【アイススケート】3A成功ならずも、細田が全日本の切符つかむ

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◇第43回西日本フィギュアスケート選手権大会◇11月5日◇アクシオン福岡◇

【シニア女子フリー】
10位 細田采花(法4) 90.54
17位 十倉日和(人1) 76.84
【シニア女子最終結果】
11位 細田 137.32
18位 十倉 92.14

前日行われたシニア女子ショートプログラム(SP)では、両者ともにジャンプのミスが悔やまれる結果となった。フリーでトリプルアクセルへの挑戦を明言している細田は、大技を成功させられるのか。また、今大会のフリー進出者24名中12名が手にする全日本選手権大会への出場権も、全てがこのフリーに懸かっている。

前日の演技で、最初に予定していた3回転ループの回転が抜け、思うように点数を伸ばすことができなかった十倉は、第1グループ3番目に登場した。フリーの冒頭は前日ミスのあった3回転ループだったが、この日は着氷してみせる。続く3回転フリップも成功させるが、3回転サルコウは2回転に。


△十倉

後半に入ってからは、3回転サルコウ+2回転トーループのコンビネーションジャンプを決める。しかし、「跳べるジャンプ、トーループとサルコウをどっちも失敗してしまったので、点数が伸びずに悔しい」。3回転トーループは回転不足でダウングレードとなり両足着氷。クリーンに決めきれなかった。

転倒はなかったが、ジャンプ以外の部分でも「疲れが出てきていて、あんまり滑れてないかなって思う」と十倉。得点は76.84。全日本選手権大会の出場は逃してしまったが、「ジャンプに入るまでの姿勢があんまり良くないので、そこを直しつつ、スケーティング技術も磨いていく」と課題が見えた。この経験が十倉をさらに成長させるに違いない。

トリプルアクセルへの注目が集まる細田は、第2グループに登場。直前の6分間練習では綺麗に着氷し、周囲の期待は一段と高まる。

しかし、本番では「モホークして踏み込んだ瞬間に『あっ』て思った」と、成功させることはできず。回転不足で降りてくると、そのまま転倒してしまう。演技後のインタビューでは、SP15位と全日本選手権出場へ黄色信号だったこともあり、田村岳斗コーチからトリプルアクセルの回避を提案されたと明かした細田。だが、「現役を続けた理由がアクセルやったんで、それはちょっと嫌ですって言った」と、トリプルアクセルへの強い思いを口にした。


△細田

大技の成功はならなかったが、「先生からも(トリプル)アクセル入れていいけど、他のことはしっかりやるように言われた」。その後の要素は次々と決め、コレオグラフィックシークエンスのスパイラルでは大きな歓声が上がるなど、ジャンプ以外の要素でも魅せる。

細田は最終結果を11位とし、全日本選手権大会出場を決めた。こだわりを持つトリプルアクセルについては、「跳び方が分からなくなる時期ってやっぱりある」。そんな時は、濱田美栄コーチや田村コーチのアドバイスなどで立て直してきた。一度は現役を引退した細田を、もう一度競技の世界に連れ戻したトリプルアクセル。強い思いを乗せて、全日本の舞台で特別なジャンプを成功させる。【文:宮西美紅/写真:庄田汐里】

▼細田
「きょうの朝の練習の前に、先生に構成を変えようって言われて。SP終わって(全日本選手権出場へは)ぎりぎりな状態なので、(トリプル)アクセル抜いた構成にしようって言われたが、(現役を)続けた理由がアクセルやったんで、それはちょっと嫌ですって言って、無理やり入れた(笑い)。(田村岳斗コーチは)抜いたほうがいいって言ったが、(全日本出場枠から)落ちるにしても、後悔して落ちたくなかったんで、入れて。でも後悔はない。やっぱり西(日本選手権大会)が一番緊張する。今はもうホッとしている。先生からも(トリプル)アクセル入れていいけど、他のことはしっかりやるように言われたんで、それがまあできたかなって。(その後のジャンプも全部着氷したし)その辺に関しては良かったなって思っている。(トリプルアクセルの感じは)悪くなかったので、いけるかなと思ったが、踏み込むタイミングがいつもとちょっと違っていて、『あー』って。もう、モホークして踏み込んだ瞬間に『あっ』て思った。(トリプルアクセルは)降りたかった。やっぱり(トリプル)アクセルって難しい。今、すごい男の子に注目されている。みんなどんどん全種類の4回転を跳んで、4回転時代になってきているが、女の子もその中で(トリプル)アクセルを降りている子とか練習で4回転を降りている選手もいるし、女の子もそういう男の子の変化に合わせてジャンプの変化の時代が来るのかなって思っている。あんまり周りは気にしていないが、一番アクセルが得意なので、(トリプル)アクセルを降りたかった。(現役を)続けた理由が(トリプル)アクセルなので、練習でもこだわって、降りたいっていう思いはやっぱり続けてきたほうが強くはなった。練習で引退して降りているよりも、(現役を)続けるってなって頑張ってきて、その分(トリプル)アクセルを降りたいっていう気持ちは強くある。1回引退しているので、その分他の選手よりは楽なんじゃないかなって。去年のほうがきつかったなっていうのは自分で思う。やっぱり引退の年やったんで、今までの集大成としていろんな思いがあったが、今年は楽しみだけでやってたみたいな感じなので、その辺の変化はあった。続けて良かったなって思う。もう終わりっていう国体の試合の後に、遊びで(トリプル)アクセルやって降りちゃったんで、先生に『どうする?』って言われて『じゃあ』って言って、とりあえず4年生で休学した。なので関大の所属は変わらず、そのまま続けた。(トリプルアクセルは)飛び始めに比べて、だんだん分かってきた分、跳び方が分からなくなる時期ってやっぱりある。そこを調整するのがやっぱり難しかったが、濱田先生、岳斗先生がいろいろアドバイスくれたりしたんで。(紀平)梨花ちゃん(関西大学KFSC)とかもいるんで頑張れた。それで立て直してきた感じ。(トリプル)アクセルって3回転半なんで、回ろうってするが、回ろうとしたほうが跳べなくて。うまく説明できないが、前に跳ぶって感じ。回ろうとしたほうが跳びにくくなる。振り回したほうが回転が遅くなっちゃうんで。スピンとかスケーティングっていうのは練習してきた分、試合で嘘はつかないが、ジャンプっていうのはやっぱりその日の個人個人のスタイルがあるので、そこがおもしろいところじゃないかなって思う」

▼十倉
「きょうはきのう跳べなかったループが跳べたが、跳べるジャンプ、トーループとサルコウをどっちも失敗してしまったので、点数が伸びずに悔しい。(ジャンプ以外の部分は)ちょっと疲れが出てきていて、あんまり滑れてないかなって思う。スピードもなかったので、そこは次の試合に向けての課題。(演技前、コーチからは)落ち着いて滑ってと言われた。きのう、ポーズに立った瞬間に緊張してしまったので、フリーは気楽にいこうと思って、あんまり緊張しなかった。SPで跳べなかったのが、フリーでは跳べたのが一番の収穫かなって思う。ジャンプに入るまでの姿勢があんまり良くないので、そこを直しつつ、スケーティング技術も磨いていくことが課題。(次の試合までには)きょうやってしまったミスをしないように滑ろうと思う」