【アイススケート】4年生が意地見せた!Aクラス男子団体V

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◇第89回日本学生氷上競技選手権大会◇1月7・8日◇沼ノ端スケートセンター◇

【男子Aクラス団体】
1位 関大

【男子Aクラス個人】
3位 吉野 187.78
4位 中村 184.19
19位 湯浅 138.55

【女子Aクラス団体】
2位 関大

【女子Aクラス個人】
3位 細田 159.76
8位 上野 146.09
9位 髙木 136.73

学生日本一を決める日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)。基本的には個人戦のフィギュアスケートだが、インカレでは大学対抗の団体戦も魅力の1つである。団体は男女共に優勝候補のAクラス。男子に吉野、湯浅、中村、女子には上野、細田、髙木の6選手が出場した。

初日のショートプログラム(SP)。関大から最初の滑走となったのは中村。その場で構成を変えたため、基礎点は下がったものの「その判断は正解だった」と中村は振り返る。今シーズンで大いに飛躍した表現力やステップ、スピンでカバーした。
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湯浅は自らデザインした鳥がモチーフの衣装で登場。ジャンプでの転倒があり、演技を終えると膝をついて手で顔を覆う場面もあった。
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湯浅の次の滑走となった吉野は、湯浅と手を交わしリンク中央へ。1つ目のジャンプをこらえると、その後も次々にジャンプを成功させる。会場全体をのみ込み、引き込んでいくようなステップも見せた。「今シーズン1、2番のいい出来」と納得の演技。SP4位発進となった。
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続く女子SPには、期待の1年生・髙木が姿を見せた。「絶対に決めたい」と意気込んでいたトリプルトーループ+トリプルトーループのコンビネーションジャンプは高さもあり、きれいに決まった。表現でも魅せ、ステップでは会場から手拍子が起こる。自身の代名詞ともいえる明るい笑顔を見せた髙木は、自己ベストを叩き出しSP7位。初めてのインカレで、圧倒的な存在感を放った。
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大きな声援に迎えられ、リンクに入ったのは上野。ジャンプでふらついてしまう場面も見られたが、安定した優美なスピンや感情のこもったステップで観客を引き付けた。
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全日本ではガッツポーズも飛び出した細田のSP。自慢のジャンプでは少しミスもあったが、スピードのあるスピンには大きな拍手が送られた。
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翌日の男子フリー、1番滑走には湯浅。軸のぶれないスピンに雄大なステップ。SPでは苦しんだジャンプもすべて降りた。チームメートの応援に後押しされながら、執念を見せつけた。
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「フリーはとにかくしっかり滑り切ることだけを考えた」と中村。感情のこもったステップからは目が離せない。今シーズンの成長ぶりをインカレでも存分に発揮してみせた。
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この日は、中村と吉野が手を交わしてバトンタッチ。吉野は高さのあるジャンプで勢いに乗ると、魅力たっぷりのステップで会場を沸かせる。終盤のダイナミックなイーグルには拍手喝采。スタンディングオベーションで最後のインカレを締めくくった。
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女子第3グループには関大3選手がそろった。このグループ1番滑走の上野はジャンプをすべて着氷。音楽に見事に合わせたスケーティングで上野の世界観をつくり出していく。美しいレイバックスピンやスパイラルには拍手が沸き起こった。こちらもスタンディングオベーションに笑顔で応え、関大にいい流れをもたらす。
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この流れに続いた細田。持ち前の勢いのあるコンビネーションジャンプには観客から歓声があがる。手拍子に合わせたステップを挟んで、次々と高難度のジャンプを決めていく。ノーミスで演技を終え、笑顔で拳を掲げる。SP9位の細田は一気に総合3位まで上昇した。
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最後は髙木。「踊りを見せるプログラム」と話すフリーでは、言葉通り、はじめからダンスで観客の心をつかむ。ジャンプで少しミスが出たが、最後まで笑顔を忘れず、視線を途切れさせない楽しい演技となった。
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4年生が大きな背中を見せてくれたインカレ。男子は念願の団体優勝、女子も強豪の中京大にはかなわなかったが、堂々の2位となった。Aクラスに出場した6選手のうち半数は4年生となり、メンバーも大きく入れ替わる。先輩からバトンを受け取った後輩たちは、来季も笑顔でインカレを終えてくれるだろう。【文:庄田汐里/写真:三浦優泉】
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▼吉野
「(SPでは)1つ目のジャンプは何とかこらえられて、他のジャンプでもミスはなかった。今シーズン1番、2番のいい出来。全日本からはそんなにオフを入れず、いつも通りに練習をした。オフの大晦日と元日も走ったりして、インカレに合わせて体がなまらないようにしていた練習ではジャンプを十分に跳べないこともあったり好調ではなかったけれど、うまく本番で調整することができた。フリーでは、トリプルルッツがパンクしてダブルになってしまったこと以外はよくまとめられたと思う。(団体優勝について)1、2年のときは3位で、去年は2位とあと1歩及ばない状況が続いていた。今年こそは表彰台の1番上に立ちたいとみんなで話し合い、『打倒明治』を目標に臨んだ。湯浅や中村はそれぞれ、体の調子や靴の調整など問題もあり、実力を出し切れたのかどうかはわからない。けれど、最後まで滑り切ってくれたおかげで優勝することができた。1位を狙って勝つことはとても難しいけれど、それがうまくできたんじゃないかと感じる。次に国体があるが、競技者としてはそれが最後。フリーでトリプルルッツができなかったことを課題と捉えて、うまくできるように精進したい」

▼中村
「SPではダブルアクセルにしたり、コンビネーションも1つ目で降りられたら3回転を跳ぼうと思っていたところをその場で2回転にしたりした。基礎点は下がったが、その判断は正解だったと思う。多少のミスがあっても、ステップやスピンに意識を向けて滑れた。臨機応変にできたのは収穫。フリーはとにかくしっかり滑り切ることだけを考えた。4年生の吉野くんを表彰台の一番上に乗せてあげたいと思っていた。インカレでは、吉野くんを優勝させることが目標だったので、達成できて素直にうれしい。調子のいい、悪いに関係なく、最低限のことができるようになることが今後の課題。今シーズンは昨シーズンより色々と成長できた1年だった。技術はもちろん、決めにいかないといけないところでの強さは半年弱練習してきた成果。今年はしっかり体をつくって、それをベースに4回転を習得したい。挑戦ではなく、決めにいきたい」

▼湯浅
「個人として納得のいく演技はできなかった。でも団体では優勝できて、内容は良くなかったが結果は良かったと思う。来年は最年長になるので、みんなを引っ張っていけるように頑張りたい。インカレでは、ずっと団体優勝を目指していたので、久しぶりに優勝できたことが一番の収穫。もっとレベルアップして、次の試合に臨んでいきたい」

▼細田
「SPではジャンプを失敗したり自分の納得できる演技ができなかったけれど、失敗を引きずらず今日は(フリーに)臨めた。練習で日に日にジャンプの失敗は少なくなってきたので、自信はあった。演技中は何も考えずに滑ることができたし、今シーズンの中では1番の演技ができて、終了後も思わずガッツポーズしてしまった。とにかく、楽しかった。(他のメンバーについて)1回生の高木はインカレ初出場。緊張しているかな、とこちらも不安だったけれど、本人なりの今出来ることが出来たと思う。上野は、本当に頼れる主将。心から尊敬しているし、一緒に戦えてよかった。今回は大学代表だったが、次の国体は大阪代表として出場する。今日以上のことを残せるように、今回の結果をしっかり受け止めて練習していきたい」

▼上野
「SPでは緊張もあって、全体的にいい演技はできなかった。悔しい。フリーでは、ノーミスとまではいかないけどまとめられた。自分のできることはできたのではないかな、と思う。SPが終わった時点で落ち込んでいたけど(フリーでは)切り替えないと、と思った。SPではいい演技をしたいという気持ちが強くなってしまっていた。フリーでは思い切りやろう、と思って挑んだ。インカレは関大の代表として出られる試合なので、他の試合とは違うし、いつもと違う緊張感もある。でも、関大のチームみんなで頑張れる。個人的にあまり喜べる演技にはならなかったけど、次への課題も見つかった。試合で思い切りやることの大切さを、今回改めて感じた。次へのいいステップになったと思う」

▼髙木
「得意なトリプルトーループ+トリプルトーループが、いつも大きな大会では足がすくんで決められなくて、応援してくれている人をがっかりさせてしまっていた。今回、インカレに出るからには絶対に決めたいと思っていた。それが(SPで)決められてうれしい。先輩の足を引っ張らないように、と思っていたので、あと少しで最終グループに入れるような点数が出てびっくりしたし、自信にもなった。SPではジャンプに集中していたが、フリーは踊りを見せるプログラム。ジャンプのミスはあったけど、お客さんも盛り上がってくれて、楽しみながら滑れた。インカレは大学で固まって応援し合ったり、みんなで団結できる大会なので新鮮だった。プレッシャーは少しあったが、滑る瞬間からは自分らしく滑ることを考えていた。笑顔で滑ることをモットーにしているので、笑顔で滑り切れてよかった」