【ラグビー】関大プライドここにあり。粘りのディフェンスで残留決める

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◇2016関西大学A・Bリーグ入替戦対大体大◇12月10日◇宝が池公園球技場◇

【前半】関大 0-10 大体大
【後半】関大 10-0 大体大
【試合終了】関大 10-10 大体大

2016ムロオ関西大学Aリーグが3日に閉幕。関大は1勝6敗と苦しみ最下位に沈んだ。この結果により、入れ替え戦に回ることが決定。相手はBリーグを全勝で制し、2年前に関大が昇格した際に対戦した因縁のある大体大だ。5月に行われた練習試合では49-14と完勝しているが、決して侮ることができない。

大体大ボールのキックオフで始まったこの試合。最初にチャンスを迎えたのは関大だった。8分、相手スクラムの球出しが乱れたブレイクダウンの局面でターンオーバーに成功すると、SH木下が左サイドを一気に抜け出す。そこからサポートに走っていたCTB岡橋にボールがつながるが、ゴール前でのオフロードパスが通らず、痛恨のノックオン。先制とはならない。

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その後は、両校ともに勝負所でのペナルティを連発。スコアが動かないまま試合が進んだ。主導権の奪い合いが続いていた21分。LO中野がラインアウトの際にペナルティを奪われシンビンとなる。セットプレーの核となる選手の10分間の一時退出により、数的不利となった。関大に暗雲が立ち込める中、27分に大体大にラインアウトからのモールで先制トライを献上。前半終了間際には冷静にドロップゴールを沈められ、10点ビハインドでハーフタイムに突入した。

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「1年間やってきことをやろう」。そう言って、後半のピッチに送り出された選手たちは徐々に本来の力を取り戻す。敵陣でのエリアマネジメントを続けると、15分に待望の瞬間が訪れた。大体大ゴール前での左ラインアウトからモールを形成。右にドライブすると、そのままHポールに向かって前進する。勢いに乗った重戦車にBK陣も参加。そのまま押し切り、PR後藤が中央にグラウンディング。FB竹中のゴールも成功し3点差に詰め寄った。

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その後は、足の止まった大体大を相手に関大がじわりじわりと攻め込む。すると、大体大陣中央25㍍付近でPGのチャンスを得る。これを竹中がしっかりと決め、同点に追いついた。

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そのまま関大が攻め続け試合終了かと思われたロスタイム。自陣深くから攻撃を継続する大体大に一瞬のスキを突かれ、関大陣5㍍まで迫られてしまう。ペナルティが許されない状況で関大は、規律あるディフェンスで前進を食い止める。冷静に粘りを見せ、ラックの中でノットリリースザボールのペナルティを誘発し、窮地を脱した。残り時間は数10秒となり、ベンチ、スタンドからは熱い声援が送られる。最後は大体大のペナルティからSO北田がタッチに蹴り出しノーサイド。規定により引き分けは残留となるため、80分間戦抜いた戦士たちは喜びを爆発させた。

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辛くも残留をつかんだNO8高本主将は「最低限の結果」と複雑な心境を口にした。しかし、関大ラグビーの未来のために体を張り続けた4年生は、後輩たちに夢のバトンをつなぐ。続けて高本は「後輩たちは能力があるので、もっと上を目指して選手権に行ってほしい」と下級生に期待を込めた。123人全員で走り抜いた高本組。『One Heart』最終章で見せた意地と粘りのディフェンスを胸に、関大ラグビーの矜持は継承されていく。【文:嶋健太朗/写真:吉見元太、林 亮佑】

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▼桑原監督
「いつも通りやったら勝てるよと言っていたが、なかなか硬くて。入れ替え戦の雰囲気に飲まれたかな。全然動けてないし。引き分けになってよかった。(後半、大体大の足が止まったように感じたが)そこは助かったけど、相手のことを言っても仕方がない。うちはもっと走れないと。入れ替え戦の難しさを覚えていたので、残留できて良かった」

▼NO8高本主将
「入れ替え戦は経験していたので、厳しい戦いになるのはわかっていた。ベストとは程遠い最低限の結果。シーズンを通して苦しい時間が多かった。後輩たちにはこれを経験に、良いリーグにしてほしい。(序盤は)慌てていて、やりたいことができなかった。落ち着いた雰囲気でやろうとは思ったが、浮足立ったところがあった。ハーフタイムにコーチから『1年間やってきことをやろう』と言われてスイッチが入った。最後は個人的には取られるイメージがなかった。怖くはなかったので、冷静に行けたと思う。大体大のフィジカルが強いのはわかっていたので、ローにタックルに入ることを心掛けた。そこが勝負の分け目だと思っていた。(試合が終わった後は)申し訳なくて、スタンドの仲間の顔を笑顔では見れなかった。こんな結果で終わるはずじゃなかった。後輩たちは能力があるので、もっと上を目指して、選手権に行ってほしい」

▼PR後藤
「123人から選ばれた代表なのでプライドと誇りと熱い気持ちを持ってやろうと試合前から話していた。内容は微妙ですけど、入れ替え戦は勝つことが一番なので最低限のことはできたのでよかった。残留とBリーグだと全然世界が変わる。1年間Aリーグ昇格を目標にするのと選手権へ行って関東の強いところと戦うというのは全然違うので、残留できて本当によかった。(4年間振り返って)1年生から試合に出させてもらって、いい仲間に巡り会えたので楽しい4年間だった。(後輩には)1年間またしんどい練習が待ってると思うけど、それを耐えたら去年みたいにいい経験ができて関東の強いチームと戦えて、結果残せると思うので頑張ってほしいです」

▼FL三井
「ゲームとしてはあまり良くなかった。結果的に最低限のAリーグ残留ができたので、チームとしては良かった。2年前の入れ替え戦では僕らの気持ちで実力をひっくり返した。今日も気持ちで負けないようにしていたけど、入りが悪かった。春は圧勝したけど、これだけやられた。入れ替え戦の怖さが後輩たちにもわかったと思う。この経験が大きいものになると思う。前半はミスから相手のペースにされたので、後半は堅いけど大胆にやろうと話していた。FWを潰せば相手は何もできない。FWは絶対負けたらあかんと思って、近場では絶対取らせないように練習から意識していた。最後も守り切れたし、結果的に良かった。(この1年について)4年生があまり出ていないので、後輩たちに助けられた。来年が楽しみ」

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