【アイススケート】「もっといい演技ができたらな」宮原復帰戦6位発進

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◇ISUグランプリシリーズNHK杯◇11月10日◇大阪市中央体育館◇

【女子シングルショートプログラム】
6位 宮原知子 65.05

氷上に6人のスケーターが並ぶ。滑走順の紹介で、1人ずつ観客にあいさつする選手たち。「宮原知子さん」。名前がコールされると、スタンドで日の丸が揺れる。大歓声に応える表情は晴れやかだった。「戻って来れたな」。宮原が帰ってきた。実に11カ月ぶりの試合のリンクだった。

「もっといい演技ができたらなっていう気持ちもあった」。ミックスゾーンで宮原はショートプログラム(SP)を終えた心境をそう語った。朝の公式練習では全てのジャンプをミスなく着氷していたが、本番では3回転ルッツ+3回転トーループの2つ目が2回転に。ファーストジャンプの着氷で前につまってしまった。セカンドジャンプを2回転にしたのは「スピード的に無理だった。練習のときからそういうときもある」と、冷静な判断だった。

その後の要素は落ち着いて決める。3回転ループ、ダブルアクセルと予定していたジャンプをしっかり着氷すると、前日の会見で「去年とはまた全然違う自分の姿を、変わったなって思っていただけるような滑りを見せたい」と話していた表現面でも魅せる。緩急のメリハリが美しいステップを丁寧に踏み、会場を魅了。元来持ち合わせていた端正な滑りに、力強さが魅力として加わり、『SAYURI』をたおやかに舞った。

得点は65.05で6位発進。公式練習ではジャンプのミスがなかっただけに、本番で3回転+3回転が入らなかったことは悔やまれるが、「何とかジャンプは降りることができたので、それがホッとしたところ」。

翌日のフリーに向けては「きょうとはまた全く違うスケーターとしていい演技をしたいと思う」と語った。復帰戦で昨シーズンとは一味違うスケーティングを見せた宮原が、『蝶々夫人』に乗せ、フリーでも新たな魅力を咲かせる。【文:宮西美紅/写真:川﨑恵莉子】

▼宮原
「夏の(アイスショー)『THE ICE』のときに、結構ぼろぼろだったので一応大きなミスなく何とかジャンプは降りることができたので、それがホッとしたところ。もっと足が震えたりとか、大変なことになっちゃうかなって思っていたが、自分が思っていたよりは落ち着いて滑れた。6分(間練習)のときは練習通りという感じだった。試合を想定して、普段の練習から6分間練習をして、ちょっとだけ靴を脱いですぐに曲かけするとか、そういう試合に近い練習はしてきた。ここまで色んなことに気をつけて練習してきたので、まだ試合では練習ほどいいものはできなかったが、練習では少しずつ去年よりはいいものがだんだんできてきているので、それは手応えとしてはある。特に昨シーズンは、ちょっと力が入りすぎたというか、自分を追い込みすぎるような気持ちになるときがあったが、今シーズンはせっかくここまで来れたから、思い切ってやればいいかなって、去年よりも少し軽い気持ちで臨むことができている。自分の名前がコールされたときに、今まで以上に声援が大きく聞こえて、やっと自分もこの大きな舞台の仲間入り、戻って来れたなという気持ちが大きかった。あとは、練習はもっと良かったので、もっといい演技ができたらなっていう気持ちもあった。(フリーは)同じ日本を舞台にした物語ではあるが、きょうとはまた全く違うスケーターとしていい演技をしたいと思う」