【ラグビー】藤井組ラストマッチは摂南大に快勝。5位でリーグ戦終幕

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◇2017ムロオ関西大学Aリーグ第7節対摂南大◇11月26日◇ヤンマーフィールド長居◇

【前半】関大19-19摂南大
【後半】関大47-0摂南大
【試合終了】関大66-19摂南大

後半開始早々のトライラッシュで試合にケリをつけた。19-19と同点で折り返したこの試合。前半はペナルティーが目立ち、普段の関大ラグビーを展開できなかった。それを受け、ハーフタイムのロッカールームでは「ディフェンスから前に出る自分たちのラグビーをしよう」と再確認。共通認識を持ち勝負のピッチに繰り出した。

すると、後半4分。1年間かけて鍛え上げてきたターンオーバーからのアタックが奏功する。自陣22㍍付近でラックにプレッシャーを掛けフランカー中野広平(人4)がボールを奪うと、そこから一気に右に展開。CTB山縣翔(人3)、WTB久保田勝己(安全4)、WTB吉田陸央(政策4)へとパスが通ると吉田陸がラインブレイクし数的有利を作る。最後はサポートに走っていたCTB津田剛希(人2)がポスト下に飛び込み勝ち越しに成功した。

6分には、キックオフリターンからFB竹中太一(商4)が相手の防御網を切り裂く。そこからボールを継続し、最後は上村彰太(社2)からのパスを受けたフランカー神野心(安全3)が仕留めた。続く、8分のトライもキックオフリターンから。ボールキャリアーが前に出る意識を持ち攻め続けると、SO北田圭史(文4)が相手のギャップを突き抜け出す。そこから、プロップ杉本達郎(人3)のパワフルなランで大きく前進しゴール前でラックを形成。FWを使って徐々に中央へとボールを運ぶと、最後はけがからのAリーグ復帰戦となった途中出場のロック小栗涼(情4)が持ち出した。後半開始から10分以内の3トライで突き放し、摂南大の息の根を止めた。

その後も、関大はボールも人も良く動く。29分には、久保田勝が個人技で相手を振り切ると、約30メートルを走り切り追加点を奪う。さらには、32分。自陣からパスをつないでいくと、最後は大外で待ち受けていたフランカー中野広平(人4)が持ち前の突破力を生かしてこの日2本目のトライ。ロスタイムに入っても攻め手を休めることはなく、小栗と竹中が立て続けにダメ押し弾を決めた。

また、ディフェンスもしっかりと修正。プロップ藤井拓海主将(人4)や、後半の頭から入ったフッカー本田智久(人4)らを中心に泥臭く低いタックルを決める。後半は摂南大をシャットアウトし目標としている「3トライ以内に抑える」ことを達成。会心の勝利となった。ムロオ・マン・オブ・ザ・マッチには随所で体の張ったプレーを見せ、勝利に導いた藤井拓主将が選ばれた。この受賞に対し、チームを引っ張り続けた好漢は「正直驚いている。みんなの頑張りが最後自分に回ってきた」とチームメートをねぎらった。

「勝ってみんなで笑って終わろうと話した」と藤井拓主将。前節の関学大戦に敗れ全国大学選手権出場の可能性は消滅していたが、藤井組最後の試合を快勝で締め選手たちからは白い歯がこぼれた。「関西制覇」にチャレンジした今年のリーグ戦は3勝4敗の5位で終幕となる。藤井拓主将は「下の学年には超えられるように大学選手権、関西制覇を目指して頑張ってほしい。まだまだ発展すると思うし、まだまだ高みを目指してやってほしい」と次世代に期待を込めた。昨年、最下位というどん底の結果を味わい、上だけを見据えて挑戦し続けたこの1年間。最強のチャレンジャーとして戦い抜いた4年生の功績は、結果という数字以上に関大ラグビー部の文化として今後も残り続ける。【文:嶋健太朗/写真:谷風花、中谷開】

▼藤井拓主将
「前半はでディフェンスでも抜かれて、アタックでも自分たちのミスが目立って、関大ラグビーができていないのをハーフタイムで振り返った。もう一回自分たちの前に出るディフェンスをやろうと締めた結果が後半に出た。全員が前に出る気持ちが出ていた。自分たちのできることがあるって自分たちで話していた。ハーフタイムでの切り替えがよかったと思う。火曜日に練習を再開して、全員が摂南に勝とうと前を向いていくれていた。幹部に助けられた。自分1人ではこんなにいいチームは作れなかった。本当に感謝している。きのうメンバーに入っていない4年生の引退試合があって、体を張ってくれて僕たちに勇気をくれた。勝ってみんなで笑って終わろうと話した。(MOMは)正直驚いているけど、真剣に80分間やった結果がつながった。チームみんなが頑張ってくれたのが最後自分に回ってきた。みんなに感謝したい。(主将としては)苦しい時期も少なくて、みんなが真剣に同じ目標に向かって取り組んでくれて、やりやすかったし最高のチーム。順位に関わらずできたことはあるし、来年につながる。勝つことも大事だが、それまでの過程でチャレンジし続ける気持ちを後輩たちには大事にしてほしい。関大に入ってからの4年間は早くてあっという間に終わったけど、1年生の時から尊敬できる先輩、後輩にも恵まれて、楽しくて幸せな4年間だった。(関大ラグビーとは)粘り強さ、泥臭さ、ディフェンス。そこに尽きる。次のステージでもどんな時でも諦めない粘り強さとひたむきにやる泥臭さを続けていきたい。(チームには)勝たせてくれて、MOMまでもらってありがとうと伝えたい。首脳陣がたくさんのことを教えてくれ、勝利に導いてくれたのもスタッフ陣のおかげ。裏方の支えがないと僕たちがグラウンドレベルに立って全力で出来なかった。いてくれたこと、やってくれたことに感謝したい。僕たちは5位で終わってしまったので、下の学年には超えられるように大学選手権、関西制覇を目指して頑張ってほしい。木下は幹部に入ると思うし、若い学年から試合に出ているのでチーム引っ張ってやってほしい。小学校からラグビーを始めて、毎日何不自由なくできたのも家族のおかげなので帰ったら『ありがとう』って言いたい。始めたときに『俺これや』って思ったので、『ずっとやるんやろうな』と思っていた。『こんなおもろいスポーツ』あったんやって思って楽しい気持ちは消えることはなかった。本当にラグビーバカだと思う。ずっとラグビーのことを考えていた。ラグビーだけの日々だった。関大ラグビー4年間でとても成長できた。ちょっとは恩返しができたと思う。でも、まだまだ発展すると思うし、まだまだ高みを目指してやってほしい」

▼竹中副将
「今日はいつも通りの自分たちを出すことが出来たと思う。前半から圧倒しようと言っていたけれど、そうならないのがやっぱり自分たちかなと。前半は無理なつなぎとかあったので、もう一回初心に戻って前に前にディフェンスをひたむきにやっていこう、そんなに難しいことはしないで、本当に基礎基本のプレーを徹底してやっていこうと話をした。それで上手く後半はやっていけた。この4年間は本当に一瞬で、濃いものだったなと思う。2年生の時は先輩方に連れて行ってもらって全国大学選手権大会に行かせて頂いたし、昨年はどん底を味わったりした。そういうことも含めて、本当に充実した時間だった。自分たちが何か残せたかどうかは分からないけれど、4年生が1年間やってきたことをこの試合で体現することは出来た。何かこれというものは残せていないかもしれないけど、何か少しでも後輩たちが感じ取ってくれれば良いなと思う。そして来年、再来年とAリーグでも上位を狙えるチームになっていって欲しい」

▼本田FWリーダー
「自分たちはリザーブをフィニッシャーと呼んでいて、最後の時間帯でケリにつけに行くポジションで役割として4年生の代表として、関大の代表として役目を果たせた。いつでも入る気持ちはできていた。チームの闘争心を上げようと声掛けとか体を張ることで流れを変えようと思っていた。自分の持ち味であるタックルや、ブレイクダウンでの寄りであったりサポートのプレーを重点的にやってきた。みんなが4年生の思いも背負って一生懸命頑張ったのが点数に出た。3トライ以内に抑えるのをチームの方針としてやってきて最後の後半に出来た。(同じポジションの)西は強みを出したからAチームに定着したと思う。僕自身ケガが多くて悔しい思いもしたが、同じ高校(常翔啓光学園高)の後輩として関大の後輩として思いをくみ取ってやってくれた。来年も期待している。自分たちは「チャレンジャー」とスローガンを決めて、一人一人が挑戦する気持ちを忘れずにトレーニングに取り組んできた。拓海を支えたというよりも支えられた。キャプテンシーがあって付いていけた。4年生にになってしんどいことの方が多かったが、しんどいときでも楽しめるのが自分たちの強みだったと思う。自分はタックルの選手でけがを途中退場することも多くてチームに迷惑も掛けたが、最後観客席で自分の名前を呼んでくれた時はすごいうれしかった。チームとしての一体感やまとまりが関大の良さ。体がないことを言い訳にしてはいけないけど、体がないけど、どれだけ自分たちの強みであるタックルとかを生かせてくことが今後の関大につながる。小学4年からスクールで始めて、家族には感謝してもし切れない。兄貴も同じ高校でやってきたが、高2の時に首をけがしてトレーナーとして帯同してくれた。僕の体のメンテナンスであったり、テーピングを巻いてくれたり二人三脚で歩んできた大学生活だった。後輩たちには自分にベクトルを向けてチャレンジしていけばどんなことでも乗り越えていけると思うので、挑戦し続けてほしいと思う」

▼北田BKリーダー
「前半は焦ってしまった。でも後半は自分たちのいいアタックがつながって、その点は良かった。前半の焦りっていうのは、先週負けて選手権出場が消滅したことにある。この試合はもう何もつながらないことが、かえって安心感に変わってしまって、1人1人のプレーが軽くなってしまった。その先週の関学大戦は、自分の判断ミスで負けてしまった。全員を全国に連れて行けなくて、ラグビーがやりたくないというところまで追い込まれた。それでも同期とか、先輩後輩まで声をかけてくれた。今日は前半が終わって、アタックや相手のディフェンスのスペースを確認した。それが生かされて後半得点できた。その得点の形も、1年間重点的に練習してきたものが、試合で出たと思う。個人としては先週から満足したプレー、いいプレーが出来なかったけど、今日勝ったことが何より良かった。今年は期待されているチームだと周りから言われて、関西一を目指してやってきた。でも実際、天理などの強いチームに勝てなかったことが、優勝できなかったことと全国に行けなかったことの原因。同志社に勝つとか歴史は作ったかもしれないけど、やっぱり全国大会に行けなかったことが全てだと思う。でも年間を通してみれば、当初のBKの決定力や突破力よりも格段に成長した。この2点はFWだけじゃなくてBKもしっかりできていて、今年はいいチームになったと感じている。(ラグビー人生を振り返って)自分は競技を続けない。小学校からラグビーをやってきて、楽しいからここまで離れられなかった。いろんなつらいこともあったけど、目標があり続けたから、楽しかった。関大は今のままでは、また強いチームに負けてしまう。今年以上に練習して、関大が関西一を取れるようなチームを目指してほしい」

▼中野
「勝てたのがすごく良かった。絶対関大が1年やってきたラグビーを出して終わろうと思っていた。前半は差し込まれたけど、後半はターンオーバーからのトライが多かった。これはずっと関大がやってきていたもの。らしさが出せたと思う。だから前半は悪かったけど、後半充実していたから良かった。2トライも、自分は最後のパスをもらって行っただけ。全員のトライだったと思う。FWでは取り切る、最後までやり切るという意識で試合に臨んでいった。前半は浮足立っていた。それでも、後半は点差をつけられるから、きれいなラグビーをするんじゃなくて関大らしく泥臭く行こうと、ハーフタイムで話し合った。リーグを通してずっといい試合はしていたけど、勝ち切れなかった。ただ、後輩につながるような自分たちのラグビー、自分たちのスタイルは確立できた。(ラグビー人生を振り返って)スクール出身なので、そこに携われたらいいなとは思っているけど、プレイヤーとしてはもう終わり。自分なりにいい環境でラグビー出来たなと。高校時代は選手権に出れたし、大学2年でも全国を経験できた。いい環境で試合に出させてもらえた。苦しかったことも楽しかったこともあったけど、ラグビーに関われてよかった。自分たちの代が出来なかった関西優勝と選手権出場。後輩たちにはぜひ行ってもらいたい」

▼久保田勝
「今日の試合は入りが悪かった。でも自分たちはこれがラストということで後半は上手く切り替えることが出来た。気持ちを入れ直すことが出来たと思う。ハーフタイムの時に、もう一回基本のプレーをしよう、今までやってきたことを出し切ろうという話があって、それで引き締められたと思う。今シーズンは、最初何戦かぽんぽんって勝つことが出来て流れに乗ることが出来た。先週の節で全国大学選手権大会を逃してしまったのは残念だったけど、最後は良いかたちで締めくくることが出来たので良かったし、昨年よりも上に行くことが出来た。いろんな人に支えられてとても充実した4年間だった。思い返してみればいつも笑っていたし、苦しいときでも支え合っていくことができていたので良かったと思う。藤井主将はとてもチームを引っ張ってくれる存在だった。だからこの1年間は安心してついて行くことが出来た。今年は全国という目標には届かなかったけれど、また新チームになってから目標を立て直してそれに向かってしっかり頑張って欲しいと思う」

▼吉田陸
「前半はいいところを出せなくて、後半最初からいつも通りのラグビーができてあのような結果になったと思う。1年間やってきたディフェンスを存分に出来てアタックにつながった。トライを取ることはできなかったが、学生最後の試合は楽しめたと思う。(ウイングの外にフランカーの中野を置く戦術を取っていたが)摂南のFWで走れない人が外に残るとが多かったので、僕が勝負して中野に渡すってのは練習してきた。抜けた後のサポートもしっかりやってきた。関西制覇、選手権出場をできなくて悲しいが、後輩も試合に出ていて来年につながると思う。練習から藤井がプレーでも声でも引っ張っていてくれて付いていけた。去年の入れ替え戦は自分がウォーターをしていて、Bリーグを覚悟していてたが、残してくれた4年生のためにも今年は頑張ろうと思っていた。4年間でいろんな経験をしてきたが、今年が一番楽しく試合ができた。4年生として最後勝って来年につなげようと思っていた。下からの底上げがあって、上級生も負けないようにいい競争になった。小学4年から13年間ラグビーをやってきて、大学ラグビーが一番思い出に残っているので、楽しかった。大学選手権に行きたかったが、相手を3トライに抑えられていい試合が最後に出来てよかった。関大ラグビーはディフェンスが軸になる。ディフェンスを極めて、関西一のディフェンスを作ってほしい。そうしたら必然的に勝てると思う。とにかく関大ラグビーとはディフェンスだと思う」

▼小栗
「最後なので、全員で笑って終わろう、楽しくやろうと決めていた。(トライについては)本当に最後っていうのがあったので思い切ってやった。周りからのサポートがあったのも良いプレーが出来たことにつながったと思う。けが明けからなかなか調子が戻らなかったけど、最後の最後にやっと思うようにできた。この4年間は長いようで短くて、本当にあっという間だった。苦しいときもあったし、でも自分たち4回生はみんな仲が良くて、だから仲間のおかげで乗り越えることが出来た。自分たちが出来なかった『関西制覇』っていう目標は、絶対に後輩たちには達成してもらいたい」