【アイススケート】中村、本田がダブル表彰台!西日本インカレへ見えた課題と収穫

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◇2017近畿フィギュアスケート選手権大会◇10月9日◇尼崎スポーツの森◇

【シニア男子フリー】
2位 中村優(政策3) 131.98
3位 本田太一(経1) 119.74

【シニア男子最終結果】
2位 中村 196.84
3位 本田 179.44

前々日のショートプログラム(SP)で首位に立った中村と、3位につけた本田。SP終了後、フリーで大技への挑戦の可能性を示唆していた中村は、どんな演技を見せるのか。さらに、「(自身の)演技は何とも言えなかったので、明後日は頑張りたい」と意気込んだ本田は、納得の演技を披露できるか。運命のシニア男子フリーが幕を開けた。

連覇の懸かる中村は、SP同様この日も大歓声に迎えられ本番のリンクに立った。演技冒頭、6分間の公式練習で何度か着氷していたトリプルアクセルに挑むも、シングルアクセルに。「もうこのままだとぐちゃぐちゃになるなと思って、予定を変更してもう一回アクセルを跳んだ」(中村)。直後にトリプルアクセル+ダブルトーループのコンビネーションジャンプを決める。昨年から持ち越した『ムーランルージュ』だが、中村は更に飛躍したステップ、洗練された足元の動きで魅せた。


△中村

後半のトリプルアクセルは転倒してしまうが、その後は3回転+3回転の連続ジャンプなどを決める。そして特筆すべきは演技終盤のコレオグラフィックシークエンス。鬼気迫る表現で観客の心をつかむ。ジャンプのミスで、4回転には挑戦できなかったが、進化した表現力で会場の空気を支配した中村。演技終了後は力尽きたようにペタリと両手を氷について崩れ落ちた。

1つめのトリプルアクセルがシングルアクセルになってしまい、演技の構成を変えたことについては、「4回転やりたいって気持ちはあった」と挑戦できなかった悔しさをにじませる。しかし、6分間の公式練習で挑んでいた4回転サルコウ。演技中に見られる日も、そう遠くないはずだ。

シニア男子最終滑走者として登場した本田は、最初にトリプルアクセル+ダブルトーループのコンビネーションを着氷すると、続く単体のトリプルアクセルも決める。加点が1点以上つく質の良いジャンプだった。


△本田

前半のトリプルルッツでは転倒してしまうが、後半には3回転+2回転の連続ジャンプも着氷し、演技をまとめた本田。「自分のスケートスタイルに合っていると思う」と語る『ラマンチャの男』に乗せ、力強いスケーティングを見せた。

インタビューゾーンでは、「最低限の構成だったと思う」と謙虚に演技内容を振り返った。プログラム構成については、今後新たな大技の組み込みや後半のトリプルアクセル、ハーフループを使った3連続ジャンプへ意欲をのぞかせる。


△表彰式の様子。中央は優勝した友野一希(同大)

最終順位をそれぞれ2位と3位で終えた中村と本田。「自分の中では納得していない」(中村)と、課題も見えた大会だったが、シーズンはまだ始まったばかり。1週間後には次なる舞台、西日本学生選手権大会が2人を待っている。今大会得た課題や自信を生かし、レベルアップした演技を見せてくれるに違いない。【文:宮西美紅/写真:谷 風花】

▼中村
「(今日の演技は)自分の中では納得していない。1個目のアクセルがシングルアクセルになってしまって、もうこのままだとぐちゃぐちゃになるなと思って、予定を変更してもう一回アクセルを跳んだ。シングルアクセルになって、すぐ(構成を変えた)。この試合で、とにかく体力がまだまだ足りないと思ったので、どんどんこれからシーズンに向けて練習量もまた増えていくと思うし、しっかり滑り込んで全日本(フィギュアスケート選手権大会)でノーミスの演技を自信を持ってできるように練習していきたい。4回転やりたいって気持ちはあったが、こういう形になってしまったので練習をしっかりやっていきたい」

▼本田
「まずは最低限の構成だったと思うが、(トリプル)アクセル2発というのは、両方前半だし確実に決めておきたいジャンプだった。今まで試合で何度か挑戦して、まだそんなに成功したことはなかったので、まずはこの近畿大会で、前半2本だが確実に決められたのは大きかった。ルッツの失敗だったり、細かいミスがあったり、あとは単純に元の構成が4回転や4回転以外でもまだまだ弱い。ちょっと後半疲れが出たことも考えると、これくらいの点数かなと思った。もちろん課題も、特にショートは多かったが、フリーはこの構成の中では、ルッツの失敗はすごいもったいなかったし、後半も少しずつ取りこぼしはあったが次に繋がる大会だったのは間違いない。西日本はまず、全日本の出場権ということで確実に上位に入る必要もあるが、全日本に向けてということで、今回よりももっと攻めた構成をしていかなければならないと思う。全日本で去年よりも上位に入るには確実に必要な内容だと思うので、まずは練習で今の構成をコンスタントにノーミスできるように実力をつけて、それから後半の(トリプル)アクセルだったり、4回転を組み込んでいけるようにしたい。昨シーズンは演技全体でバテてしまって、ジャンプにもすごい疲れが見えてしまったのがあるが、今日はもちろん疲れてはいたがジャンプの質という意味では悪くないジャンプ。失敗したジャンプが2つあったが、それ以外は質のいいジャンプが跳べた。その点は体力をつけるというのはもちろんだが、きつい中で跳ぶ練習をしてきた。体力的にきついところはあったが、後半はうまくこの構成なりには、しっかり確実に点数には繋がったと思う。4年前(の全日本)は、あんな大きいリンクで滑って、本当に緊張したのをすごい覚えているし、観客のみなさんの歓声もすごかったのを覚えているが、あの時はジュニアから推薦、という形で出場させてもらって、正直楽しんで滑ろう、シニアの方々に負けないように頑張っていい所見せようみたいな、そんな気持ちが強かった。でも今年はもうシニア2年目で、構成ももっと上げて、この特別なオリンピックシーズンの全日本っていう舞台でいい演技ができればいいなと思う。疲れはゼロではなかったが、これからも試合が続いていくし、頑張っていかなきゃいけない。足にはきてはいたが、去年は足にきてたところでジャンプをパンクだったり、そういうのは練習から多かった。今年は結構曲かけの練習も増やしてよく練習できていると思うので、きついなりに、体力がないなりに苦しい中で跳ぶっていうのは、今日まずまずできたんじゃないかなと思う。構成的には色々あるが、いくつか挙げるとすればまずは4回転、後半のトリプルアクセル。あと今ループ入ってないんでループ入れて、アクセル+ハーフループ+サルコウとか、ハーフループ+サルコウの3連続とか、そのうちの何個かでもまずは西日本で入れて。全日本では全て入れた構成で挑戦できればいいなと思う。(フリーの)『ラマンチャの男』はすごい僕が好きなプログラムで、同じリンクのペアの市橋くん(市橋翔哉=安全2)がノービス時代に使っていて、すごいかっこいいなと思ってて、多分初めて自分から曲を決めて、自分で滑りたいって言った曲。自分のスケートスタイルに合っていると思うので、男らしいところ、力強いスケーティングとかを、ジャンプとかも見せられればいいなと思う。(妹の本田紗来=京都醍醐FSCが綺麗なダブルアクセル+トリプルトーループを着氷し、兄である本田からこつを教えてをもらったと言っていたが)最近、特に紗来は本当に上手くなってきていて、ルッツまではすごい綺麗に跳べていて、(ダブル)アクセル+(トリプル)トー(ループ)がちょっと回転不足で、紗来の中では僕を見本にしてくれているみたいで。聞いてきてくれたんで、もうちょっと、技術的なことだが右足を滑らしてっていう話をして。軽く言ったつもりが、ポンって跳んだんで。真凜(本田真凜=関西大学中高スケート部)に教えて、真凜がポンポン言われたことをすぐ跳んでたのを思い出した」