【アイススケート】底力見せつけたインカレ、女子が団体日本一!

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◇第88回日本学生選手権大会◇1月6・7日◇栃木県立日光霧降アイスアリーナ◇

【男子Aクラス個人】
5位 中村 SP64.74 FS113.16 計177.90
11位 吉野 SP51.96 FS101.79 計153.75
15位 湯浅 SP43.53 FS95.59 計139.12
【男子Aクラス団体】
2位
【女子Aクラス個人】
3位 細田 SP44.21 FS101.33 計145.54
5位 上野 SP51.63 FS92.02 計143.65
13位 安原 SP42.45 FS80.14 計122.59
【女子Aクラス団体】
1位

昨年10月に行われた西日本学生では出場したすべての部門で団体優勝を成し遂げた関大アイススケート部が全国のリンクに上がった。男女共に目指すは団体での日本一。中村、安原と新戦力を迎えて戦いに挑む。

最初に行われた男子SP。湯浅が鮮やかな赤が目を引く衣装を身にまとい登場した。しかし序盤のジャンプの際に空中でバランスを崩し、転倒。続くジャンプでも着氷が乱れ、ジャンプがシングルになってしまった。最後まで勢いに乗り切れず22位に沈んだ湯浅。演技後には顔をしかめる様子が見られた。
スケート0106湯浅sp

吉野はしっとりとしたピアノの曲に合わせ、情感あふれる演技を披露。次々と要素をこなし順調かと思われたが、アクセルで転倒してしまう。そこでのタイムロスが響き、納得のいく演技とはならなかった。
スケート0106吉野sp
中村は練習からジャンプを成功させるなど好調。アクセルやコンビネーションジャンプを成功させ波に乗る。スピンやステップにもスピード感があり、まとまった演技となった。
スケート0106中村sp

続く女子、細田はジャズのリズムに合わせ軽快なステップを見せる。スピンやジャンプも次々と決め、大きなミスなく笑顔でSPを終えた。
スケート0106細田sp

安原は表現力で魅せる。ジャンプではふらつく場面も見られたが、落ち着いた曲調に合わせた表情で会場を引き込む。全体をきれいにまとめ上げた。
スケート0106安原sp

関大から最後の登場となった主将の上野。リンクを大きく使ったスケーティングと抜群の安定感を誇るジャンプで観客を魅了した。しかし、美しいレイバックスピンにダブルアクセルを決めステップに入る場面、転倒してしまう。すぐに気を取り直して演技をやり切るが、演技後には首をかしげた。それでも3位につけ、翌日のフリーを待つ。
スケート0106上野sp

フリーの1番滑走は湯浅。SPよりぐんと得点を挙げ、22位から一気に順位を上げた。バランスを崩すシーンも見受けられたが、ジャンプを次々に決めていく。動きの大きなステップで観客の手拍子を誘った。「調子が良かったわけではなかった。(だが、)少しは団体にも貢献できたのでは」と湯浅は話す。
スケート0107湯浅fs

吉野の最初のジャンプは抜けてしまう。それでもコンビネーションジャンプで立て直した。「次のジャンプでリカバリーできたのは良かった」と吉野は振り返る。
スケート0107吉野fs

最終滑走となった中村は果敢にアクセルに挑戦。2本のトリプルアクセルで抜けてしまうも、その他の要素は確実にこなす。最後のアクセルを成功させたが、点数は伸び悩み順位は5位に転落した。
スケート0107中村fs

男子団体は2位と優勝には届かなかったが、「まだできるんじゃないかと思う」(吉野)。3選手はさらなる成長を遂げ、来季のリベンジを誓った。
スケート0107-1

初日を終え、優勝も十分狙える順位につけた女子。フリーでは、まずはじめに安原がリンクに上がる。軽快なステップで演技がスタートした。着氷でのミスが目立ったものの、安定した演技で初のインカレを滑り切る。
スケート0107安原fs

今回のフリーでは何と言っても細田が見事な逆転劇を見せた。次々と曲調の変わるプログラムで、細田はそれぞれの主人公に化ける。しなやかで上品なステップを見せれば、ダイナミックなジャンプで会場中の注目を集めた。「今シーズンに入ってやっとノーミスでできた」。演技後には笑顔でガッツポーズ。全体で3位の高得点をたたき出し、表彰台を勝ち取った。
スケート0107細田fs

スケート0107細田fs2

スケート0107細田fs3

上野は昨年と同じ『SAYURI』で挑む。ジャンプでミスを連発し、思うように実力を発揮できない。持ち前の豊かな表現力でカバーし、フリーで4番目の得点をマーク。しかし、「自分の思う演技ができなかったので悔しい。ずっと練習してきたので、何がいけないのか今はわからない」と涙を見せた。
スケート0107上野fs

細田の活躍が光り、団体では強豪・中京大を上回る。再び関大が表彰台の一番上に上がった。
スケート0107-2

全員が納得できる演技とはならなかったが、全国のリンクで十分にその強さを見せつけた関大。「来年も関大は強いと思ってもらえるように」と上野主将は連覇を誓った。来季こそは男女で頂点を目指す。【庄田汐里】

▼上野主将
「SPは全体的に緊張して思うようにできなかった。ジャンプはまとまっていたかと思う。地に足がついていない感じを引きずってしまった。フリーは全然だめだった。滑りは良かったが、ジャンプが決まらなかった。インカレ全体は自分の思う演技ができなかったので悔しい。ずっと練習してきたので、何がいけないのか今はわからない。今季はあと1試合あって来季には引退。その時に今みたいな悔いが残らないようしっかり練習したい。個人がだめだったので、ギリギリまで(団体は)どうなるかわからなかった。3人で力を合わせてできた優勝はうれしいし価値がある。1年生の時に優勝して去年は2位。そして今年はまた優勝できた。来年も関大は強いと思ってもらえるように。3人で絶対優勝したい」

▼吉野副将
「(SPの)最初のジャンプ2本は何とかなったが、不安の残るアクセルで失敗してしまった。全体としては締まりが悪かった。(FSの)最初のジャンプでは失敗してしまったが、次のジャンプでリカバリーできたのは良かった。しかし、後半のジャンプでミスが出てしまったのは悔やまれる。団体としては4年生のいる法政、明治が強かったな、という印象。関大はまだできるんじゃないかと思う。(吉野・湯浅・中村の)3人共全日本が終わってから間が空いていなくて調整し切れなかった。今後の課題。関大のスケート部員としての試合は来年のインカレが最後。近畿、西日本、全日本とそこまでしっかりやって、来年のインカレではもっと上位を目指したい」

▼湯浅
「インカレは団体が勝負。SPでは自分のミスで団体に迷惑を掛けてしまった。自分一人の結果じゃない分、悔しさは個人より大きい。自分のやりたいことを全然出せなかった。ベストを出してこそ戦えるのに、それができなかった。納得と言うには程遠い。(FSは)調子が良かったわけではなかった。ミスの目立つプログラムだったけど、少しは団体にも貢献できたのでは。今シーズンは昨シーズンより伸び悩んでいる。ジャンプもスピンもステップも全部。周りが成長しているほど、自分は成長できていない。目標はまず全日本に出ること。自分の最高順位は19位なので、せめて15位以内には入りたい。そうすればインカレでも団体優勝を狙っていけると思う」

▼中村
「(SPでは)3回転-3回転でいきたかったけど、表面上はノーミスでできたことは良かった。FSではトリプルアクセルを2本失敗してしまった。まだ練習が足りない。初めてのインカレで、特にFSでは、最終滑走ということもあって緊張した。動きが硬くなった。反省点を挙げるとするなら全部。スケーティングや表現。ジャンプも上の人に比べたらまだまだ未完成。世界ジュニアまであと2ヶ月。シーズンの最後、集大成。アクセルも今日は1本だけだったけど、確率は上がってきている。自信にもなっている。世界ジュニアでは良い状態でレベルアップした自分で臨みたい」

▼細田
「SPでは失敗があって悔しいけど、スピンでレベルを取れたことは進歩かな、と思う。フリーでは久しぶりに今シーズンに入ってやっとノーミスでできた。ほっとしている。関大は優勝できるチームなのにSPで足を引っ張ってしまった。自分も成長して良いところにいけたらいいなと思って演技していた。1月後半の国体に向けて調整して、一生懸命練習したい。来季には引退なので悔いの残らないようにしたい。(団体優勝は)うれしかった。順位は何も考えていなかったのでびっくりしている」

▼安原
「緊張していた。SPで一応ジャンプは降りられたけど、完成度が高いものはできなかった。もっと思い切りが必要だと思った。SPで出遅れた分、(フリーは)絶対挽回するという強い気持ちで入った。自分なりにまとめられて良かった。インカレは3人の合計で結果が決まるので、プレッシャーはあった。でも、先輩方と一緒に頑張って優勝を目指して楽しめた。助け合って頑張らないと、自分だけの結果じゃないというところや責任感はいつもとは違っていた。今回でわかった反省すべき点をしっかり直してまずは国体に向けて頑張りたい。(優勝できたことは)すごくうれしい。先輩方が頑張ってくれた結果だと思う」