【準硬式野球】2年ぶり全日出場決定!

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◇平成27年度関西地区大学トーナメント大会第五代表決定戦対京産大◇6月13日◇伊丹スポーツセンター野球場◇

京産大 010 010 000=2
関 大 000 200 02✕=4

(京)藤本直―山浦
(関)能塚―瀧上

追い詰められたナインが大きな花を咲かせた。全日出場への最後の1枠を懸けた戦いで、関大が粘る京産大を振り切り勝利。昨年はこの第五代表決定戦でまさかの逆転サヨナラ負けを喫し、涙をのんだ。同じ伊丹スポーツセンター野球場で今年は歓喜の渦を巻き起こした。

二回に犠飛で先制を許した関大。反撃は四回だった。2死から4番・出口が中前打で出塁すると、5番・瀬川が右中間を割る適時三塁打を放ち同点とする。さらに6番・酒井宏も中前適時打で続いた。前回の立命大戦ではチャンスで倒れた中軸が名誉挽回の3連打で2-1と勝ち越し。「4年生の意地を見せてくれた」と深井主将は笑顔を見せた。

しかし、直後の五回。先頭を出塁させると、1死二塁から適時打を浴び同点とされる。失策が絡み、さらにピンチが続いたが、先発・能塚が踏ん張って切り抜けた。

その後は両チームとも得点がないまま、試合は終盤を迎える。八回裏、関大は1死から2番・倉井がしぶとく中前に運んだ。ここでベンチが仕掛ける。3番・笹峰への3球目、サインはエンドラン。2年生の巧打者は先発起用に応え、右前へ転がす。1死一、三塁と好機を拡大した。その後2死満塁となり、この日3安打1打点の酒井宏が打席に向かう。「完全に自分がヒーローになりたいがために打席に立った」。絶好調男には少しくらい図々しい言葉が似合う。1ストライクからの2球目が腰のあたりを直撃すると、酒井宏は両手の拳を突き上げ味方のベンチを向いた。相手投手が許した唯一の四死球。思わぬ形での勝ち越しにベンチ、スタンドが沸き上がる。さらに、7番・瀧上の三ゴロが相手の失策となり、1点を追加。昨年と同じ4-2で最終回の守備を迎える。
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守備に就く前に選手たちがベンチの前に集まる。「最後の3アウトを取るまでは気を緩めず、1個ずつ取っていこう」と深井。しかし、京産大も譲らない。2本の安打と死球で1死満塁のピンチを迎えた。ここで五回に適時打を放った1番・高野に打順が回る。能塚は「最後の力を振り絞って、一番いいボールを投げた」。思い切り左腕を振り、高野へ投じた5球目。強い打球が遊撃へ転がった。遊撃手・大山が落ち着いて打球をグラブに収め、二塁を踏む。さらに一塁へ送球し、併殺を完成させるとベンチからナインが飛び出し歓声を上げた。昨年の雪辱を果たした。
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失策やバント失敗があり、満足できる試合内容ではないかもしれない。だが、能塚は11安打を浴びながらも2点に抑える力投。ベンチは終始明るく、勝負所でエンドランを決め、捕手・瀧上の盗塁阻止も光った。ミスを補って余りあるほどの好材料で流れを呼び込み、勝利をもぎ取った。
2年前は関東の強豪校を退け、日本一に輝いた。当時から主力の深井は「1個でも多く勝ち進んで、最後は優勝で締めくくれたら一番いい」と一戦必勝を強調。激戦を勝ち抜き、全日切符を手にした関大が再び頂点へ突っ走る。【吉見元太】
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▼深井主将
「去年、同じ試合、同じ球場で2点差で勝っていたのに、最終回で逆転負けしてしまった。試合前に去年から自分たちが成長したという結果を残すために、絶対に勝とうという思いで試合に臨んだ。(最終回は)去年のことが大分よぎった。相手も最後がかかった試合。こういう(競った)展開になるというのは分かっていたので、最後の守りに就く前に全員で気を引き締め直して、最後の3アウトを取るまでは気を緩めず、1個ずつ取っていこうと話していた。満塁のピンチの中で能塚もよく投げくれたし、大山もしっかり守ってくれた。1点目は四球からだったけど、最少失点に抑えることができたのが大きかった。2死から2点返せたときは、出口、瀬川、酒井宏がしっかり4年生の意地を見せてくれて、非常に大きかった。リーグ戦から2年生キャッチャーとして瀧上を使っていて、まだまだ彼の実力はこんなものではない。今日は仕掛けられた盗塁は全て刺して、このプレッシャーの中でよく能塚を引っ張ってくれた。笹峰も前回代打で結果を残したので今日は3番を任せた。プレッシャーもあったと思うが、8回にしっかりと逆方向にエンドランを決めてくれたのが大きかった。自分が塁に出たらチームが勢い付くと思って1番に入った。結果は出なかったが、他の4年生や下級生がミスをカバーしてくれたのが、チームとしてまとまっている証だと思う。関東の相手は本当に強い。そういう相手にもめげずに立ち向かっていく。これから8月までレベルアップしていって、1個でも多く勝ち進んで、最後は優勝で締めくくれたら一番いい」

▼能塚
「やっとひと段落ついたなという感じ。5月のゴールデンウィークから毎週試合があったので、やっと終わったなと。(今日は)調子がいい時とは全然違う感じだったので、どれだけ打者をかわせるかを考えて投げていた。瀧上が全部盗塁を刺してくれたので本当に良かった。リーグ戦の最初に比べたら、意思の疎通もできているし、バッテリーとしてレベルが上がった。最終回は2点あるということを忘れないようにしていた。ただ、1番いい打者に回してしまったので、最後の気持ちを振り絞って一番いいボールを投げた。とにかくしっかり休んで、万全の状態で自分のピッチングをすれば通用すると思う。ケアをしっかりやっていきたい」

▼酒井宏
「本当にただただうれしい。これで全国大会という最高の晴れ舞台でみんなと野球ができるのが幸せ。勝ちたいがために教育実習中も毎日バットを振ってきた。ここが勝ちたいと思って、勝つために動いた結果だと思う。(4回の勝ち越し打は)自分が打って1点を取るという思いでバットを振っただけ。打ったのはインコースのツーシーム。初めて見た球だけど、無我夢中で振った。去年のこともあったのでうれしかったけど、まず1点を取って一旦安心という気持ちだった。(8回の打席は)完全に自分がヒーローになりたいがために打席に立った。これで1点でも取ったら決まると思っていたので。デッドボールであれだけ喜んだのは初めて。内容がどうこうより、結果が出せたことがうれしい。全日では一つ一つの試合をみんなで楽しく、笑顔で、悔いのないように戦いたい」