは、初戦わずか3安打に抑えられた相手投手・藤原だろう。指揮官を務める早瀬万豊監督は、「今日みたいなかんじだったら攻略するのは難しい」と、その壁の高さを語る。聖地への道をつなぐために、負けられない3回戦に挑む。【文・中西愛/写真・中西愛、水上壮平】

▽早瀬監督
「もうほんとね、バッターがもうちょっとしっかりしないと。ヒットもこれだけ少ないし、アウトになる内容ね。それが薄いというか。同じアウトのなり方。中身が改善されていかないとなかなかつながらないシーンが多くある。点に結びつかない。(11回について)なんとかね、ついていって拾ってくれたというかね。まぁ、その前の松島で決めとかんと。(高野選手について)まずまず。2-1でね、最初の1点はいいにしても、2点目はなんとかね、辛抱して9回を完投するっていう。そうなるのが理想だったんですけどね。でも、今日それなりのボールを投げてましたのでまた次期待できるかなと。リリーフの森がね。1イニングですけどそれなりのボールで抑えてくれたので。(久保田有の起用にについて)リーグ戦に入る前に状態がよかったので、今日先頭バッターで足も速いので。なんとかしてくれるんちがうかなと、そういう期待をもとに出した。(3回戦に向けて)藤原くんにね、完璧に昨日抑えられてるんでね。みんなリベンジというか、なんとか攻略するイメージができれば。今日みたいなかんじだったら攻略するのは難しいような状況なので、明日までの過ごし方とか考え方が大事になってくる」

▽高野
「京大は負けれないので、とにかく失点を抑えて。(調子のよかった球種は?)真っ直ぐですね。真っ直ぐで振り遅れさせれてたので。昨日スライダーを肥後さん(肥後皓介=人4)が打たれてたので、対応してくると思って決め球を真っ直ぐにしてました。(失点について)ちょっと油断でもないですけど、ぽんぽんと三振がとれて、初球とか甘く入ってしまって打たれたやつも、ファールでねられて打たれたとかなので。ちょっとつめが甘かったかな。逆転はされてなかったから、とりあえずそれだけは避けようと思って力いれていきました。(肥後さんからなにかいわれたか)バッターの特徴とかをとにかく言われたのと、お前のピッチングしてこいと。そんなかんじです。(16奪三振について)数えてなかったですけどね。あとあと聞いて、びっくりしました。(次に向けて)最近調子悪いので。僕自身が。チーム自体も点取れてないから、とりあえず調子戻してできるだけ0に近い最少失点でいきたいなと思います。(打撃陣に一言)チャンスは少ないので、少ないチャンスで得点につなげていってほしい」

▽本城
「(打席への入り方は?)いつも打席入ってこの球狙うとかないんですけど、今日までやってきた自分の練習を信じて。いろいろそういうこと信じて打席立つだけですいつも。いけると思って打席入ってます。(打った球種は?)スライダーですね。内野ゴロ打てば勝ちだとわかっていたので、何でもいいので死に物狂いで。泥臭くいきました。(打った瞬間は?)お?とは思ったんですけど、いいとこ飛んでくれたので。まぁ、日頃練習付き合ってくれてる後輩とかのおかげです。(帰ってきたとき周りからは?)うぇーいって感じです。リーグ戦では初めてのヒットだったので、『おめでとう』って。(こういう1本のために?)このときのために、です。シンプルに野球好きなので。ずっと練習してきたって部分はあるんですけど、こういうところで打てたっていうところは嬉しいです。(今後に向けて)野球選手なので当たり前ですけど、試合の最初から最後まで出たいっていう気持ちは今でも思ってるので。そこは自分が未熟で出れてないだけなので。けど、こういう風に代打でチャンスもらって、そういうときにはチームのために、今日みたいな仕事ができたらいいなと思います」