【アイススケート】「落ち着いてやれば絶対大丈夫」宮原SP3位発進

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◇ISUグランプリファイナル国際フィギュアスケート競技大会 愛知・名古屋2017◇12月8日◇日本ガイシホール◇

【シニア女子ショートプログラム】
3位 宮原知子(文2) 74.61

世界6カ国で行われるシリーズの成績上位6名だけが進出できるグランプリファイナル。NHK杯5位、スケートアメリカ1位の宮原は、総合成績を7位で終え、ファイナルへ補欠1番手として控えていた。しかし、シリーズを1位で通過していた世界女王のエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)が右足中足骨骨折のため今大会を欠場。1週間前、宮原の出場が発表されたばかりだった。

突然の大舞台でも、宮原は落ち着きを失わなかった。ショートプログラム(SP)直前の6分間練習では、「知子ちゃんがんばー!」の大声援を受ける。いつも通り、2回転ループ、3回転ループから氷の感覚をしっかりと確かめる。1番目に名前をコールされると、ゆっくりと時間をかけてスタート位置につく。

SPは『SAYURI』。冒頭には今シーズンまだ一度もクリーンに決められていない3回転ルッツ+3回転トーループの高難度コンビネーションジャンプが控えるが、「気持ちを上手くコントロールできた」と、ここで冷静にこの連続ジャンプを決める。続くフライングキャメルスピン、足換えのコンビネーションスピンも早く安定した回転できっちりと最高難度のレベル4を獲得する。

後半に入っても、勢いは止まらない。3回転ループを着氷すると、ステップシークエンスでは上体を大きく使い、『SAYURI』の世界観を存分に表現。音楽と動きのマッチングもさらに進み、洗練されたスケーティングを披露する。演技終盤にはダブルアクセルを鮮やかに決め、評価の高いレイバックスピンで演技を締めくくった。

演技後はほっとしたようにほほ笑み、キスアンドクライでは手でハートをつくるなど、終始充実感に満ちた笑顔を絶やさなかった。得点は自己ベストに0.03まで迫る74.61。プレスカンファレンスでは「今日の自分の演技と点数にはすごくうれしい気持ちでいっぱい」と語った宮原。SP、フリーそろえての今大会、と気を緩めることはないが、「落ち着いてやれば絶対大丈夫だという自信はすごくついてきている」と確かな手応えをつかんでいるようだ。

フリーへは「SPが良かった分、フリーはもっといい演技を」と意気込む。手応えを、自信に変えて。繊細で清らかなスケートにまた1つ、強さを織りまぜる。【文:宮西美紅/写真:川﨑恵莉子】

▼宮原
「(3回転ルッツ+3回転トーループは)本番で気持ちを上手くコントロールできたというか、極度の緊張なしにしっかり踏み切れたのが良かったかなと思う。試合に出ることで緊張感とか、そういうのを毎回感じながら滑れるので、その中でいい演技をするっていうのが、だんだん頭を整理しながら演技できるようになってきたので、だんだん試合勘が戻ってきたかなっていうのがある。練習が調子良くないと、やっぱり本番もどうしても力が入ってしまったり、不安になったりしてしまうが、ここまでは試合になると調子が上げられているので、落ち着いてやれば絶対大丈夫だという自信はすごくついてきている。氷を離れている間は、戻ったときに絶対感覚がおかしくなるだろうなっていう不安があったので、なるべく忘れないように、感覚が鈍らないようにイメージトレーニングをしていたが、跳び始めてからしっくりくるまでは結構時間がかかったので、一度分かったらもうそれを絶対忘れないようにっていう心がけはしている。一押しがグッと滑れるようになってきたなっていうのは自分でも感触的にはつかめてきているので、まだまだもっと伸ばさないといけないが徐々には練習している成果は出てきているかなって思う。明日のフリーがあってのこの試合だと思うので、SPが良かった分、フリーはもっといい演技をしてしっかり気持ちを切り替えて滑りたい」

【プレスカンファレンス】
——SPを終えての感想と、フリーへの意気込みをお願いします。
宮原 今日の自分の演技と点数にはすごくうれしい気持ちでいっぱいなんですけど、スケートアメリカよりいい演技ができたことが今日は一番良かったかなと思っています。明日のフリーでは今日ダメだったところを直して、明日もっといい演技ができるように頑張りたいです。

——SPはNHK杯からすごく勢いでここまで上がってきていると思うんですけど、NHK杯、アメリカ大会、ここまで振り返ってなぜここまで急激に戻してこられたかということと、手応えを教えてください。
宮原 NHKのときは調子がまだまだ上がってき始めたくらいで、そこから徐々に試合を重ねるごとに何となく試合勘が戻ってきて、落ち着いて演技ができれば、しっかりジャンプも降りれるようになってきている手応えも試合ごとに増えてきているので、それが今日までの試合でだんだんいい演技ができるようになってきた理由かなと思います。

——この大会の結果が平昌(ピョンチャン)五輪出場に関わっていきますが、宮原さんの中で出場は近づいてきているというそんな実感はありますか?
宮原 最終的には全日本(選手権大会)で全てが決まるので、今の段階ではまだまだどうなるか分からないですし、自分がとにかく毎回の試合でその時にできることをしっかりやるっていうのが大切だと思っています。