【サッカー】[なでしこ]1部の舞台を去る。河﨑主将「後悔はない」。

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◇平成29年度関西学生女子秋季リーグ最終節◇対明国医大◇11月12日◇追手門学院大学◇

【前半】関大0-2明国医大
【後半】関大0-0明国医大
【試合終了】関大0-2明国医大

最終節、ついにこの日がやってきた。1部に上がった関大なでしこの勝ち点は1。この最終節で勝たなければ、残留の希望は絶たれる。相手は春季リーグで接戦の末、敗れた明国医大だ。この日も「全員サッカー」を掲げ、始まった。

スタンドには多くの男子部員たちの姿が。アップのときから元気な声掛けで盛り上げる。河﨑美穂女子主将(社4)も、「大丈夫、みんないつも通り下手だから」とチームの緊張をほぐした。

関大なでしこの横断幕の横には、4年生それぞれの名前と、部員からの温かいメッセージが書かれた横断幕が用意されていた。

グラウンドに響き渡る学歌斉唱を終え、選手たちは緊張した面持ちで試合に入った。

前半開始早々に、左サイドからのセンタリングに合わされ失点。しかし、切り替えが早くMF吉田絢香(経2)のシュートが関大に火をつける。右サイドのMF鳥本みずほ(法1)からパスを受けたMF加藤友梨(政策3)のシュートは枠外。続いて、MF藤崎愛乃(人1)のスルーパスを絶妙なタイミングで抜けてきた鳥本が受けるも、ゴール前でDFに阻まれ得点につながらない。


▲吉田

▲鳥本

▲藤崎

細かいパスでつなぐ時間が増えるが、21分に背後を取られ2点目を与えてしまう。2点を追う展開となるも、立て直そうとGK佐々木恵梨(法1)と河﨑が声を張り上げる。加藤、鳥本、MF濱直海(人2)とテンポよくパスがつながり、濱がシュートを打つがGKの腕に収まる。FW大田萌(文1)も積極的にゴールに迫る。その後、相手の攻撃に押されるも、DF国広明香(人2)が右サイドからの突破を許さない。勢いのある守備を続け、2点ビハインドで前半を終える。


▲金子

▲大田

後半3分、大田が細かい切り替えしでゴールに迫りミドルシュートを放つもGKがセーブ。続いて、右サイドの鳥本が落としたボールを濱がシュートするも決めきれない。16分のCKのカウンターを取られ、シュートを打たれるもゴールネットの上にそれる。その後もひやりとする場面が続くが、佐々木がファインセーブを見せた。FW中野亜耶(人4)、FWゴギートレイシー(経4)を投入し攻撃の流れを引き寄せたいところだが決定機が訪れない。関大ゴールは遠く、ホイッスルが試合終了を告げた。


▲中野

グラウンドを出た後、普段は決してみせることのない主将のむせび泣く姿があった。「応援に泣かされた、応援のせい」(河﨑)。1週間前に足を負傷したDF金子眞奈(法4)は「思うようにプレーできない自分を最後に信じて使ってくれた監督、キャプテン、スタッフに本当に感謝している」と目に涙を浮かべた。

1部秋季リーグ戦は1分6敗となり、関大の2部降格が決定した。笑顔で終わることはできなかったが「7試合通して気持ちは絶対に入った試合だった」(河﨑)。この日の悔しさを胸に刻み、もう一度この舞台に戻ってこなければいけない。叶わなかった「日本一に繋ぐインカレ出場」は後輩たちに託された。【文:野村沙永/写真:西井奈帆】

▼足高女子監督
「勝ち負けは別にして、気持ちの入った試合だった。応援の力や最後だということと、かすかな可能性もあった。ただ、リーグ戦といっても上がったばかりで、スピードも違ったから戸惑いもあった。(1部に)ずっといているのと、ポッと上がったのは違う。今後は上がったり下がったりかもしれない。(1年間を振り返って)、指導してて大変なことはなかった。年代が違う、気持ちが違う。技術がしっかりしてないし強制されたような練習じゃないし、緊張した中での試合ではないだろうし、そういう点で、昔と比べて、どうしても勝たなければいけないということのこだわりがないところが弱い。(今後のチームについて)細かいことをこつこつとやることが一番大切。そういうことを最初からやっているところと、うちみたいに経験のないところがやるのとで時間が足りないなどの違いがあるのかもしれない。これから、個人のレベルアップが何よりも優先。関大魂、関大のサッカー部とは何かというベースをつくって戦わせなければいけない。サッカーだけをしにきてるわけではないし、サッカー部としての捉え方や考え方をもう一度しっかりしないといけない。そこが他の大学よりも頑張らないといけないところ。女子サッカーが関関同立でそろい、良きライバルができたのでその分頑張らないといけない」

▼河﨑女子主将
「(試合を振り返って)、気持ちも入ってて、応援の力を借りて戦うという気持ちで入った。応援に助けられた。気合い入れていこうという中でも冷静にパスをつないだり、しっかり転がして下で勝負するということもできた。細かいところでトラップミスやパスミスがあるから、それがあると勝てないし、シュートも枠飛ばさないと点にはならないから、そういうところができない限り、次に同じ状況で挑んでも気合だけでは勝てない。7試合通して気持ちは絶対に入った試合だった。気持ちは絶対いるものだけど、気持ちだけでは勝てない。サッカーの部分の力を持たないといけない。それに加えて気持ちと自分たちにしかない応援があるから、来年はしっかりサッカーの力をつけて、また応援してもらえるチームになってほしい。(1年間振り返って)インカレ出場も1部残留もできなかったが、あのときに違う方向に進んだら今違ったのかなということは思わない。その時その時に良いと思った方を決断してきたから、結果はついてきていないが自信はあるから、戻りたいとは思わない。後悔もない。だからこそ本気でやって、いけなかったから来年はもっと考えて進めなければいけない。今年1年を十分に生かしてほしい。(試合後の涙について)、最後まで泣かないと決めていたし、自分がキャプテンをやると決めてから最後まで泣かないと決めていたが、応援に泣かされた。応援のせい。(残されたサッカー部としての期間)、そこが一番大事。Iリーグが終わりTOPに貢献するように取り組んでるし、自分たちもそうしていかなければいけないし、そういうところが大事ということを今の4年生が伝えて卒業しなければいけない。ここからも気を緩めず、自分たちのやらなければいけないことを下に伝えていく。TOPのインカレ出場と日本一に向けて貢献しようと思う」

▼金子
「1週間前にけがをして無理だと思ったけど、けがをしている自分が出場するためにいろんな人がサポートしてくれて支えてくれた。前半45分しか出られなかったが、出れたことで少しでも恩を返したかったので、それはすごく良かった。結果は何もチームには残せなくて、来年以降のために1部の舞台を残したかった。それができなかったのが4年生の力不足だった。悔しい。まだこのチームは下級生が中心となってやってきているチームで、未来があるチームだから、来年以降もがんばってくれることを信じている。思うようにプレーできない自分を最後に信じて使ってくれた監督、キャプテン、スタッフに本当に感謝している」

▼中野
「4年生になったら思ってた以上にしんどいことが多くて、チームが始動する前から4人でこういうチームにしていきたいっていうのは話していた。目標を達成することはできなかったし、最低限の一部残留も残せなかった。途中交代の前は、自分が今までやってきたことをピッチで表現するだけだと思ってた。できることを精一杯やろうと思ってチームに声かけたり、全力で走って最後の1秒まで諦めなかった。後輩に結果で残すことはできなかったけど、まだ引退じゃない。自分たちの行動と残りの姿で、来年目標達成できるようにしていきたい。今日、応援がある中で始めてピッチに立つことができて、応援の力を実感した。すごい力になってくれて、みんなのおかげでここまで来れたから、誰一人欠けてはいけない存在。男子チームのみんなにはいつも手伝ってもらって、それを生かすことはできたけど結果がついて来なかった分、男子チームのみんなにはもらってばっかりで、返すことができなかった。4年生でつらいこともあったけど、4年生になってよりチームを愛することができた。一人一人のことがほんまに大好きで、普通に毎朝みんなで練習できることがすごく幸せだった。選手だけじゃなくて、ずっと支えてくれるマネージャー、トレーナーも心強くて、自分も頑張らないとって思えた。今年1年、みんなめっちゃ頑張ってくれたけど、目標は達成できなかったから、いいところも悪いところもしっかり振り返って、来年絶対にインカレに行って欲しい。今日が1年終わりでもあり始まりでもあるから、その始まりをしっかり後押しできるように後輩たちのために全力で残りの時間を過ごしていきたい」

▼トレイシー
「同期の4人は1年生の時から仲いいことが強みで、サッカーの面でもそれ以外でもなんでも語れる仲間。この4人が同期で本当に良かったなぁって思う。(4年生になって)こんなにしんどいんかって思うくらい色々あった。その分、1部昇格した時は本当に嬉しかった。だから今日は勝って1部の舞台を残したかった。本当に残念。4年生になってこんなに一つ一つの感情を強く感じるんだなぁって思った。(今日の試合について)前半早くに失点知ったけど、全然諦める気持ちは自分もチームもなかった。これだけの応援も来てくれてて、気持ちが落ちることはなかった。秋リーグ初めて出たから緊張した。1部の舞台をチームとしては経験してるけど、個人的にはまだ1度もピッチに立ってなくて、5分だけだけど入った瞬間も鳥肌も立ったし1部って大きいって本当に思った。だからこそ、FWとして点を決めたかった。応援にはいつも助けられている。練習も男子部員に手伝ってもらって、この人たちのためにも勝ちたいって本気で思えた。今は悔しさだけがある。男子と女子合わせてのサッカー部で本当に良かった。男子の応援に行って刺激ももらうし、自分たちの試合では応援で力をもらって、相乗効果で色んな面でプラスだった。4年間ここでサッカーできて本当に良かった。後輩たちには歴史を作って欲しい。私たちも新たな歴史を作ろうって1年入って、今まで到達したことのないインカレという舞台を目標に置いた。それは今年叶わなかったけど、チームは続いていくから、後輩には新たな歴史を作って欲しい。公式戦は終わったけど、男子も女子も合わせた組織として「全員サッカーで日本一」になるっていうのが目標なので、それは諦めない。女子チームとしても貢献するのは続けていくし、12月24日に最高の舞台に立てればこの悔しさはちょっとは晴れるんじゃないかな」