【ラグビー】入替戦 2点差でBリーグ降格決まる

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◇2018関西大学ラグビーA・Bリーグ入替戦◇対摂南大◇12月9日◇於・宝が池球技場◇

【前半終了】関大10-24摂南大
【後半終了】関大19-7摂南大
【試合終了】関大29-31摂南大

A・Bリーグ入替戦。Aリーグ残留にかけて、ここまで全敗だった関大にとっては絶対に落とせないゲームだった。だが、現実はまさかの降格。屈辱の結果でシーズンを締めた。今回の相手はリーグ戦最終節、残り10分で龍大に逆転勝利を果たした摂南大。高い突破力を持つ外国人選手がスタメン入りする侮れない対戦校だった。

だが、Aリーグ所属校の関大の残留の条件は、勝利もしくは引き分け。今季はとことん苦しんだが、関大にとっては必ずしも不利な状況ではなかったはずだった。先制点は関大が挙げ勝利への流れを手繰り寄せたように思えたが、その後は摂南大の外国人CTBに翻弄(ほんろう)されあと一歩が届かず敗北となった。

試合開始のホイッスルが吹かれた正午。この日は普段のリーグ戦とは違い学歌斉唱が省かれ、焦るようにゲームが始められた。キックオフは摂南大。開始直後2分。この日最初に試合を動かしたのはWTB芝岡翔吾(社3)だった。SH吉田義弘(人3)のハイパントをキャッチし、そのままトライに持ち込み先制点に成功。幸先のいいスタートを切った。また、この日に向け「自分たちはディフェンスを売りにしているので、アタックの練習はせずにディフェンスの練習をしてきた」(フッカー西勇樹=人4)。だが、その後は相手の外国人CTBの突破力に苦しめられディフェンスを抜けられ失点が始まる。

なんとか前半残り10分に西がモールの隙間を縫い、グラウンディングし、14点差で前半を折り返した。

だが、後半。「リーグ戦を通して相手に連続トライを許したり、リードされ始めたら(調子が)落ちてそこから盛り返すことができなかったけれども、そこを今回はしっかり声を4年生が中心となってかけて『まだまだ終わらない』という気持ちで点を取り返してくれた」と西が振り返るように関大の諦めない気持ちが表れた。

また、後半からはSH木下皓太(人4)が吉田に代わり出場。試合の流れが変わる。前半は外国人選手の猛攻が続いたが、後半中盤までは無失点。相手のCTBに走られそうになるも西、SO渡辺裕介(人4)がすかさず追いかけなぎ倒し、自分たちのゴールを守り続けた。また、木下も攻撃の起点となり正確なパス回しでチャンスメイク。

22分にはFB和仁原和輝(人4)、28分には芝岡が再び得点に成功し、2点差まで追い詰める。残留の条件は引き分け以上。あと2点奪えばAリーグの座は死守できたはずだった。だが、現実は甘くなかった。

摂南大SOツイドラキ・ヴィリアミにディフェンスをかいくぐられ、再び点差が開き始める。残された時間はわずか。関大の勝利は絶望的に。

その中でも、爪あとを残したのは木下だった。「そのまま終わるのはもったいないし、トライを取りに行こうと思っていたし、自分自身も取りたかったのもあった。『気持ち』だった」(木下)。モールから走り込むと、相手のディフェンスにつかまれそういになりながらもインゴールへと駆け込み、グラウンディング。最後の最後にこん身のトライに成功。その直後、ノーサイドを告げるホイッスルが鳴り今シーズン最後の試合が幕を閉じた。

結果はわずか2点差で敗北し、Bリーグ降格。試合後、部員たちの頬には悔しさの涙が伝った。「ただただ申し訳ないという気持ち」(西)。100点差で惨敗した天理大戦から始まり、苦しい試合を多く経験し、さらに降格が現実となった今シーズン。来年は絶対にAリーグに舞い戻りたいところだ。「Bリーグに落ちても下を向かずに常に上を見続けて来年でAリーグに上がるという気持ちを忘れずに1年間練習と試合をしっかり取り組んでほしい」と西をはじめ4年生は新世代に思いをつなぎ紺と白のジャージーを脱いだ。【文:柴村直宏/写真:竹中杏有果、濵田将志】

▼西主将
「ただただ申し訳ないという気持ち。リーグ戦は自分たちのため、チームのために頑張ってきたけれども、今回の入替戦だけは特別で負けるか勝つかで、来年後輩につなげられるかどおうかという部分があったので。そこで負けてしまったというのはほんまに悔しいというのが一言。(今日の調子は?)2週間空いたので身体面でもリカバリーをして、摂南大に対してもしっかり対策を練っていたので万全なはずだった。(意識したところは?)外国人の突破を使って、日本人選手がその穴を埋めるという戦い方をしてくることが多かったので、外国人選手が突破してきたところを1人ではなく2人で倒しに行くことを意識していた。基本的には摂南大はディフェンスのチームというわけではなくて、アタックのチーム。自分たちはディフェンスを売りにしているので、アタックの練習はせずにディフェンスの練習をしてきた。(型にはまったかどうかというと)はまった部分はあるけれど、外国人選手に前に出られてトライにつながるプレーをされた。だから、半々ぐらい。けれど、リーグ戦を通して相手に連続トライを許したり、リードされ始めたら(調子が)落ちてそこから盛り返すことができなかったけれども、そこを今回はしっかり声を4年生が中心となってかけて『まだまだ終わらない』という気持ちで点を取り返してくれて、来年につながるものではないかなと思う。(ご自身の得点について)モールで前の選手が千切れっていったのでそのまま行った。(後輩に向けて)Bリーグに落ちても下を向かずに常に上を見続けて来年でAリーグに上がるという気持ちを忘れずに1年間練習と試合をしっかり取り組んでほしい」

▼木下
「悔しいけれども、後輩に申し訳ない。それが一番大きいです。(今日に向けては)変わったことはしていない。今日は流れを変えるという意味でも後半からの出場だったけれども、果たしてその役目ができたのかはわからない。(チームを見ていて)前半はある程度キックを多めに使っていたのだけれども、後半はあまり使わなかった結果後半20分ぐらいに盛り返すことができた。(ディフェンスの調子は)受けてしまっていたところがあったが、コンタクト面で負けてしまっていたのは課題。ただ、最後負けてる状況でも顔を上げてアタックしていたのでこれは次につながるのではないかなと思う。(最後の最後のトライについて)最後モール組んだときに、タッチキック蹴る前に時間がなくてもう負けは決まっていたけれども、そのまま終わるのはもったいないし、トライを取りに行こうと思っていたし、自分自身も取りたかったのもあった。『気持ち』だった。(今季を振り返って)全試合に出場したかったけれども京産大戦で負傷してしまった。仕方ないと言ったら仕方ないけれども、しっかり気持ちを切り替えた。(出れたときは)やっぱり楽しかった。純粋にラグビーが楽しいと思えた。負けましたけれども。やっぱり足を怪我した分長い時間はでることができないので40分だけに区切ったりとかしていた。(4年間を振り返って)充実した4年間でした。終わってみれば短かったけれど。(同級生に一言)最高でした。楽しかった」