【ラグビー】同大相手に、54季ぶり歴史的勝利!

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◇2017ムロオ関西大学Aリーグ第3節対同大◇10月22日◇皇子山総合運動公園陸上競技場◇

【前半】関大14―5同大
【後半】関大0―0同大
【試合終了】関大14-5同大

「お前たちで歴史を変えてこい」。試合前、桑原久佳監督の放ったこの言葉に選手たちは奮起した。これまでの2試合とは打って変わって、今日はFW陣が序盤から躍動。昨季2位の同大に対し一歩も引かぬ好ゲームを展開し、見事歴史的勝利を挙げた。

降りしきる雨の中、同大のキックオフで幕を開けた試合。今日の主役はプロップ藤井拓海主将(人4)を中心とするFW陣だった。ファーストスクラムでも、相手に押し負けない力強さを見せる。すると前半6分、敵陣22㍍付近で同大のオフサイドによりボールを獲得。SH木下皓太(人3)がクイックスタートで攻め込みFB竹中太一(商4)へパスをつなぐと、そのまま相手ディフェンスを縦に突きゴール前わずかまで迫る。FW陣がピックアンドゴーでしぶとく攻め続け、最後は藤井拓が持ち込みトライを決めた。

幸先の良いスタートを見せたかに思われたが、すぐさま同大の猛攻に遭う。右サイドを中心に攻められ、長い距離を走り抜けられてしまうと、11分。自陣ゴール前5㍍の位置で右ラインアウトから相手にモールを組まれると力で押し込まれそのままトライを許し、点差はわずか2点に。しかし、選手たちに焦りは見えなかった。その後も、フランカー井戸健二(人2)が素早いリアクションで何度もタックルを決め、相手の攻撃の芽を摘む。さらにNO8中野広平(人4)もコートを広く駆け回り味方をカバーするなど、豊富な運動量でチームに貢献した。

そして前半30分。相手ゴール前5㍍付近でラックを形成し、FW陣が粘り強くピックアンドゴーを繰り返す。あとわずかまで迫ったところ、ラックから出てきたボールにいち早く反応したのは、ロック高井杏輔(社1)だった。本人も「うれしい」と語った初トライを決め、点差を広げた。

後半も関大は高い集中力で試合を続けた。さらに「雨は自分たちにとってプラス」と藤井拓が語ったように、この悪天候が関大フィフティーンを味方する。同大の強みである、ワイドに展開するオフェンスがこの日は全く機能しない。さらに雨でボールが滑り、同大はノックオンを連発。雨をも味方につけ、最後まで流れを切ることなくリードを守り切った関大。ノーサイドの笛を聞くと、ピッチ上では歓喜の声が上がり、紫紺の戦士たちは高々と拳を突き上げた。

同大相手になんと54季ぶり勝利という歴史的快挙を成し遂げた関大。この結果には桑原監督も「めちゃくちゃうれしい」とほほを緩ませた。しかし、次節待ち受けるのは、多くのタレントを擁する昨季覇者の天理大。厳しい戦いが予想されるが「絶対に勝ちたい」と藤井拓主将は語気を強めた。歴史を動かした勢いそのままに、次節でも勝利を収める。【文:中谷開/写真:谷風花】

▼桑原監督
「基本的にうちはディフェンスのチームであって、雨でもやることは変わらない。ただこの雨で助かったのは、同大のワイドな攻撃が機能しなかったところ。それでうちのゲームプランもきっちりはまった。FWは相手に比べても明らかにうちの方が小さいなかでよく頑張ってくれた。最後まで切れずに、体張ってくれた。同大に勝てたのは何年ぶりか分からないくらいだから、本当に歴史的快挙だと思う。めちゃくちゃうれしい。きょうも「お前たちで歴史を変えてこい」と言って選手を送り出したし、今週もそういったことは言い続けてきた。それをきっちりやり遂げてくれた選手たちは本当にすごい。次節の天理大は王者でうちはチャレンジャー。でも相手が天理大だからといって別にやることが変わるわけではないから、今までやってきたことをきちんとやるだけ。点を取られなければ負けないわけだから、うちのディフェンスがどれだけ機能するかにかかっている。次までは1週間しかないから、今日はしっかり喜んで、また明日から頑張りたい」

▼藤井拓主将
「今日はコンディションが悪かったけど、雨は自分たちとってプラスかなととらえていた。同大は外に運ぶラグビーをしているので、雨の中ではそれがあまり機能しないかなと思っていた。自分たちは上がるディフェンスをやっているので、相手のボールが外に回るまでにしっかりディフェンスでプレッシャーをかけて、落ちたボール、ターンオーバーしたボールを生かすということができたところが一番の勝因かなと思う。この前の京産大戦ではFWがやられてしまった部分が多かった。けど同大の今までの試合を見ていても、FWが結構プレッシャー受けている感じがあったので、以前の反省も込めて、ここで自分たちFWがもう一度前に出ようというふうに言ってやってきたので、そこはチャレンジできたところ。来週の天理大戦では、一人一人の前に出るディフェンス、タックル力を絶対に落とさずにやりたい。向こうは個々のスキルが高いので個人で来ると思うけど、自分たちは組織でやって絶対に勝ちたい」

▼中野
「関大のチームディフェンスと同大の個人能力のところで、テーマとして、関大ディフェンスで絶対個人のところを止めて、そこでターンオーバーをさせてアタックしようというチームで決めていたことがあった。それを雨だったけれど実行できたのは、今後にもつながるし、自信にもなったから良かった。セットプレーの安定というところはいつもより良くできた。天理大は個々が強いし、チームも強いしまとまっているけど、関大らしさを出していけたら絶対に勝てると思っているので、この一週間そこに向けてチームとしてまとまっていきたい」

▼高井
「試合前から雨だったので、天候も味方してくれているなという感じだった。相手のワイドなアタックができないだろうということで、自分たちのチームディフェンスが上手く機能したのが勝てた要因かなと思う。(初トライについては)FWがみんな頑張って、たまたま自分の前にボールが来て相手もいなかったので決めることができた。FWみんなのおかげ。とても嬉しい。(天理大戦は)受けたらダメだと思うので“Challenger”のスローガンのもと、勝つためにチャレンジャーの意識を持って戦いたい」

▼木下
「同大に勝ったという記憶は自分の中には全くないので、こういった結果を出すことができて本当に最高。(マン・オブ・ザ・マッチ受賞は)意外すぎる。でもFWのみんなが本当に頑張ってくれたので、それのおかげでもある。自分たちは“Challenger”というスローガンもあるので、しっかり挑戦してどれだけできるか。絶対に勝ちに行く」