【ヨット】堀・小道組の優勝が幻になるも、2艇が全国へ!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • mixiチェック

◇関西学生個人選手権大会◇7月1日◇新西宮ヨットハーバー◇

【国際470級】

3位  堀久太郎(法4)・小道大輔(情3) 組

4位  稲毛竣哉(商4)・中島佑樹(社3)組

36位  井堰威瑠(いせきたける=人1)・黒崎雄斗(法1)組

【スナイプ級】

16位 野田空(人2) ・渡邉智世(安全1)組

 

ヨット競技には帆が3枚の「国際470級」と帆が2枚の「スナイプ級」がある。各艇には舵を切る「スキッパー」と全身を使い艇のバランスを取る「クルー」の2人1組で乗る。今回は「国際470級」に3組、「スナイプ級」に1組が出場した。また、レース局面は風を受ける角度によって呼び分けられ、艇の後方から真っ直ぐ風を受ける「ランニング」、前方45度から受ける「クローズ」などがある。ヨットのレースは自然との戦いでもある。風の向き、強さ、潮の流れを読み、レースに臨む。スタートでの場所取りも重要。いかに早く、また、いい位置で走り出せるかがレースを左右する。

前日から2日間に渡り1日3レースずつ行われた関西個人選手権。6位以内に入り全国への切符を手にすべく戦った。関関戦から約1か月、課題となっていたランニング時の動きを意識して練習に励んだ選手たち。先週のオープンレガッタでは堀・小道が1位、稲毛・中島が2位となり、その成果は着実に現れていた。

1日目、第3レースまでの結果は堀・小道組が2位、稲毛・中島組も8位と全国を狙える位置につけた。2日目は第4レースから。「今日に懸けていた」という稲毛・中島組はスタートをきれいに決めると課題としていたランニングでも順位を維持し、そのまま1位でゴール。「このレースで勢いに乗れた」と続く第5レースでもスタートに成功する。

前のレースで11位だった堀・小道組も抜け出し関大の2艇が1位、2位を独占する展開に。この順位を維持し、堀・小道組、稲毛・中島組の順に理想のワンツーフィニッシュを決める。そして、迎えた最終レース。1位の座を死守したい堀・小道組は序盤リードを許すも、「ランニングでしっかり走れた」と中盤に追い上げトップに。最後の競り合いも制し、見事1位でゴールする。全国出場へ逆転を狙う稲毛・中島組も、体重の軽い2人にとって不利な強風の吹くコンディションの中、技術で体重をカバーする粘りのレースで7位。確かな成長を見せた。

一方はじめて組むペアで出場した1年生の井堰と黒崎。黒崎は公式記録の残る形での出場は初めて。タイムリミット内にマークを通過できないレースもあったものの、第4レースでは今大会初めて20位台に食い込むなど実践の中で貴重な経験を積んだ。ここまでで、470級の総合結果は堀・小道組が優勝、稲毛・中島組が4位、井堰・黒崎組が36位となったが、ここで最終レースの堀・小道組に対し抗議書が提出された。抗議があると、当該選手同士で裁判のような形で話し合いが行われる。ヨット競技では風下の艇に優先権があるが、講義内容はその権利を侵害されたというものだった。審議の結果、相手の主張が認められ、目の前の優勝が幻となって消えた。最終結果は堀・小道組が4位、稲毛・中島組が繰り越されて3位となった。

 

また、今回はスナイプ級に野田・渡邉が出場。こちらは1日目まで28位だったが、第4レースでは10位に入るなど巻き返し、18位まで順位を上げた。先輩としてリードした野田と、センスを見せた1年生渡邉の存在は、今後のスナイプ級の得点源として期待が持てる結果だ。

抗議による違反行為の判定で堀・小道組の優勝が無くなったが、2艇が全国大会出場を決め、1年生部員も良い経験を積むことができた。関関戦での課題克服に取り組み、進化した姿を見せたヨット部。8月29日〜9月2日の日程で行われる全日本学生個人選手権大会に向けさらにレベルアップし、優勝をつかみ損ねた悔しさは全国で晴らす。【文:水上壮平/写真:濱田将志】

 

▼堀主将
「最高の結果。相手の動きも見ることができたし、勝ちたいという強い気持ちを持ちつつも冷静に勝負ができた。第5レースはスタートの時点で行けるなと思った。あとは連携も取りつつ、1位2位の体制を維持するようにして、そのままフィニッシュできた。完璧な展開だった。6レース目はランニングでしっかり走れて、阪大より前に出ることができた。最後はちょっと危なかったが、何とか1位でフィニッシュできた。全体として、この前の関関戦から意識改革が成功してランニング時の動きも上達した。パワー勝負でも負けないようになってきている。関大としては久しぶりに2艇が全国出場する。全国でもトップを狙っていく」

▼稲毛副将
「2年前にもこのレースにでていたが、今回は4年生として全国に出ないといけないという重圧もあった。昨日までは8位で、全国は無理な順位だったので気持ちを入れ直して今日は臨んだ。今日は得意の軽風だったので、1本目から攻めていった結果の1位。中島とは初めての1位だったので嬉しかったし、そこから流れに乗っていけた。僕らは体重が軽いので、強風に弱い。ただ、今日は強風になった3レース目も自分たちより重いペアに対して追いついていけた。2年前と比べて技量が上がった。関関戦から約1ヶ月、ランニングでの技術を磨いてきた。その成果が出たと思う。2艇で全国出場という目標を達成できたのは良かった。自分自身、大学でヨットを続けたのは全国で優勝したいという思いがあったから。その目標を達成できるのも今年が最後。ぜひ関大でワンツーフィニッシュしたい」

▼小道
「第5レースは関大揃って出ることができて、絶対ワンツーフィニッシュを決めようと思った。最終レースは強風だったが、自分たちは強風の方が得意。関学の1位の艇とも近かったが、そこをマークしつつ最後は阪大、近大と競った中でここは行くしか無いと思って気合を入れて勝ち切れた。最近は調子も良くて、前の関関戦より成長している」

▼中島
「良い結果と受け止めている。正直崖っぷちの状態で最終日を迎えた。第1レースで序盤から上位に入れて最終的に1位という結果。稲毛とのペアで1位になったのは初めてなのでそれも嬉しかった。そこから今日は波に乗っていけた。重要なスタート直後の動きが綺麗に決まった。2年前にも稲毛さんと全国に出ている。その時はまだ未熟だったが、今は技量も上がっている。成長した姿を見せたい」

▼井堰
「今回は1回生ペアで全然練習もしていなかったが、スタートしてフィニッシュするまでの一連の流れがちゃんとできてよかった。誰と乗っても前を走れるような、精神力や技術を身につけれるように練習したい。先輩と組んでいた時は、先輩に頼ってしまっていたので、頼りすぎずに自分の技術をもうちょっと上げていけるように頑張る。ハーバー内での動きでメリハリをつけて動いたら、海の上での成果が出てくると思う。ハーバーでのチーム全体の動きは、レースの時に出てくると思うので、そこをもっと心がけていきたい。今回のレースでスタートが全然出れなかったので、誰と乗ってもスタートができる技術を身に着けていきたい。どのレースに出ても、安定したレースをできるように4年間を通して頑張る」

▼黒崎
「まだ入ったばかりで、自分の分からないことも多いが、先輩を見習い着実にやっていきたい。あとはレースの事にもっと集中できるようにしたい。スタートの反応の速度とか、正確性がまだ欠けているなと思うので、レース自体を全体を通して考えられるようにする。ヨットの動きだけではなく、レース自体、戦略的にやっていきたい。先輩たちに負けないプレーヤーになるために頑張る」

※コメントは、抗議前のものです。