【コラム】学生記者の限界

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「無力だ」。自分の力に対して、もがき続けた3年間だった。選手の輝きを届けたいと大きく語っても、一端の大学生でしかない自分の影響力などたかが知れている。選手たちからのリアクションや自分の友人からの激励はうれしかったが、果たして自分の活動は何かもたらしたのだろうか。そういうことを考えることが何度かあった。
確かにマイナースポーツや学生スポーツをもっと広めたいという考えは活動を続けるにあたって強くなっていた。それでも、実態は厳しいもので自分の文章が届くのはごく一部。自分が立てた高すぎる目標に私は苛まれて苦しんだ。
しかし、私は犯していた過ちに気づいた。私の文章で新たな出会いをしてくれたという一人の友人から「学生スポーツっておもろいな!」と声をかけられた。そこで、確かに私の文章でそのスポーツの存在を知る人、その選手を知ってくれる人がいることに気づいた。私の目標は達成されていたのだ。さらに、取材先の選手にも感謝の言葉をもらうことも増え、どれだけ自分が不相応に前を見すぎていただけだとわかった。
この3年間、モチベーションが上がらず辞めようとしたことは何度もあり、選手や関係者からのレスポンスに助けられたことは数えきれない。もちろん局員の助けがなければ3年間続くことはなかっただろうし、自分の過ちに気づかせてくれた友人の言葉が無ければいつか届きもしない目標につぶされていただろう。
学生スポーツの1ファンとして、学生スポーツに関わってきた自分の3年間に言葉をかけたい。お前は「無力だ」。それでも、お前を評価してくれる彼らを大事にしてきたお前の3年間は決して「無」ではない。【多田知生】