【サッカー】起死回生の同点弾から、激闘のPK戦を制し7年ぶりベスト4進出

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◇第66回全日本大学選手権大会準々決勝◇対順大◇12月18日◇浦安市運動公園陸上競技場

[前半]関大1-1順大
[後半]関大0-0順大
[延長前半]関大0-1順大
[延長後半]関大1-0順大
[PK]関大7-6順大
[試合終了]関大2(7-6)2順大

まさに劇的勝利だった。1-1で迎えた延長戦。前半5分、相手の2年生エース・旗手(順大)に勝ち越しゴールを許し、後半も相手がコーナー角で粘るなど時間を稼ぐ。しかし、延長後半16分。試合終了まであと2分。サッカーの神様は関大を見放さなかった。

相手が大きく蹴ったボールをMF塩谷仁(人3)が前線に戻し、途中出場のFW村中耀一(人4)ヘディングで前に送る。そのボールを受けたのはFW竹下玲王主将(社4)。ディフェンスに囲まれながらも左足を振り抜き、試合終了間際に起死回生の同点ゴールを決めた。


▲同点弾をアシストした村中

勝負はPK戦へ。関大のゴールマウスを守る男に期待が寄せられた。「俺らがあきらめたら絶対にあかんという気持ちがあって、それをキャプテンの玲王が結果で示してくれた。あとは自分が止めるだけだった」(GK白澤慶志郎=経4)。4年間全カテゴリーを渡り歩き、4年目でTOPチームの守護神の座を掴んだ苦労人は頼もしかった。

ピッチ、スタンド、ベンチ全員が肩を組んで勝利を祈った。先攻・関大の1人目は竹下。「時間をかけてゾーンを作った」(竹下)。落ち着いてゴールネットを揺らす。2人目・DF鯉沼晃(商4)のキックは左ポストに当たり外れるが、白澤が相手の3人目を止める。

両チームとも5人ずつ蹴り、4-4でサドンデスに突入する。8人目。相手選手の左隅を狙ったシュートを再び白澤がストップし、激闘に終止符を打った。


▲PKをストップ


▲一目散にスタンドに駆け寄った

開始早々に失点するもFW加賀山泰毅(人3)の2戦連続ゴールで同点、延長後半に再び同点。2度同点に追いつき、PK戦の末に関東第2代表の順大を撃破した。苦しい展開でも最後まであきらめず走り切り、スタンドもベンチも最後まで声を枯らし続けた。この劇的勝利は全員で戦った証である。


▲スーパーミドルを決めた加賀山

準決勝は今年の総理大臣杯を制した法政大と対戦。関大の「全員サッカー」を夏の王者に見せつける時が来た。頂点まであと2つ。【文:川﨑恵莉子/写真:西井奈帆、野村沙永】

▼前田監督
「全てがいい言葉ではなくて、大阪っぽいなというところもあったとは思うが、雰囲気良く選手たちを送り出してくれる、後押ししてくれる姿が関大サッカー部にはある。部員たちが自発的にやっている分、エネルギーを与えてくれている。こういう姿を全国に発信していきたい。その意味で日本一を獲るのがサッカー部の目的。たくさん部員がいて練習の効率は悪いかもしれないが、こういう場面では強いと思う。順天のパスワークについていけてなくて、ボールを奪った瞬間にボールを奪われたりもしていた。竹下は背後が得意なので前半は苦しんでいたが、最後のゴールも含めてあれが関大サッカー部だと思う。(スタンドの)あと押しがあって勝ったという思いもある。(PK戦は)白澤はサッカーを続けていく選手ではないが、真面目さやひたむきさが出た結果だと思う。関大一高から来てスポーツ推薦でもないが、勉強と両立していて色んなことを頑張れる子。こういう大事な場面で集中力を保てていた。(次に向けて)今からしっかり準備して、トレーニングもそんなにできないので頭の中でイメージして望んでいきたい。出来る限りのことは尽くしたい」

▼竹下
「あきらめるとか、あきらめないとかそういうのじゃなくて、最後までやり切ろうと思った結果ゴールにつながった。PK戦は時間をかけて自分のゾーンを作って蹴ることができた。もう信じるだけだった。白澤はいつもしっかりやってるし、頼れる存在なので止めてくれると思っていた。クリアミスやセカンドボールを拾えない時間が多くて自分たちのリズムに持っていけなかったけど、点が入ってから勢いがついて後半は攻め込めた。2点、3点入れられると厳しい展開になるので、失点をなくして自分たちが得点を取れるようにしていきたい。応援は本当に助かった。前半にボールが取れない時に「俺らでボール取るぞ」とか言ってくれて、本当に力になる。あれが関大。そうやって応援してくれる人たちのためにも勝って、喜ぶ顔が見たいし嬉しい。それが自分たちの使命。法政は粘り強さやひたむきさは関大に似ているなとは思うけど、関大の方が一体感はある。そういうところでも勝って、サッカーでも勝てるように戦いたい」

▼白澤
「下のカテゴリーを3年間経験していて、TOPの試合もずっと応援していた。試合に出れなかったけど、勝利のために自分にできることをやってきた。練習も手を抜かずにやってきて、そういうのが今ここで実っているのかなと思う。自分の自信にもなるし、今日みたいな追い込まれた状況でも、今まで自分はやってきたという自信があるからぶれなかった。楽しめた。延長前半に点を決められて、後半も相手が守りに入って時間が経過するのを待つ時間でもスタンドが声を枯らして応援してくれていた。絶対に俺らがあきらめたらあかんという気持ちがあって、それをキャプテンの玲王が結果で示してくれた。あとは自分が止めるだけだった。スタンドやベンチ色んな人の声援があっての勝ちだった」

▼加賀山
「チームもほとんどシュートを打っていないなかで、あの一瞬だけ前を向くことができた。そのチャンスを逃さずにフィニッシュにつなげようという思いだけだった。相手のキーパーが結構前に出ていたので、上を越したら入るかなと思って蹴ったら入った。関西のチームに比べて全国に出てくるチームの方がレベルが高いなかで、ゴールという形で貢献できているのは嬉しいけど、その他の質や攻撃の起点になるところ、試合を決定付けるプレーを増やしていければ個人としてもレベルアップできると思う」