【野球】延長13回の熱戦 山本魂の200球

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◇平成29年度関西学生春季リーグ戦第6節対立命大2回戦◇5月6日◇ほっともっとフィールド神戸◇

関 大 002 100 100 000 2=6
立命大 000 100 030 000 1=5

(関)山本―高橋
(立)山上、小橋、福島、坂本―栃尾、大本、佐野

延長にまで及んだ死闘は13回、古川陸(商3)の中越2点適時打で決着。また、先発の山本隆広(人3)は持ち前のタフネスさで最終回まで1人で投げ切り、20奪三振、200球を投じた。

前日ノーヒットノーランに抑え込まれた関大だが、今日は先頭バッターの1番・多田桐吾(人3)が内野安打で出塁。1死一、三塁としながら初回は点数につながらなかったが、先制の瞬間は3回に訪れた。

3番・古川の四球や5番・倉川竜之介(文2)の中前打で塁を埋めると、6番・松島恒陽(人2)が左前に2点タイムリーを放つ。

さらに4回には、先頭の9番・中島大地(人4)が三塁手の後ろに打球を落とし、多田の犠打で2死二塁のチャンスを作る。古川の3球目が右前適時打となり1点追加。リードを広げた。

4回裏に二塁手・多田の送球エラーで1点を失うも、山本の好ピッチングで立命大にヒットを許さない。6回まで投げすでに10三振を奪い、完全に試合の流れを関大のものにしていた。

その山本の好投に応えるかのように7回。2死二塁で打席には倉川が入る。初球を思い切り振り抜き、右中間真っ二つの適時三塁打とした。

しかし、3点リードで迎えた8回の攻撃。立命大が3番手・福島滉貴をマウンドに送ると、関大有利の状況が一変した。福島が1球1球投げるたびに球場がどよめく。8番・山本も連盟史上最速の156㌔に手が出ず見逃し三振。嫌な流れで裏の守備に入る。

テンポよく2死までこぎつけるも、2番・田中大也の当たりを遊撃手・古川がファンブル。これで一、二塁に走者を置き、3番・辰己涼介を迎える。「悪い球ではなかった」と山本。しかし、初球をセンター方向に運ばれ、痛恨の同点3ラン本塁打を浴びた。

9回も点が動かず、勝負は延長戦へ。関大は12回までヒットは出るものの、後続がつながることができずに得点を奪えない。一方、山本は三振の山を築く力投を続け、ひたすらに味方の援護を待っていた。

そして迎えた13回。中島と太田の四球などで2死一、三塁とすると、打席には古川が立った。「打つことしか考えていなかった」。放った打球は中堅手の後方へと飛び、2人のランナーが生還。裏に1点返されたものの、この古川の一振りが決勝打となり、3時間以上に及ぶ激闘に終止符を打った。

一方的な展開で敗戦した前日とは違い、立命大に競り勝った関大。勝ち点を奪うため3戦目に挑む。そして何よりも、「東にリベンジしたい」(久米健夫主将=人4)。総力戦で1回戦に味わった屈辱を晴らしに行く。【文:谷 風花/写真:嶋健太朗】

▼早瀬万豊監督
「先越ししていたけど、あそこの3ランを初球に打たれたのが痛かった。そのあとよく粘って、山本はいいボール、タフなボールを投げてくれた。立命にあまり連打はないと思っていた。辰己に長打があること、ホームランだけは注意していた。同じ打たれるでもホームランは避けたかった。ああいう場面で打たれてしまうのは、山本の大きな課題。ピッチャーもアクシデントがあるかもしれないから準備はしていたが、山本に任せた。まだ明日がある。良い勝ち方ができるように、選手もまた力を付けてこないと。うちに突出した選手はいない。明日の試合を楽しみにしている。応援していてほしい」

▼久米主将
「厳しい場面で、全員の勝ちたいという思いが立命を上回っていた。古川の最後の一本もそうだし、先制の松島のヒットもそう。太田のフォアボールも、思いの強さからだったと思う。(山本は)頼もしい後輩で、良い投球をしてくれた。気持ちのこもった投球で、乗り越えてくれた。昨日すごく悔しい思いをした。もう一回東と試合をしてリベンジをしたい。初戦の悔しさを晴らす。東に黒星をつけられるようにやっていきたい」

▼古川
「(勝ち越しの場面について)打つことしか考えていなかった。今日はここまでいいところがなくて、前の打席もチャンスで三振していた。山本が頑張っていたので打たないといけないと思った。山本は同期として、本当にストイックでかなわない。(昨日のノーヒットノーランからの切り替えについて)立命大は誰が投げてもいいピッチャー。昨日は自分が打ったろうって気持ちが先だって、自分の働きができていなかった。今日は中島さんがいい仕事をしてくれて、下位が出て上位につないで中軸が還すという関大の本来のスタイルが出た。選手が自分のスタイルをしっかり理解して、ミスが出てもカバーできていた。(明日は東との対戦も予想されるが)技術どうこうより、気持ちで攻略してきたい」

▼山本
「正直疲れた。肩、ひじの疲れは今はないけど、明日には来ると思うのでしっかりとケアをして投げられる準備をしていきたい。今日は行けるところまで行くつもりでいた。変化球でカウントを取れて、変化球で決めることができた。延長に入ってからは頼むから打ってくれと思っていたので、古川が打った時はうれしかった。(8回の同点弾について)悪い球ではなかった。ストライクから入ったのが良くなかったのかもしれけど、辰己にうまく打たれた。明日は阪本(大)さんが投げると思う。投手陣は総力戦でいって1点を継投で逃げ切れたらと思う」