【コラム】スポーツが輝かせる

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身長が高い。そう言えば響きがいいし、かっこよく聞こえる。でも実際耳にするのはでかいとか、大きいとかそういう言葉だ。私は小さい頃からでかかった。背の順ではいつも1番後ろ。周りは私より背の低い男子たちだ。後ろの席の子が黒板が見えないから、自然と猫背になった。身長が高いと勝手に運動ができると思われる。だが、誰もがそうではない。私がバレーボールを始めた時は、その運動神経の悪さに、がっかりされた。「せっかく背が高いのにもったいない」と。もったいないなら誰かにあげたい。背が高い自分が嫌いだった。

そんな自分を救ってくれたのはスポーツだ。高校時代は中学時代よりも真剣にバレーに取り組んだ。少しでも上手くなりたいと、朝から晩までずっとバレーのことを考えていた。本気で取り組むほどに、身長が大きな武器になっていった。チームで1番高い自分を初めて誇りに思えた。

私の幼馴染で1番の親友は、私より20センチ身長が低い。彼女もまた身長に悩まされていた。中高でバレー部に所属していたが、ポジションはリベロだった。彼女は角度のあるスパイクは打てない。でも、誰よりも低い位置でレシーブを上げることができた。日常生活ではあまり目立たない彼女だが、コートに立てば1人反対色のユニホームを着て目立っていた。レシーブに専念し、コートに立てたのは、彼女の努力と、人より背が低かったからなのかもしれない。

人と違うことを恥ずかしいと思うことがある。しかし、人と違う部分をスポーツは輝かせてくれる。コンプレックスを自分にしかない特別なものと考えることができたら、それは唯一無二の武器になる。スポーツに本気で向き合い、個性を輝かせる選手たちを、私は全力で応援したい。【勝部真穂】