【テニス】王座決勝進出ならず。「近いようで遠かった」あと1勝

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◇平成29年度全日本大学対抗王座決定試合準決勝対早大◇10月12日◇有明テニスの森公園◇

● D1 高村・島田0(4-6、2-6)2坂井・田中
○ D2 竹元・矢多2(6-4、4-6、7-5)1齋藤・高村
○ D3 林・柴野2(6(5)-7、7-6(7)、6-3)1島袋・千頭
● S1 加藤0(3-6、2-6)2島袋
○ S2 竹元2(7-5、6-4)0三好
● S3 柴野1(6-1、2-6、0-6)2坂井
○ S4 山尾1(6-3、2-6、3-1RET)1千頭
● S5 林0(3-6、2-6)2田中
● S6 工藤1(4-6、6-4、4-6)2小林
関大4-5早大

「近いようで遠かった」(矢多弘樹副主将=人4)。その言葉通りにあと一歩が届かなかった。王座準決勝の相手は、昨年と同じく王者・早大。ダブルスを勝ち越して折り返したが、シングルスではハプニングもあり黒星が重なる。結果は4-5とわずか及ばず、竹元佑亮主将(商4)も「本当に悔しい」と唇をかみしめた。

D3を任されたのは林大貴(社3)・柴野晃輔(文3)組。第1セットは第8ゲームを粘ってブレークし5-3とする。しかし、その後早大に逆襲され、3連続でゲームを落とし逆転を許した。第1セットを奪われ迎えた第2セットも苦しい展開に。序盤は圧倒されゲームカウントは1-4。だが、「第2セットから切り替えられた」(柴野)と、徐々に形勢を逆転。第13ゲームまでもつれたセットをデュースの末制した。その勢いに乗り第3セットも難なく奪いダブルスでの勝ち越しを決めた。

高村烈司(商2)・島田達也(人2)組は、相手サーブに苦しんだ。リターンがオーバーし、なかなかリズムに乗れない。サービスゲームではボレーを軸にキープに成功するが、徐々に離される。終盤には、ダブルフォルトやミスが増えストレート負けとなってしまう。

前日とはオーダーを変えD2には、竹元・矢多組がコートへ。矢多自らがコーチ陣に懇願し、この組み合わせで挑んだ。「絶対に勝ってやろう」と矢多。頼れるダブルスの名手は、いつも以上の気迫で相手を圧倒した。強烈なサーブでペースをつかむと、竹元もポーチやストロークでサポート。第2セットを奪われるが、この日の2人は止まらなかった。急造ペアとは思えぬほどのペアワークで、勝利を決める。

リーグ戦から通して今年初めて単複出場の竹元は、S2で強敵の三好と対峙した。第1ゲームを早々とブレークされ、その後も流れに乗れず3-4とリードを許す。だが、竹元はそこからギアを上げる。第8ゲームのブレークチャンスを一度でものにすると、その後はブレークを連発。7-5で第1セットを先取した。第2セットは序盤から力を見せ勝利。ストレートで快勝を収めた。

S5には林が挑んだ。しかし、連戦の疲れもあったのか相手の攻撃的なラリーについていけない。スライスやポーチを織り交ぜ、しのぐが要所でポイントを失い単複勝利とはならない。

工藤丈寛(人3)はS5として出場。昨年インカレを制した小林に挑んだ。落とせば相手に流れを持っていかれる重要な局面で、工藤は意地を見せる。相手の粘りのテニスにてこずるが、自分のテニスを貫いた。フォアの強打で何とか点をもぎ取る。第2セット、第7ゲームは相手が右足をつり、このセットを取り返しイーブンに戻す。勝利が見えたと思われたが、工藤も最終セット前にメディカルタイムアウトを要求。満身創痍の体だった。必死に食らいつくが、最後は力尽き金星とはならなかった。

S3の柴野は第1セットを6-1で奪い幸先のよいスタートを切る。しかし、2-0で迎えた第2セット第3ゲーム。足に違和感を覚える。ゲームを3連続で奪われた後、メディカルタイムアウトを要求。回復を図るも関大テニスを支えた肉体は限界だった。徐々に足が止まり6連続でゲームを失いセットカウントをイーブンとされる。手負いのサウスポーはゲームをデュースに持ち込むなど気を吐くが、王者には届かず。第3セットはベーグルで奪われ、早大に王手をかけられた。

S2には山尾玲貴(たまき=経1)。千頭とのルーキー対決は、ラリー主体の激しい1戦となった。要所でコースに決めセットを先取するが、第2セットは相手の強打に太刀打ちできない。もつれると思われた熱戦は、予想外の幕切れだった。最終セットの第4ゲーム、山尾のショットを相手が取れず転倒。立ち上がることができない。相手の棄権での勝利だったが、インカレベスト4の強者から白星を挙げる。

最後にコートに入ったのは、加藤隆聖(文4)。幸先よく最初のゲームをものにする。だが、その後は苦しい展開。全国一のシングルスプレーヤーのラリーを前に、ポイントを奪えない。ベースラインの後ろで必死にボールをつなぐが3-6で第1セットを落とす。続くセットも、粘りを見せるが徐々に離される。最後は、リターンがネットを越えず試合終了。大一番を制することができなかった。

フルセットの熱戦が多く、あと1勝のところまで王者を脅かした。しかし、有明の女神は今年も関大に微笑むことはなかった。「本当に悔しい」(柴野)、「悔しいっていう気持ちが大きい」(山尾)と、悔しさをあらわにした。あと一勝の差に泣かされ、夢の王座戴冠はかなわなかった。だが、あと1戦、近大との3位決定戦を残す。集大成を完勝で締め有明を沸かせる。【文/写真:多田知生・松浦 智】

▼竹元主将
「初戦の鹿体大にはいい感じで勝てたが、1年かけて早稲田のためにやってきた。チームメイトや保護者の皆さんのおかげでできたので感謝したい。自分たちがもう一歩足りなかった。本当に悔しい。(ダブルスのオーダー変更について)大野もいい選手だが、昨日コーチと相談して自分が出ると決めた。作戦というよりは、早稲田はシングルスが強いのでダブルスで最低限取らないとというのがあった。結果としては自分たちが体力や緊張という面で体に来てしまった。何とも言えない悔しさがある。明日は関西大学として勝たないといけない1戦。絶対に3位になりたい」

▼矢多副主将
「始まるまではダブルスで3-0にしてプレッシャーをかけようと。結果は2-1だったがプレッシャーをかけられたと思う。だが、あと一歩届かなかった。そこが、早稲田の強さだと思う。今年が1番何かが起こった王座だった。勝利が近いようで遠かった。全体としてはシングルスが思ったよりしっかり戦えた。チームとしては惜しかった。昨日の夜にミーティングで今日のD2は竹元と出ると監督に伝えた。言ったからには副キャプテンだし、絶対に勝ってやろうと。D3も勝ってくれてよかった。(明日の近大戦について)学生スポーツを支えてくれた人たちのためにも勝たないといけない。3位で終わりたい」

▼柴野
「本当に悔しい。シングルスあと1本勝っていたら、自分が勝っていたら早稲田に勝てた。そういう思いが強くて悔しい気持ち。第2セットの2-0から痛みを感じた。そこで踏ん張れたらよかったけど、踏ん張れなかった。そこで流れを相手に渡してしまった。でも動けなかったのが悔しい。団体戦だしどうにかして1ゲームという気持ちが強かった。気持ちは切れてなかった。(ダブルスは)第1セットで自分が大事なところでミスしてしまった。でも早稲田に勝つためにはダブルスで絶対に勝たないといけない。第2セットからは切り替えられた。最終的にとれたのでダブルスに関してはすごくよかった」

▼山尾
「自分は勝ったけどチームは負けた。その部分では悔しいっていう気持ちが大きい。(対戦相手の千頭は)同じ1年で、自分たちの代ではトップの選手。でも絶対勝とうと思っていた。第1セットはミスなく自分ができた。でも第2セットから千頭もギアを上げてきた。ファイナルはセカンドのことをいかせた。(千頭の棄権については)最後までやりたかった。特にファイナルセットは自分もいいプレーができていたので」